皆さんは「流れ星」を実際にご覧になったことがありますか?私は子供のころ、偶然に1度だけ「あっ、星が流れた!」とほんの一瞬の出来事でしたが見た記憶があります。
ところで、毎年多くの流星を確実に見ることが可能なことで有名なのが「ペルセウス座流星群」です。
そこで今回は「ペルセウス座流星群」についてわかりやすくご紹介したいと思います。
1.「ペルセウス座流星群」の楽しみ方
(1)見頃の日時・方角・観測に適した場所
毎年7月20日頃から8月20日頃にかけて出現し、8月11日~8月13日に極大化(見ごろ)を迎えます。
ピークの8月12日夜は下弦過ぎの月があるものの、晴れていれば北東の空を中心に1時間で最大40個ほどの流れ星が見られそうです。
「国立天文台」によると、流星群が活発になるのは午後9時頃から翌朝の日の出前にかけてだそうです。
流れ星は、北東の空に昇る「ペルセウス座」から放射状に飛び、夜空のどこにでも現れます。
方角を気にする必要はありません。夜空全体を眺めてください。
視界が開けた場所で街灯や月明かりのない方向を選び、目が暗闇に慣れるまで15分以上観察し続けると見やすいでしょう。
(2)朝日新聞社のライブ配信
朝日新聞社は、長野県にある東京大学・木曽観測所に設置したライブカメラから流星群を中継していますので、スマホやパソコンから「ペルセウス座流星群」を楽しみたい方はぜひ視聴してください。「朝日新聞社のライブ配信」のYouTube画面で見ることができます。
(3)「ペルセウス座流星群」の歴史
「ペルセウス座流星群」の最も古い観測記録は西暦36年で、1時間あたり100個以上の出現が観測されています。
なお流星群として存在が明らかになったのは1837年です。19世紀までに少なくとも20回以上の出現記録があり、特に「スイフト・タットル彗星」が発見された1862年には中国と日本でも観測されています。
2.「ペルセウス座流星群」とは
「しぶんぎ座流星群」「ふたご座流星群」と並ぶ「三大流星群」の一つで、ペルセウス座γ(ガンマ)星付近を放射点として出現する流星群です。
極大の時期がお盆の直前で、夏休みの時期とも重なりますので、多くの人が注目しやすい流星群です。
母天体は「スイフト・タットル彗星」で、太陽の周りを約130年の周期で公転しています。
3.「流星」と「彗星」の違い
どちらも尾を引いて光るものですが、「流星」は「宇宙の塵が発光する現象」で、「彗星」は「太陽系の小天体」です。
「彗星」(ほうき星)は、氷に個体微粒子が混じった太陽系の小天体で「汚れた雪玉」とも呼ばれます。太陽に近づくと熱で氷が溶け、表面から放出されたガスや微粒子が太陽の光に反射し光って見えます。
尾は太陽風に飛ばされてできるため、進行方向に関係なく、太陽と正反対の方向に伸びます。
「流星」(流れ星)は、宇宙の塵が地球の大気中に高速で突入し、その際の摩擦によって光って見えます。
「流星」も尾を引いて光りますが、高度100キロ付近で光り始め、多くは70キロ付近で燃え尽きてしまうため、地上から見ると一瞬光って見えるだけです。
また、燃えながら地球に近づいているため、流星の尾は進行方向の後ろに伸びます。