沈滞ムードの大相撲に久しぶりに現れた期待の力士は「令和の牛若丸」の「炎鵬」

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炎鵬

1.期待の新星「炎鵬(えんほう)」現る

横綱白鵬が休場し、一人横綱の鶴竜や大関陣も元気がなく沈滞ムードが漂う今年の五月場所でしたが、優勝した平幕の朝乃山以上に人気と注目を集めたのが24歳の西前頭14枚目の「炎鵬」でした。

彼は「令和の牛若丸」とも呼ばれています。小兵ながら五月人形のような整った顔立ちの美男子で、舞の海のような取り口ですばしこく動き回って大男の相撲取りを手玉に取り、場内やテレビ桟敷を大いに沸かせました。

ただ、五月場所の最終的な成績は7勝8敗の負け越しで不本意な結果でした。

しかし、夏場所以降の活躍に大いに期待が持てる日本人力士の出現は、大変喜ばしいことです。ご婦人方のファンも多いようで、これで再び「大相撲人気」が盛り上がればよいと私は思います。

やはり、人気力士一人ではダメで、朝乃山や貴景勝、豪栄道、高安、御嶽海、遠藤や関脇から十両に転落した勢などがもっともっと奮起してほしいものです。

2.過去の大相撲を振り返る

(1)大相撲の全盛時代

私が子供の頃は、若乃花・栃錦の「栃若時代」(1950年代)、大鵬・柏戸の「柏鵬時代」(1960年代)で大相撲全盛の黄金時代でした。

近年では、ウルフこと千代の富士の時代(1980年代)や、ガチンコ相撲の・貴乃花・若乃花の「若貴時代」(1990年代)も、霧島・寺尾・舞の海などの活躍もあって面白い時期でした。

(2)モンゴル相撲の全盛時代

しかし、その後は朝青龍・白鵬・日馬富士・鶴竜などのモンゴル人力士が横綱を独占した(2000年代~2010年代)ことに加えて、日本人力士の不甲斐なさもあって興味が薄れたので、私はあまり大相撲を見なくなりました。

(3)久々の日本人横綱の誕生

稀勢の里は、八度の綱取り挑戦を経て2017年に19年ぶりの日本人横綱となりましたが、怪我の影響もあるとはいえ盤石の実力がなく、休場を繰り返した後短期間で引退に追い込まれました。