独裁者「プーチン・習近平・トランプ」の最近の権力濫用ぶりは絶対王政並み!

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プーチン大統領習近平主席トランプ大統領

イギリスの歴史家・思想家のジョン・アクトン(1834年~1902年)の「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。」という有名な言葉があります。これはけだし名言だと私は思います。

最近のプーチン大統領・習近平主席・トランプ大統領の権力濫用ぶりは、この真理を見事に証明しています。

ジョン・アクトン

1.プーチン大統領

ロシアのプーチン大統領が「大統領経験者は、退任後の行為についても生涯にわたって刑事・行政のいずれの責任も問われることはなく、逮捕されたり捜索を受けたりすることはない権利を有する」とする「大統領退任後の訴追免責法案」に署名したとの報道が、2020年12月にありました。

これは、退任後の訴追に備えた動きと見られます。これまでの法律では、「大統領の在任中の行為は免責の対象」でしたが、今回の改正(改悪?)によって「退任後の行為にまで免責の対象が拡大」されました。

これまでも、プーチン大統領の政敵や関係者の暗殺や謀殺・不審死疑惑がありましたが、この法案はそれを告発する動きを完全に封じ込める強力な武器となります。

現在の任期が切れる2024年に、大統領選挙に立候補してもしなくても、自分自身は安泰というわけです。

かつてのソ連のスターリンや、ロシア皇帝(ツァー)と同様の独裁者になってしまったようです。法に触れるような疚(やま)しい行為を退任後もしないのであれば、こういう法案は不要のはずです。

このような法案が出て来ること自体、もはや「法治国家」とは言えない恐怖政治が行われているようです。本来であれば、「革命」が起きてプーチン大統領が徹底的に弾劾されるべきところですが、それをさせないように巧妙かつ強力に抑え込んでいるということでしょう。

2.習近平主席

中国・全人代は、2018年3月に「国家主席の任期制限を撤廃する憲法改正」を承認しました。これによって、習近平主席は長期にわたって、極端に言えば「終身」権力の座にとどまることが可能になりました。

1990年代から国家主席の任期は2期までとなっていましたが、2期目が2023年に終了する予定の習近平主席は、2017年10月の共産党大会で、慣例となっていた後継者を示唆する人事を示しませんでした。

一方で「自らの思想(習近平思想)を憲法に入れる」ことにも成功して、毛沢東に肩を並べる権威を手に入れて、権力基盤をさらに強固なものにしました。今や「集団指導体制」は有名無実となったようです。

チベットやウイグルの少数民族迫害や、一国二制度の香港での民主化運動弾圧、台湾への牽制、尖閣諸島での挑発行為など、最近の習近平主席の動きはさまざまなところで脅威となっています。

3.トランプ大統領

2020年12月、任期切れ間近のトランプ大統領は、側近29人に恩赦や減刑を駆け込みで実施しました。

さらに「トランプ大統領自身や家族に予防的に恩赦を与えることを検討している」と複数のメディアが伝え、これについてバイデン次期大統領が「アメリカが世界にどのように映るか懸念している」と述べ、反対する考えを示しています。

この「大統領自身や家族への予防的恩赦」が実施されれば、プーチン大統領と大差ない「権力の乱用」であり、「暴挙」と言えます。

この3人の最近の権力濫用ぶりは「絶対王政」時代の専制君主並みです。ロシアと中国は共産党一党独裁体制ですが、アメリカは民主主義国家なのに、このトランプ大統領の行動は理解しがたいものです。

韓国の歴代大統領は退任後必ず逮捕・訴追されたり、任意聴取後に自殺するのが恒例になっています。亡命したり暗殺された大統領や息子が逮捕された元大統領もいました。これは「権力は腐敗する」を証明するもので、独裁者になればなるほどその可能性が高くなります。

文在寅大統領は自分自身が逮捕・訴追されるのを免れるために「検察改革」をしたり、自分の息のかかった法務大臣に、自分に刃向かう検事総長の職務停止を試みるなどの姑息な手段を弄しましたが結局失敗しました。

文在寅大統領も、退任後にきちんと法の裁きを受けるべきだと私は思います。