小学校時代の「植物博士」や「魚博士」の同級生の思い出話

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チカラシバ

私が小学校の頃、同級生の中には「植物博士」や「魚博士」と言ってもよいくらい、植物や魚のことに詳しい人がいました。また、大人の遊びを小学生の時から知っている「猛者(もさ)」もいました。

1.チカラシバ(力芝)

小学校の高学年のころ、よく外で遊び回っていましたが、ある時芥川の土手を歩いていると、同級生が「この草を引き抜けるか?」と聞きました。ススキに似ていますが背丈の低い草で、「ビン洗いのブラシ」のような穂が付いた草です。

それで、私が力一杯引き抜こうとしましたが、びくともしません。ブラシのような穂をしごき取っただけでした。

同級生は、「なんぼやっても、やっぱり抜けへんやろ。せやからチカラシバ言うんや」と教えてくれました。

2.ハス(鰣)とタイワンドジョウ(台湾泥鰌)

ある時、魚取りの好きな同級生に誘われて、芥川にハスを取りに行きました。その同級生は慣れていると見えて、上手にハスを何匹か捕まえましたが、私は初めてで全く取れません。そこで、同級生がタイワンドジョウを取り出して、「これでよかったら、やるわ」と言って渡してくれたので、私は水を入れた牛乳瓶に入れて持ち帰りました。本当はハスを手に入れたかったのですが、初心者には所詮無理な話でした。

ハス

「ハス」(上の写真)は「オイカワ(追河)」によく似た身近な魚です。

タイワンドジョウ

「タイワンドジョウ」(上の写真)は「ライギョ(雷魚)」とも呼ばれている外来種で、食用にするため1906年に台湾から大阪府に移入されたそうです。「柳川鍋」に使ったのかどうか定かではありませんが、見た目は日本のドジョウのように黒くてつるっとした感じではなく、黄土色の若干不気味な姿だったと記憶しています。

3.マージャン(麻雀)

ある同級生は、お正月には家族でマージャンをすると話していました。私はその当時、トランプですら「七並べ」「神経衰弱」か「ババ抜き」くらいしか知らないのに、「ポーカー」「ページワン」「ダウト」などの高度な遊びも知っているようでした。

ただ、私の家には明治時代からあると思われる「花札」がありました。ただし、わかるのは点数だけで「役」は両親も知らなかったので、これを「単なる花合わせ」として楽しんでいました。

4.酒

別の同級生は、正月になると「お前も酒を飲んでみろ」と言われるので、子供の頃から飲んでいると話していました。真偽のほどは定かではありませんが、昔は酒飲みの父親なら、そんなことも言いかねなかったようにも思います。

もしかすると、その同級生は「お屠蘇」を飲んだことを「お酒を飲んだ」と吹聴していただけかもしれません。