新入社員心得。異動で新しい部署に移った人へのアドバイスも

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仕事術

私は、新入社員の時や、異動で新しい部署に移り、新しい仕事をするようになった時は、次のように対処してきました。

少しでも、新入社員や若いサラリーマンの皆さんの参考になればと思い、ご披露する次第です。「そんなことはわかっているよ」という方は、黙殺してくださって結構です。

1.仕事の概要の理解と備忘録への記録

まず、新しい仕事の概要と、事務の流れを、教育係の先輩や前任者から聞いて把握し、理解することです。

自分で理解できとこないところや疑問点は、先輩や前任者に質問して、必ず解明しておくこと。

聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ということわざの通りで、わからないことを聞くのは、決して恥ずかしいことではありません。最初はわからなくて当たり前です。しかし、何度も聞かないで済むようにきちんと理解し、備忘録に記録しておくことです。

備忘録は、きちんと仕事を体得するまでは、常に手元に置いて、いつでも参照できるように整理しておくことが大切です。

慣れてくると、自然に備忘録を見なくても処理できるようになるものです。ただし注意しなければならないのは、「最初のうちは慣れないこともあって、じっくり内容をチェックしていても、慣れて来ると形式に流れて中身をよく見ないようになり、大事なことを見落としたりすること」です。

また、イレギュラーなケースや、滅多に起きないケースについては、必ず備忘録を作っておくことです。

私がサラリーマンになったころは、当然ながら大学ノートに「紙ベース」の備忘録を作っていたものですが、今なら、パソコンのエクセルに保存しておけば、加除・訂正も容易でしょう。

2.練度と効率の向上

毎日、大量に処理する事務のような仕事は、やがて慣れてくると、自然にスピードアップするものです。

しかし、それに満足することなく、その仕事の目的に照らして、どうするのが一番段取りよく効率的になるのかを考えて、「無駄なく、正確に、速く」処理できるように、常に工夫を怠らないことが大切です。

3.大量の仕事(案件)への対応

通常、サラリーマンの仕事は、大量の案件を毎日処理するものですが、自分で仕事の優先順位を付けて、スムーズな処理ができるようにする必要があります。

具体的には、「締切期限、重要度、処理に要する時間、難易度を念頭に置いて、自分で「優先順位を付けていく」ことになります。

処理すべき仕事が山のように大量に来て、しかもどの仕事も簡単には片付けられそうになくて、頭がパンクしそうな状態になることがあるかも知れません。

そんな時は、頭の中にある「気になることを全部、紙に書き出してみる」という方法をお勧めします。紙に書くと、「頭の整理」が出来て、「優先順位」や「重要度」の判断が容易になります。

どんなに忙しいと言っても、「仕事は有限」で無限にある訳ではありません。しかも、一度に出来る仕事は一つです。つまり、「one by one」でひとつづつ着実にこなして行けばよいのです。「五筆和尚」と呼ばれた弘法大師や「一度に10人の話を聞く」聖徳太子のような天才の真似は、凡人には出来ません。

しかし、どうしても自力では処理しきれないと判断した時は、早めに上司に相談して応援を頼むとよいでしょう。「握り込み」をしておいて、手遅れになってから上司に相談したのでは、「後の祭り」です。

4.完璧主義は捨てる

仕事においては、あまり時間を掛けすぎないことが重要です。「巧遅主義より拙速主義」です。「完璧主義」などもってのほかです

最終的に完璧な仕事を目指すのは、間違いではありませんが、それは上司の複数の目と耳を通した上でなされるべきものです。

担当者の段階で、完璧な仕上げをしようとしてはなりません。むしろその必要はなく、60点か70点程度の出来で十分です。

ただし、うっかりミスを防止する意味で、仕事が出来上がったら、ざっと「見直し」をすることは、絶対に必要です。

5.期限管理(仕事を握り込まない)

自分の仕事の管理の中で、「期限管理」は最も重要なものだと私は思います。上に述べた「大量の仕事(案件)への対応」や「完璧主義は捨てる」とも関連するのですが、それぞれの仕事の期限をしっかり自己管理すること(スケジュール管理)は、サラリーマンにとって不可欠です。

自分一人で手に負えずにほかの人の応援を求める場合でも、ぎりぎりになってから言うのはご法度です。他の人も、自分のスケジュール管理をしながら仕事を処理しているのです。

応援を依頼する場合は、ゆとりをもって早めにお願いするようにしましょう。

6.慣れるまで遊びはセーブ

私も、新入社員のころや、新しい部署に異動した最初の数ヵ月は、仕事を覚えるのに必死で、小説などを読む気も起りませんでした。

荘子に「読書亡羊」という言葉があります。これは、「他のことに気を取られて肝心な仕事を疎かにすることのたとえ」です。やはり、仕事に習熟するまでは、趣味や遊びはしばらくお預けにしましょう。

7.距離を置いて仕事を見つめ直す

最初は、あまり仕事を覚えるのに一生懸命になりすぎて、仕事に没入し、頑張りすぎることがあります。

しかし、前に書いたことと矛盾するようですが、あまり気張らずに、肩の力を抜いてリラックスし、少し距離を置いて、大所高所から仕事を見つめ直すことも必要です。

緊張のし過ぎは、仕事を効率的に進める上では、マイナスに働きます。たくさんの仕事が舞い込んでも、決してパニックにならないで、前に書いたように優先順位を付けて、一つづつ(one  by  one)確実に処理していけばよいのです。

8.周囲の状況にも気を配る

下ばかり見て仕事をしていると、どうしても全体の空気を察知することができません。

周りばかり気にして、いつもキョロキョロ見ているのは感心しませんが、営業場の空気や何かの異変(社内の人同士の口論や、顧客との会話でトラブルが起きているような状況)には、気付くように心がけましょう。

どうぞ、図太い神経を持って、気楽に仕事をやりましょう。そうすれば、かならず仕事がうまく行くはずです。