<2022/3/19追記>ウクライナのゼレンスキー大統領が3/16に米連邦議会で「真珠湾攻撃」を例に出して支援を呼び掛けたのは全くの歴史認識の誤りで見当違い
ゼレンスキー大統領は、米国が攻撃を受けた第2次世界大戦の真珠湾攻撃や同時テロを例に出し「空から攻撃され、罪のない市民が殺されたことを思い出してほしい」と訴えました。
「真珠湾攻撃を9・11と並べて語られた事は日本人として不愉快だし、とても残念」「日本の議会で演説させようという意見に耳を疑う」「真珠湾攻撃は民間人を的にしなかったので、例えとして不適切」と不快に感じたとして抗議する声がネット上で散見されましたが当然です。
実質的な最後通牒「ハル・ノート」が出ていた上、アメリカは暗号解読で「真珠湾攻撃」があることを知っていましたし、軍事基地への攻撃であって民間人を標的にしたものではありませんでした。
アメリカの「騙し討ち」という主張は、反日宣伝の「プロパガンダ」(今よく言われる「フェイク」)でした。
このような誤った歴史認識を持つゼレンスキー大統領に対して、3月23日の日本での国会演説の前に、日本政府は明確に抗議すべきだと私は思います。
最近になって、アメリカの軍人で政治家のハミルトン・フィッシュさん(1888年~1991年)の「ルーズベルトの開戦責任 大統領が最も恐れた男の証言」という本を知りました。
私は、太平洋戦争について、学校の歴史の授業で「軍国主義の日本が、軍部の暴走によって引き起こした侵略戦争」という教え方をされていることに、疑問を抱き続けて来ました。 「侵略国」「敗戦国」という汚名を背負い、今なお中国や朝鮮から謝罪や賠償を要求される日本。日本人自身が「自虐史観」を持ち、事あるごとに自国と自国民を卑下する日本。
この本は「目から鱗が落ちる」ように、「真実の歴史の証言」をしてくれています。しかもそれはルーズベルト大統領(民主党)と同時期に共和党の下院議員であった「いわばアメリカ人の身内からの証言」であることから、信憑性は非常に高いものです。 彼は、第一次世界大戦でアメリカの多くの若者が、ヨーロッパの戦場で命を落とした苦い経験から、大多数のアメリカ国民と同様に厭戦気分を抱いていました。「モンロー主義」によって、第二次世界大戦のようなヨーロッパの戦争には関わるべきでないという考えです。
ところが、ルーズベルト大統領は、ドイツと戦っているイギリスのチャーチル首相から参戦要請を受けている上、日本が中国での利権を独占することを快く思っていなかった(彼の母方の家は、中国とのアヘンを含む貿易で財を成したそうです)ので、日本を叩きたいと思っていたこと、スターリンと世界の覇権を二分したいという野望をもっていたことなどから、日米開戦を画策しました。
その結果、日本が和平交渉を続けようとしている最中に、日本への無理難題を記した「ハル・ノート」という「最後通牒」を突き付け、日本が戦端を切るように仕向けました。 この「ハル・ノート」は、「宣戦布告」のようなものですが、この「最後通牒」のことを、ルーズベルト大統領は議会に隠していたのです。
そして、日本が「宣戦布告通知」の手交を外務省事務方の怠慢で遅れたのを幸い、「真珠湾攻撃は、宣戦布告前の日本のだまし討ち」と反日宣伝と戦意高揚に利用したのです。 しかし、アメリカは「真珠湾攻撃」の秘密電文や「宣戦布告通知」の暗号電文を解読済みでしたので、彼は真珠湾の同胞軍人を見殺しにした訳です。
開戦当時、フィッシュ議員は「ハル・ノート」を知らされていなかったため、大統領の開戦演説に賛成する演説まで行います。 しかし、その後彼は「ハル・ノート」の存在を知って、戦争賛成の演説をしたことを恥じています。そのことが、この本の執筆にもつながったのだと思います。