「コスパ」「サブスク消費」など若者の価値観や幸福観が昔に比べて変わった

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サブスクリプション

私が若いころに比べて、今の若者の価値観や幸福観は多様化するとともに、大きく変わって来たようです。

しかし、今の若者の方が合理的で実利を重視しており、とても経済的・健康的で自然体のように感じます。これは我々の若いころの「高度経済成長期」と違って、「失われた20年」とか「失われた30年」と呼ばれる長く続く不況期を過ごしたことも影響しているのでしょう。

私は個人的には、今の若者の価値観・幸福感の方が自然体で合理的なところに好感を持っています。

1.所有から利用へ

(1)コスパ

「コスパ」という言葉を最近よく聞くようになりました。コスパとは、「コストパフォーマンス」の略語で、「費用対効果」という意味です。

「所有」することについての見栄よりも、「金銭的支出に対する効果・満足度がどうか」を考える傾向が強くなっています。

(2)サブスク消費

また「サブスク消費」という言葉も時々聞くようになりました。サブスクリプション消費(定額課金サービスの利用)のことです。

現在「サブスク消費」利用率は46%という調査結果が出ていますが、一方で「サブスク消費」認知度は26%という意外な結果が出ています。「サブスク消費」の代表的な例は、「動画配信サービス」「音楽配信サービス」「本・雑誌・コミック配信サービス」ですが、利用者の中には「サブスク消費」とは知らずに利用している人がいるということです。

現代は若者を中心に「サブスクリプション(定額課金)サービス」(モノを買い取るのではなく、商品やサービスの対価を利用した期間に応じて定額で支払うサービス)を利用するのが世界的なトレンドとなっています。

音楽の楽しみ方も、楽曲を「ダウンロード」するやり方から、必要な時だけ再生して聞く「ストリーミング」方式へと変わってきています。


(3)スマホの普及

スマホの普及によって、新聞や書籍も紙ベースから、電子版ニュースや電子書籍にとって代わられつつあります。ギャンブルやゴルフの代わりにスマホゲームやeスポーツを楽しむ人が増えています。

2.若者の〇〇離れ

(1)クルマ

私自身は、就職前に自動車学校に通ったものの時間切れで免許を取り損ね、51歳になってAT車限定の免許を取るまで車に乗らなかったのですが、これは珍しいことで9割以上の人が免許を取って車に乗っていたように思います。

松任谷由実の「中央フリーウェイ」の「片手で持つハンドル 片手で肩を抱いて 愛してるって言っても聞こえない 風が強くて・・・」のような歌も、若者にはピンとこないというか、「そんなデートもあったんだ!」という新鮮な驚きを持って迎えられているようです。

クルマの購入代金が高額である上、駐車場代・ガソリン代・自動車保険・自動車税・車検などの維持費がばかにならないことが大きいと思います。

そこで、レンタカーやカーシェアリングを利用する人も増えています。

(2)タバコ

タバコによる肺がんのリスクが声高に叫ばれ、「受動喫煙」とか「嫌煙権」という言葉も出て、飲食店、オフィス、病院など公共の場所での禁煙が進み、愛煙家の肩身が狭くなった影響もあると思いますが、最近タバコを吸う人が激減しています。

タバコを吸う人は、昔はカッコいいと思われていましたが、今は煙たがられる存在になってしまいました。

タバコはどんどん値上がりしており、金銭面でも健康面でも良いところはありません。

ただ奇妙なことに、最近若い女性が喫煙場所でタバコを吸う姿をよく見かけるようになりました。女性の社会進出の増加で、ストレス解消のためにタバコを吸う女性が増えたのでしょうか?

(3)アルコール

昔は飲み会でも二次会・三次会もあって、深夜まで深酒する人が多かったように思いますが、最近はめっきり減っているようです

ある調査では、20歳~29歳の男性で飲酒習慣があるのはわずか10.9%だったという結果が出ています。

(4)ギャンブル(マージャン・パチンコ・競馬など)

昔は大学生の時からマージャンをする人が多く、社会人になってからも、仕事が終わってから夜遅くまで雀卓を囲むサラリーマンが多かったのですが、今は激減しているようです。

「ギャンブル依存症」という社会問題もあるくらいで、金銭面でも健康面でもやらないに越したことはありません。

(5)恋愛・結婚

恋愛や結婚には時間やお金がかかる上に、精神的な負担も大きいものがあります。子供が出来ればなおさらです。一人で楽しむことの出来る娯楽が増えていることも影響しているのでしょう。

(6)新聞

わざわざ新聞を定期購読しなくても、ニュースはネットで必要なものを簡単に見ることが出来るようになったからです。

私のように新聞の報道内容に不信感を持ったために定期購読しなくなった人は少ないかもしれませんが、定期購読する必要はないという考えはよく理解できます。

(7)テレビ

最近のテレビ番組はつまらないものが多いというのは、私も感じているところです。若者は、SNSやYouTubeなどの動画視聴を娯楽の中心に据えているようです。

(8)ゴルフ

ゴルフもお金のかかるスポーツですが、ゴルフ場に行くにはクルマが欠かせません。クルマ離れにリンクする形で若者のゴルフ離れも急速に進んでいるようです。

テレビのゴルフ中継も全盛期に比べると随分減りました。特に男子の場合、トーナメント数も大幅に減少しているようで、ゴルフ離れに歯止めがかかりません。


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