「花は恥ずかしがり屋」だが開花の瞬間を目撃した奇跡。植物の生育分布拡大戦術

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ハナショウブ

花を育てていて常々感じるのは、「花は恥ずかしがり屋」だなということです。じっと見つめていても、つぼみがほころんだり開花したりする瞬間を見ることはできません。

そして、あまり注目せずにしばらくの間放っておくと、いつの間にかつぼみがほころび花が開いているということがよくあります。

1.花菖蒲(はなしょうぶ)の開花の瞬間

私が小学生の頃、父が庭で花菖蒲を育てていました。5月のある日、母がつぼみが膨らんでいる数本を切って来て食卓の花瓶に生けました。

そして私たち母子が食卓で話していると、突然そのうちの一本の「花びらがはらりとほどけるように開いた」のです。開花の瞬間は奇跡のようで、神秘的な気持ちになりました。

私は前に「過保護」に関する記事を書いた時、園芸家の次のような言葉を紹介しました。

水やりは、し過ぎてはいけませんよ。やり過ぎると植物は甘えてしまって、自力で地下から水を吸い上げる努力を怠るからです。

また、植木は時々引っ張って持ち上げるようにしてやると良いですよ。そうすると、その木はびっくりして、抜かれたら大変とばかりに、しっかり根を張ろうと努力するからです。

これは、一種の「ショック療法」のようですね。

私が子供の時に奇跡的に目撃した花菖蒲の開花は、切られた花が「このままのんびりしていると枯れてしまう。何とか早く花を咲かせなければ!」という切迫した気持ちから開花を急いだのではないかと今になって想像します。

花がつぼみから開花する様子は、プロのカメラマンが「微速度撮影」した「超スロー映像」で何度も見たことがありますが、実際に見ると非常に感動的なものです。

2.鳳仙花(ほうせんか)の種子が弾ける瞬間

「開花」とは異なりますが、鳳仙花の実に触れると種子が勢いよく弾け飛ぶことはよく知られています。私も子供の頃、家の庭に鳳仙花があったので、種が出来るころになると面白がって実を触って種を弾けさせました。

ちなみに鳳仙花の花言葉は「私に触れないで」です。学名の「Impatiens balsamina」はラテン語で「我慢できない」という意味です。

3.鳳仙花以外の「爆発植物」

鳳仙花のほかにも、種子が弾け飛ぶ「爆発植物」はたくさんあります。子供の頃よく遊んだのは、「カタバミ」です。クローバーに似た小さい葉で、黄色の小さな花が咲きます。実が直立しているのも触られやすい態勢と言えます。目にも止まらぬ勢いで四方に飛び散ります。

4.植物の生育分布拡大戦術

移動能力のない植物が生育分布を拡大させる方法は、根を広げて株を大きくするか、地下茎を延ばして勢力拡大を図るか、空中に種子を飛ばす方法などがあります。

ほかには、種子を風に運ばせる(タンポポなど)、地表を匍匐(ほふく)するように縦横に広がる(ハコベなどの匍匐植物)、水に運んでもらう(落花生など)、海流に運んでもらう(ヤシ、マングローブなど)、動物や人に運んでもらう(オナモミなど)など様々な方法があります。「オナモミ」は「ひっつきむし」と言って、私もよく友達の服に投げつけてひっつけたりして遊びました。

植物は動けないので、このようにいろいろと知恵を絞って子孫を増やすことを考えているのですね。改めて植物の偉大さを感じます。

タンポポが綿毛の付いた種子を飛ばして風に乗せて子孫を増やすように、私も人の役に立つブログを書いて、自分の経験や知識が広まればうれしいなと思います。