「ポルターガイスト」とは?超常現象か?それとも科学的に説明できる現象か?

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アルジェリアの14歳のお手伝いの少女が経験したポルターガイスト

皆さんは「透視能力」などの「超能力」や「超常現象」を信じますか?

「超能力」や「ポルターガイスト」(*)のような「超常現象」に関しては、「現代の科学でも説明できない不思議な能力や現象があると信じる人」と「科学的に説明できない能力や現象は存在せず、超能力もマジックのようなトリックを使ったものや、全くのインチキで、超常現象と呼ばれるものも地球の磁場など何らかの科学的に説明できる原因があると考える人」に分かれます。

(*)「ポルターガイスト(独: Poltergeist)」(ポルターガイスト現象)とは、とは、特定の場所において、誰一人として手を触れていないのに、物体の移動、物をたたく音の発生、発光、発火などが繰り返し起こるとされる、通常では説明のつかない現象のこと。いわゆる 心霊現象の一種ともされています。

1.ポルターガイストとは

ポルターガイスト(独: Poltergeist)」(「ポルターガイスト現象」)とは、特定の場所において、誰一人として手を触れていないのに、物体の移動、物をたたく音の発生、発光、発火などが繰り返し起こるとされる、通常では説明のつかない現象のことです。いわゆる 心霊現象の一種ともされています。

作家の佐藤愛子さんは北海道の別荘でこの「ポルターガイスト」を経験をしたそうです。

物体の移動としては、主として建物内部に設置された家具や、家具内に収納された日用雑貨などが挙げられます。発生する状況は一貫性が無く、住人が就寝中に移動し、起床後いつのまにか移動しているのを確認されるものもあれば、住民が起きている時に移動し、移動している状況を直接目撃されるものもあります。動き方にも一貫性は無く、激しく飛ぶこともあれば、ゆっくりと移動することもあります。

「誰もいないのに音が鳴り響く」といった「ラップ現象」も、この現象の一つとして分類する研究者もいます。

「ポルターガイスト(Poltergeist)」とはドイツ語で、poltern(騒々しい音を立てる)+ Geist(霊)、すなわち「騒がしい霊」という意味の合成語です。日本では心霊科学研究会の浅野和三郎が「ポルタアガイスト=騒々しい幽霊」と和訳、幽霊屋敷に起きる現象として紹介しました。

2.ポルターガイストの具体的事例

(1)1661年~1663年、イギリスのテッドワースで起きたポルターガイスト現象。治安判事のジョン・モンペッソンは放浪者ドリールを逮捕し、ドリールから取り上げた太鼓を自分の屋敷に置きましたが、それ以来太鼓の音が家中にこだまするようになりました。さらに子供が空中に放り投げられたり、灰や排泄物がまき散らされたりするようになった、とされています

(2)1741年~1747年(寛保から延享年間)のころ、江戸で起きた次のような事例が1839年(天保10年)ごろに出版された東随舎(とうずいしゃ)の手による『古今雑談思出草紙(ここんぞうだんおもいでぞうし)』に記述がある、とされています。

評定所書役(現在の裁判所書記官に相当)の大竹栄蔵が幼少のころ、父親が池尻村(現在の東京都世田谷区池尻)の娘を下働きに雇ったところ、不思議な現象が起こり始めました。天井の上に大きな石が落ちたようなものすごい音がしたり、行灯がふいに舞い上がったり、茶碗や皿などの食器が飛んだり、隣の部屋に移動したりしました。

現象は次第にエスカレートし、ある日には、雇った男が台所の庭で石臼(いしうす)を使い玄米を精米中、一服している間に、石臼が垣根を飛び越え、座敷の庭へと移動していました。栄蔵の父は連日怪音が続いて困り果てていましたが、ある老人が怪現象のことを聞きつけて大竹家を訪ね、もしも池尻村の娘を雇っているなら村へ帰したほうがいい、と助言し、それに従ったところ怪現象が止まった、とされています。

