1.子供銀行・子供郵便局
団塊世代の私が小学生の頃、「子供銀行・子供郵便局」というものがありました。地元の信用金庫や銀行、郵便局の職員が小学校にやって来て、講堂で児童がもらった「お年玉」などの貯金を受け入れるものでした。
これは「児童の貯蓄を奨励する目的」で、1948年(昭和23年)に大阪で始まり、一時全国に普及しました。しかし、目的が達成されたからでしょうか、子供銀行は2001年4月に、子供郵便局は2007年3月に廃止されました。
2.幼児など未成年者の銀行預金口座開設方法
子供が生まれたばかりの時は、新米ママはいろいろな物を準備したり、子育てに奮闘したりと大変で、子供の将来のことを考える余裕などありません。
しかし、少し落ち着いてくると、「子供の学費を貯めたい」「子供の将来のために貯蓄をしておきたい」「児童手当を積み立てておきたい」などと考えるようになります。
そこで今回は、幼児など未成年者の銀行預金口座開設方法について分かりやすくご紹介したいと思います。
(1)口座はいつ作るのがよいか?
出生届を出して必要な手続きを済ませると「児童手当」がつくようになります。また「出産祝い」としてお祝い金をいただきます。
そこで、生まれて少し落ち着いたら、できるだけ早く作っておくとよいでしょう。
(2)口座開設に必要な書類など
①親(親権者)の顔写真付き本人確認書類(マイナンバーカード、免許証、健康保険証など)
なお、祖父母は「親権者」(法定代理人)ではないので、孫の預金口座開設手続きはできませんのでご注意ください。
②子供の健康保険証
③届出印鑑
④親子関係を確認できる書類(母子健康手帳など)
⑤口座開設時に入金する現金
基本的には以上①~⑤の書類などを持参し、銀行窓口で「総合口座利用申込書」に親が記入し、捺印すればOKです。銀行によって必要書類は若干違うかもしれませんので、事前に確認してください。
また、現在コロナの影響や待ち時間短縮目的などのために、「来店予約」が必要な銀行もありますので、事前に確認してください。
(3)暗証番号の設定
4ケタの「暗証番号」も当然ながら親が代理で行うのですが、「子供の生年月日」など推測されやすい数字は避けてください。
(4)預金の種類
総合口座の「普通預金」が基本ですが、ほかにも「貯蓄預金」「定期預金」「積立定期預金」などがあります。
「普通預金」はいつでも出し入れできるので、ついつい使ってしまいがちですが、「積立定期預金」の自動積立を利用すると堅実に資産形成ができます。
3.どの銀行を選べばいいのか?
(1)親が使っている銀行
親がメイン銀行として使っている銀行の支店は、使い勝手もよくわかっているので無難かもしれません。振込手数料の面でも、親の口座から子供の口座へ振込する場合も経済的です。
都市銀行はもちろん、地方銀行やゆうちょ銀行でも開設できます。
ご参考までに、メガバンク3行とゆうちょ銀行の「子ども口座」開設に関連するホームページを掲載しておきます。
(2)口座開設キャンペーンを実施している銀行
たとえば楽天銀行は、「子ども口座開設キャンペーン」を行っており、「口座開設と1,000円以上の入金」で1,000円プレゼントされます。
(3)ネット銀行の「子ども口座」
市中銀行や郵便局以外にも、親がネット銀行を利用している場合は、ネット銀行の「子ども口座」を開設するのもよいと思います。
特に忙しくて銀行窓口に行けないママや、人混みを避けたいママにはお勧めです。
「子ども口座(15歳未満)」を作れるネット銀行は、(2)でご紹介した楽天銀行のほか、ソニー銀行・セブン銀行・イオン銀行・GMOあおぞらネット銀行などがあります。