五味文彦による静物画・樹木などの「超細密写実絵画」は西欧の写実絵画を凌ぐ

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樹木

前に写実絵画専門美術館であるホキ美術館の代表的作家の一人である島村信之を紹介する記事を書きましたが、今回はもう一人のホキ美術館の代表的作家である五味文彦をご紹介します。

1.五味文彦とは

五味文彦(1953年~ )は、長野県出身で武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒の写実主義の画家で、島村信之と同じく「白日会」会員です。「白日会展」には、第67回以降毎回出品しています。

彼は、2015年11月~2016年5月に開かれた「ホキ美術館5周年記念展覧会」で次のように述べています。

「これまでのテリトリーを越えて。発見する喜びと生み出す苦しみ」

 若い時代に「モノ派」として現代アートに取り組んでいました。そうした考え方や体験というのが今の絵の中に入っています。「モノ派」のときには価値を変換してものを組み立てるということをしていました。時代的に革命が起きると面白いと思った時代だったので、今度天下を取るには違うものを主張してということの繰り返しが面白く、そういう気持ちは今もなくなりません。しかし、規範となるアカデミックなものを尊敬していますし、一生懸命学んできました。その一見相矛盾する二つの間で自分なりのものを見つけようと頑張ってきました。その足掻き(あがき)がいい形でお見せできると信じています。

島村信之と同じ「写実絵画」といっても、五味文彦の絵画には独特の個性があります。彼は「五味文彦画集 瞳の中の触覚」で次のように紹介されています。

 なぜこの絵の前ではずっと立っていられるのだろう。それは作品に組み込まれたミステリアスな物語が、作者の思考の行方を探るよう誘惑してくるからだ。前人未到の写実絵画!超絶技巧を画集で体験!絵の中に隠された、誘惑の正体は?瞳の中の触覚が、筆先から生まれ虚空を舞う。圧倒的な描写力と表現力で人気を誇る、五味文彦、待望の初画集

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