「大統領のゴルフ」は昔から「インチキゴルフ」で、トランプ大統領も例外でない

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大統領のゴルフ

私がゴルフを始めたのは30代の頃ですが、もともとゴルフを含めたスポーツ全般に才能がない上、練習嫌いでもあるため、今でも100の壁を破れずにおります。もっとも、熱心にゴルフ練習場に通って、ラウンドも月に1~2回くらいしたころには90台で回ったこともありますが、今では「元の木阿弥」です。

ところで、「ゴルフはその人の人間性がよく表れる(人柄を映し出す)スポーツ」だと言われます。今回はそれにまつわる面白い話をいくつかご紹介します。

1.初心者の「OK」の誤解

私がゴルフを始めた頃、私と同じようにゴルフ初心者だった会社の同僚が、パットを外して「OK」をもらった時、その「OK」分を打数に加えていなかったことがあります。

彼には全く悪気がなく、「初心者だからおまけでOKにしてもらった」と勘違いしていたそうです。プレーの進行を早めるための「カップイン省略のOK」を誤解していたわけです。

2.プロゴルファーの「インチキ」

今はシニアになっているYプロが、現役ツアープロの時ボールを足で蹴ってライの良いところに動かしたことがありました。それを後ろから見ていた杉原輝雄プロが「ちゃんと見えとるぞ」と一喝したという話を聞いたことがあります。

このYプロについては、もう一つ週刊誌で読んだ不正行為があります。別の試合で、OBになった第一打を自分のポケットから予備球を出して「あった、あった」と言って、セーフとしてプレーを続行したことがありました。しかし、ハウスキャディーは自分の目で球の行方を追っていて明らかにOBと確信していました。そこで、試合が終わって日が暮れた後に懐中電灯を持って落下地点のOBゾーン付近のラフをくまなく探し、OBゾーンに出ているYプロの球を発見したとのことです。この不正行為の裁定がどうなったのかは記憶していません。あるいは優勝に絡むような成績でなかったため、不問に付されたのかも知れません。

3.大統領のゴルフ

以前「大統領のゴルフ」という本を読んだ記憶があります。詳しい内容は忘れましたが、「グリーンに乗ればパー」とか、「第一打OBでも、それは無かったことにして、カウントしない」とか、とにかく「いい加減」というのか「インチキ」というのか呆れ果てる内容でした。特にクリントン大統領とニクソン大統領のスコアのごまかしはひどかった(=嘘つきだった)ようです。その結果かどうかわかりませんが、クリントンは(罷免は免れましたが)弾劾裁判を受けましたし、ニクソンも「弾劾裁判」寸前まで追い込まれて辞任しています。

日本でも、ワンマン社長のゴルフは似たようなものかもしれません。ある社長は、球がグリーンに乗ると急いで走って行って、グリーン上の自分の球をカップの方へ蹴ったり、グリーン上にある同伴者の球をわざとバンカーに落としたりするという噂を聞いたことがあります。

アメリカの歴代大統領のゴルフも、似たり寄ったりだったようです。現在のトランプ大統領については、具体的な噂がインターネット上の記事にありました。

アメリカのスポーツイラストレーテッド誌の元記者のリック・ライリー氏の著書「Commander in Cheat:How Golf Explains Trump(インチキ指揮官:ゴルフが語るトランプ氏)」によれば、トランプ大統領はプレー中に多くのインチキを繰り返すそうです。

メジャー大会の理事でもあるブライアン・マーサル氏は次のようなエピソードを話したそうです。

「他の二人の同伴プレーヤーについて、大統領は『彼らはインチキをするんだ。私?もちろんするさ。君と二人で彼らを負かさないといけない。だから君もインチキをして構わないぞ』と言った。大統領は誰でもインチキをするものだと思っている。そして自分のは大したインチキではないと思っているようだ」

トランプ大統領がラフにある球を蹴ってフェアウェイに出すのは日常茶飯事だそうです。キャディーたちは「見て見ぬふり」ですが、陰では大統領のことを「ペレ」(サッカーの王様)と呼んでいるそうです。

トランプ大統領が就任早々にタイガー・ウッズ、ダスティン・ジョンソン、およびベテランのブラッド・ファクソンとプレーした時のこと、大統領が2打目も3打目も池に打ち込んだ末、本来打ちたかった地点からグリーンオンしたのですが、タイガー・ウッズがバーディーを奪ったのを見て、本当は7打目の6mパットを残しながら「パー」と宣言したそうです。ファクソンは「笑うしかなかった」とのことです。トランプ大統領は全てのパットを「コンシード」だと言って、カップインせずに拾い上げていたそうです。

トランプ大統領の「人間性」が如実に表れているようですね。トランプ大統領も「弾劾裁判」に追い込まれなければよいのですが・・・