(3)1818年~1829年(文政年間)に書かれた『遊歴雑記(ゆうれきざっき)』の記述。ある与力が池袋村(現在の東京都豊島区池袋)出身の娘を下働きに雇い入れたところ、家の中に石が降ったり、戸棚の中の皿・椀・鉢などがひとりでに外へ飛び出してこなごなに壊れたり、火鉢がひっくり返って灰かぐらになった釜の蓋が宙へ浮き上がるなどの現象が起きた、といった記述があるとされています。

(4)1848年、ニューヨーク州の「フォックス姉妹事件」

フォックス姉妹(フォックスしまい)とは、霊と交流できると告白したことで一大交霊ブームを引き起こし、近代「スピリチュアリズム」のきっかけを作ったとされる19世紀アメリカの姉妹です。アメリカ人家族、フォックス家の3人姉妹のうち、次女・マーガレット・フォックス(Margaret Fox、1838年~1893年)と、三女・キャサリーン・フォックス(Catherine Fox、1841年~1892年、愛称は、ケイト、ケティー)の二人を指します。

彼女らは後に、超常現象・心霊現象の一つとされる、ラップ現象を起こす事が可能な、言い方を変えるなら、死者の霊といわれる目に見えない存在と、音を介して対話や交信できる霊媒師(霊能者)として有名になり、そのことが一大センセーションを巻き起こしました。

また、その現象に対して、当時のマスコミ関係者や大学の研究者を巻き込んでの、騒動や論議となったことでも有名となりました。また、この発端となった出来事は、一家の住んでいた村の名をとって、「ハイズビル事件」とも、多くの研究者の間では呼ばれています。

この出来事がきっかけとなり、19世紀後半から20世紀初頭にかけて顕著になった、交霊会や心霊主義による心霊現象研究が盛んとなりました。特に、アメリカやイギリスでこういった研究やイベントが盛んとなり、ヨーロッパ各国や日本にも、研究目的、好奇問わずに広まってゆくこととなります。

(5)1967年、ドイツの「ローゼンハイムのポルターガイスト」(Rosenheim Poltergeist)

(6)1977年~1978年, 1980年、イギリス、ミドルセックス州で起きた「エンフィールドのポルターガイスト」

この事件のポルターガイストは、非常に多様な騒ぎを引き起こしました。たとえば壁や床をたたく音がする、家具が動く、変なボヤが起きる、物が他の物を通り抜ける、得体の知れない声が聞こえる、人間が宙に持ち上げられる、などです。

時期は1977年8月からの2年2か月(1979年9月まで)としている文献もありますが、さらに、1980年に再発したとしている資料もあります。史上最長のポルターガイストとも見なされてもいます。

この件は、始めから終わりまで記録が残っており、ポルターガイスト事件としては最も詳しく調査された事例とされています。調査に関与した人々の中でも主たる人物は、モリス・グロスとガイ・ライアン・プレイフェアの2名であり、いずれも英国心霊調査協会(SPR)のメンバーです。

調査員による数か月の調査中に発生した怪現象の記録だけで1500を超えており、発生総数となると不明。このポルターガイストの活動は、多くの者によって目撃され証言されており、家族以外にも、調査員、警察、報道関係者が含まれます。

そして、録音テープや写真やフィルム(動画)で記録されています。調査員のモリス・グロスが述べたように、でっちあげなどありえないほどの、この量の多さこそが、この事例に最も説得力を与えています。

(7)1981年、イングランド、バーミンガム、Ward Endの「ソーントン・ロード・ポルターガイスト」(Thornton Road poltergeist)

(8)1984年8月、イングランドのチェスター近くのドドルストンで起きたポルターガイスト現象。コテージで発生しました。騒音が起きたり、物体が飛んだりするという一般的なポルターガイスト現象が起きたうえに、「トーマス・ハーデンと名乗る霊のほか15の霊がコンピュータを通じて通信を送ってくるという現象も生じました。この通信はコンピューターを換えたり、ソフトをチェックしても続いたということです。

(9)1990年以降、スコットランド、エディンバラの「マッケンジー・ポルターガイスト」。1990年からつい最近まで数百回に及ぶ(まだ継続している可能性あり)そうです。

