「空中浮遊(空中浮揚)マジック」のトリックの種明かしは?

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シルバーマン

トランプを使った「カードマジック」やコインを使った「コインマジック」は、手先が器用なマジシャンが、観客の目にもとまらぬ速さでカードを捌いたり、コインを持ち換えたりするものが多く、それなりに凄さを感じます。

しかし、「無重力状態」を作り出したような「空中浮遊(空中浮揚)マジック」は、引田天功(プリンセス天功)などの「イリュージョン」ほど大仕掛けではないものの、「種明かしはどうなっているのか?」と不思議に思うマジックです。

かつてオウム真理教の教祖がヨガの修行によって空中浮遊が出来るようになったと喧伝していましたが、飛び上がったようなあの写真はトリックであることが見え見えでした。「超能力」などはあり得ません。

今回は「空中浮遊(空中浮揚)マジック」の種明かしについて考えてみたいと思います。

1.「空中浮遊」で世界的に有名なマジシャン

(1)世界で活躍する「シルバーマン」

イギリスの「シルバーマン」はロンドンのストリートで活躍するパフォーマーです。全身を銀色に塗られた姿からそう呼ばれています。

彼は完全な空中浮遊ではなく、左手にスコップを持っています。というよりも固定されたスコップを使って、左手だけで全身を支えているようです。体操の「片手倒立」か「片手腕立て伏せ」のような力業です。

種明かしは、スコップの下部に左手とつながったスコップの上部を差し込んで固定し、左手首から左ひじにかけて伸びる鉄パイプの器具を補助にして体を支えているようです。

シルバーマンのパフォーマンス及び準備段階を撮影したYouTubeがこちらです。

https://www.youtube.com/watch?v=GdZBhCsmCEA#t=255

(2)マジックの革命児「セロ」

彼は日本人の父親とモロッコ系フランス人の母親を持つアメリカ人ですが、車と一緒に宙に浮く板「ホバーボード」に乗って並走するパフォーマンスをしたことがあります。映画「バックトゥザフューチャー」に出て来たような車輪の付いていないスケートボードです。

種明かしは、彼の体は車から伸びた頑丈な棒で支えられていたのです。左手の袖の中に棒を通し、あたかも腕だけで支えているように見せていたのです。

2.「空中浮遊マジック」の種明かし

マジシャンが、後ろにカーテンがあるようなステージで「アシスタント」を浮揚させるマジックがあります。

その種明かしは、「アシスタント」が仰向けに寝台に横たわって腰を少し浮かせた直後に、舞台のカーテンの後ろにある「起重機」から、先端にマットを乗せた棒が伸びてアシスタントの腰から背中の下に入り、持ち上げられたり降ろされたりするのです。輪を通して見せますが、うまく起重機の棒に当たらないように見せているのです。アシスタントは寝ている状態と同じように体の横で水平に保っておく必要があり、両手をだらりと下に降ろせませんので、短時間ながらきつい仕事です。

また舞台の後ろにカーテンがなく、ステージの真ん中に寝台が置いてある場合は、寝台の中心部(マジシャンが立っている位置)の真下にジャッキがあり、マジシャンが足で昇降の操作が出来るようになっています。輪を通して見せますが、実際には輪を通し切っておらず、うまくジャッキに当たらないようにして輪が通ったように見せかけているのです。

マジシャンが屋外で「空中浮遊」するマジックがありますが、種明かしは大型クレーンを使ってピアノ線のようなワイヤーでマジシャンを吊り下げて移動させているのです。

次のYouTubeが参考になります。

①HOW TO MAKE A WOMAN LEVITATE IN MIDAIR!

https://www.youtube.com/watch?v=wOGQC6FT24U

②MAGICIAN PERFORMS MIND-BLOWING LEVITATION!

https://www.youtube.com/watch?v=_rrERsDSQIs

他にも、ストリートパフォーマンスとして、一本の鉄の棒(支柱)から伸びてつながっている台に座ったり、立ったりしてあたかも空中浮揚しているように見せる芸もあります。トリックを隠すためにぶかぶかの服やマントなどを用意しています。座るパフォーマンスの場合は、椅子に座っているようなものです。立つパフォーマンスの場合は、台の上に立っているだけですが、空中に立っているように見せるため台の下に靴をぶら下げています。

テレビで時々、ジャッキや起重機・カーテンがない場所で「マジシャン本人」や「アシスタント」ではなく、観客などの「素人」を浮揚させるマジックがあります。上下しないでただ浮いているだけであれば、寝台の両側の椅子は実際の支えにはなっておらず、寝台の真ん中部分に透明の支柱があって寝台を支えているのだと思います。ですから、両側の椅子を外しても何ら問題ないわけです。

「上下しない空中浮揚」であれば、「透明の支柱」があれば十分ですが、「上下する空中浮遊」をさせるためには、ジャッキか、吊り下げるためのピアノ線のようなワイヤーとそれを上下させる起重機が必要です。

重力に反して人間が浮くためには、上に挙げたようなトリック(持ち上げるか、吊り下げるか、固定した透明な支柱で支えるか)を用いる以外には方法がありません。

3.コミックマジック「ナポレオンズ」の「ネタばらし空中浮遊」

ステージ上に二人のマジシャンがいます。一人はステージに設けられた台に仰向けに寝ています。

次にもう一人のマジシャンが、寝ているマジシャンの全身を大きな布で覆い隠します。その後、一度布を外して元通り仰向けに寝ていることを観客に見せます。

そこでもう一度布を被せて寝ているマジシャンの全身を覆い隠します。そして次の瞬間、立っているマジシャンが魔法をかけるような素振りをすると、なんと寝ていたはずのマジシャンがその布ごとふわりと浮き上がるではありませんか。

その後、観客に種明かしをして見せます。仰向けに寝ていたマジシャンが二度目に布を被せられた時に仰向けからうつ伏せに体勢を変えて、立っているマジシャンの素振りに合わせるように、布の中で片方の足を上げて腕を伸ばして起き上がったり、足を下ろして腕も曲げる「腕立て伏せ」をやっているのでした。



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