(10)1999年4月ごろから、岐阜県富加町の町営住宅団地で起きたとされるポルターガイスト現象。

現象が起きた場所は1998年建築の4階建ての公営住宅であり、24世帯のうちポルターガイストの被害報告があったのは15世帯です

次のようなさまざまな現象が起きたようです。

  • テレビのチャンネルが、住民は何もしていないのに、勝手に変わる
  • ドライヤーが、電源コードをコンセントに差し込んでいないのに、勝手に動き出す
  • 食器棚から皿が水平方向に数メートル飛び出す
  • 水道の蛇口から勝手に水が流れる

(11)2003年末からシチリア島で起きた現象(カンネート・ディ・カロニーア連続発火事件)。

シチリア島カロニーアのカンネート村で、 2003年末以降に不審な発火現象が相次いだ事件。原因としては何らかの自然現象あるいは超自然現象、または秘密兵器によるものだという説が流布し、2004年に専門家が行った科学的調査でも突き止めることができませんでした。

検察は2008年に何らかの放火事件であったとして調査を終了しましたが、犯人や動機、放火手段については示されず、2004年の調査とも一致しないままでした。2014年にも不審火が報告されましたが、最終的に2003年の最初の事例報告者らが放火犯として逮捕されています。

3.ポルターガイストのさまざまな解釈

(1)心霊主義的解釈

心霊主義では、心霊現象の一つとされます。例えば佐藤愛子は、岐阜県富加町のポルターガイストや北海道浦河町の別荘におけるポルターガイスト現象などに関して、心霊によるものとして説明をしています。

(2)超心理学的解釈

ポルターガイスト現象は「通常では説明のつかない現象」ともされます。

超心理学では超常現象として扱っています。 ポルターガイスト現象は、思春期の少年少女といった心理的に不安定な人物の周辺で起きるケースが多いとされており、その人物が無意識的に用いてしまう念力(反復性偶発性念力 recurrent spontaneous psychokinesis RSPK)によるものとする説もあります。つまり、そういった能力を有する者が無意識的に物を動かし「ポルターガイスト現象」を発生させてしまう、とする考え方です。

例えば岐阜県富加町のポルターガイストでは、超心理学研究者の小久保秀之は「(地磁気の異常が脳に作用して)無意識的な念力現象が起こっているのではないか」との仮説をあらかじめ抱き調査用の測定器を準備しました。

(3)イタズラや錯誤などとする解釈

①イタズラ説

テレンス・ハインズは、ポルターガイスト現象の多くが思春期の少年少女の周辺で起こることについては、「ただ単にその年代の子供が悪戯を好むためではないか」と述べました。実際にイタズラだと判明した例としては、例えば、と学会の本でも挙げられており、また『悪魔の棲む家』はポルターガイスト事件のノンフィクションとされた小説ですが、これは金儲けをたくらんだ住人と、前の住人が起こした殺人事件で心神喪失を主張しようとしていた弁護士が組んで、些細な出来事をおどろおどろしくとりあげた、でっちあげの類でした。

②錯誤説

・テレンス・ハインズは科学的な調査の結果、霊現象と確認された例は皆無に近い、としています。また、ポルターガイスト現象は基本的に目撃証言に依存しており、原因不明な事例であっても何十年も前のものが多く、他の疑似科学に共通する特徴と同様に「肯定派が否定派の側に立証責任を求めていること」に問題がある、と述べました。

・例えば安齋育郎は、富加町のポルターガイストで霊媒師たちの説が住民の間で広がったことについて、関係者に「後付けバイアス」と呼ばれる事後的な解釈、いわば思い込みが生まれ、噂が噂を生むこともあると指摘しました。

③振動及び建物の建築不良説

特命リサーチ200Xでは、ポルターガイスト現象を主として「建物や土地等に隠された問題点によって 振動や騒音が発生する現象」と位置づけ、霊能者に頼んでも治らなかったが水道管を交換したら収まった例も挙げました。

例えば、1979年1月にイギリスのケンブリッジで起きた現象については、トイレの排水によるものであったらしい、としました。

また例えば、富加町のポルターガイストの諸々の怪現象の中の怪音については、日本音響研究所の鈴木が分析を行い、雑誌『ムー』の2001年6月号において、ウォーターハンマーと膨張熱でパネルがずれる音だとの判断を述べました。

4.ポルターガイスト現象を扱った映画

1982年のアメリカ映画に『ポルターガイスト』(原題: Poltergeist)があります。スティーヴン・スピルバーグが製作したホラーシリーズの第1作です。

これは、ある平凡な一家を襲う怪奇現象を描いたSFXホラームービーです。

<ストーリー>

不動産会社に勤めるスティーヴと妻のダイアン、長女のダナ、長男のロビー、次女のキャロル・アンのフリーリング一家は、新興住宅地のクエスタベルデに越してきて暮らしていました。

ある夜、次女のキャロル・アンがベッドから起き出し、放送が終了したテレビの前で何者かと話している様子を見せます。翌晩またもキャロル・アンが起き出し、放送が終了したテレビの前にいると、テレビ画面から霊魂のようなものが飛び出し家を大きく揺らす。驚いて飛び起きる家族にキャロル・アンは「あの人たちよ」と言います。

翌日フリーリング家では、台所のスプーンがねじ曲がっていたり、イスが勝手に動いたりするなどという奇妙な現象が発生します。そしてその嵐の晩、庭の大木が2階の窓ガラスを突き破って部屋へ侵入。就寝中のロビーを外へ連れ去ってしまいます。スティーヴが何とか救出して家の中へ戻って来ますが、ロビーと同じ部屋で寝ていたキャロル・アンの姿が見えません。キャロル・アンは騒動の中、クローゼットに吸い込まれてどこか別世界へ消えていたのです。

スティーヴとダイアンは娘を救出するため、超心理学を研究するレシュ博士らを家に招きます。すると、天井から古いアクセサリーや時計が落ちてきます。フリーリング家で次々に起こる超常現象はさらに進んで混迷を極めており、とてもレシュたちの手には負えません。

そこでレシュは、これまでに何軒もの家を清めたという霊媒師のタンジーナに助けを求めます。一方でスティーヴは、心配して様子を見に来た社長からクエスタベルデ一帯が墓地を移転してつくられた住宅地であることを知らされます。

タンジーナは「今のキャロル・アンは霊界での生命ある存在であり、安らかに眠れない霊たちはそんな彼女に夢中で、本来の救いである光から気を逸らされている。あの子に誘導するように母親から言うのです。もう1つ、恐ろしい霊がおり、それがキャロル・アンを光へ行かせないようにしている。キャロル・アンには子供に見えるが、私たちにとっては魔物です」と語います。

キャロル・アンを救い、霊を静めるため、彼女に光へ走るように言います。タンジーナが子供部屋へ入ると、霊界の扉が開いており、1階天井と繋がっていました。テニスボールを投げ入れると、天井から落ちてきたことを確認した後、ダイアンはロープを体に結び、霊界へ入りました。タンジーナは霊を静めるためにスティーヴにも光へ入るように言いますが、スティーヴは2人のことが心配でたまらず、ロープを強く引っ張ってしまいます。

すると、骸骨の魔物が目の前に現れ、スティーヴはロープを放してしまいます。すると、天井からキャロル・アンとダイアンが霊界から戻って来ました。2人が息を吹き返したことを確認したタンジーナは「この家は清められました」と宣言します。

翌朝、一家は引っ越しの準備をします。スティーヴは会社を辞め、片付けをするために外出。その夜、再び霊界の扉が開き、ロビーとキャロル・アンを飲み込もうとします。それに気付いたダイアンは謎の力に阻まれ、子供部屋へたどり着けません。

ダイアンは近所へ助けを求めますが、その際に増設工事中のプールへ転落してしまいます。すると白骨化した亡骸が次々と浮かび上がります。さらに棺桶が次々と地面を突き破って現れます。ダイアンは謎の力に抗いながら子供たちを救出します。

一方、スティーヴは社長と共に家へ戻ってきました。家の惨状を目の当たりにしたスティーヴは「墓石だけ移動させて、遺体を放置したな!」と詰め寄ります。崩壊する家から逃げ出した3人と、ちょうど家へ戻ってきたダナを車に乗せ、町を出ます。すると、家は異世界へ吸い込まれて跡形もなく姿を消したのでした。

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