「cocorus」は「マインドフルネス瞑想」を提供するリラクゼーションアプリ

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瞑想法マインドフルネス

ポータルサイト運営のエキサイト(株)の「cocorus」(ココルス)という「マインドフルネス瞑想」を提供するリラクゼーションアプリが、最近人気となっているようです。

今回はこれについてご紹介したいと思います。

1.リラクゼーションの必要性

現代人、特に多忙を極めるビジネスパーソンは、日々様々なストレスに囲まれて、神経をすり減らしながら仕事をしている人が多いのが現実だと思います。

そこで、「心身の平衡」「メンタルヘルス」「ピースオブマインド(心の平和)」を保つために、少しの時間でもよいので「リラックスタイム」を持って「リラクゼーション」を実践することは必須です。

その場合、「座禅」をしたり、「ヒーリングミュージック」を聞いたり、自己流の「呼吸法」や「瞑想法」をする人もいると思います。中には宗教に頼る人もいるかもしれません。

しかし最近はそのほかに、「cocorus」という「マインドフルネス瞑想」を提供するリラクゼーションアプリが登場しています。

2.「cocorus」とは

「cocorus」とは、「ココロのヘルス」「忙しい現代人のために。見て聴く、リラクゼーション習慣」というコンセプトのメンタルヘルスケアのメソッドです。

優しいガイド音声を聞きながら、ゆっくり深呼吸して体の力を抜いていくだけで、誰でも簡単に「マインドフルネス瞑想」に取り組めるというものです。

1日10分から始められ、ストレスや不安を和らげて脳と心を健やかに保つ効果があるそうです。

2012年から提供を開始した「cocorus」は、2019年10月には利用者が20万人を超え、「寝たまんまヨガ簡単瞑想」は累計で200万ダウンロードを突破したそうです。これは元々「寝る前の利用を想定したもの」でしたが、通勤途中や仕事・勉強の合間にも利用できるようにリニューアル済みだそうです。

「マインドフルネス瞑想に取り組めるコンテンツ」は現在51種あるほか、「脳が気持ちいいと感じる『ASMR』(*)(自律感覚絶頂反応)を引き起こす動画コンテンツが36種、鳥の声などの自然環境音を聞けるコンテンツも60種あるそうです。

(*)『ASMR』とは、Autonomous Sensory Meridian Responseの略です。Autonomous (自律的な)Sensory(感覚) Meridian(絶頂) Response(反応)のことです。「脳がとろけるような快感を引き起こす現象」と言い換えることができます。

余談ですが、「ASMR」は、YouTube上では爆発的な再生回数になっているそうです。ヘッドホンで聞くと鼓膜に直接響いて癖になるとも言われています。また「ASMR」は「JC・JK流行語大賞」コトバ部門で2019年上半期の1位となっています。

3.「マインドフルネス」と「マインドフルネス瞑想」とは

(1)マインドフルネス

マインドフルネス」とは、「”今ここにただ集中している心のあり方」のことで、スポーツ選手が絶好調の時によく言う「ゾーンに入った状態」に近いものです。

一般的に普段の我々は、そんなマインドフルの状態とは程遠い所にいます。1日に処理すべき情報量や仕事は増える一方で、なかなか心の休まる時間が持てません。頭の中のおしゃべりは止まることなく、「不安・否定・恐怖・評価・どうにもならない過去のこと・どうでもよいこと」をずっとしゃべり続けています。つまり、「あれこれ考えすぎている」わけです。

その結果、混乱して事実が見えなくなったり、否定的な声が大きくなってストレスが溜まったり、仕事のパフォーマンスが下がったりします。

マインドフルネスは、そんな精神状態を意識的に改善しようとするものです。リラックスしているのに感覚は鋭くなり、それまで振り回されていた漠然とした不安感がなくなり、精神的に安定した自分になることができるというものです。いわば「脳や心のデトックス(溜まった毒物の排出、解毒)」です。

このマインドフルネスでよく用いられる手法が「マインドフルネス瞑想」です。

(2)マインドフルネス瞑想

仏教がルーツの「瞑想法」から宗教色を排除し、信仰にとらわれず誰でも取り組めるプログラムにしたものがマインドフルネス瞑想」です。

世界的にもマインドフルネス瞑想は、医療の分野からビジネス・教育・スポーツの分野に浸透しています。アップルの創業者スティーブ・ジョブズなどのトップ経営者をはじめ海外の多くの著名人やスポーツ選手が実践していることで話題を集め、欧米ではその効果が高い評価を得ているそうです。

マインドフルネス瞑想は、最新の脳科学で「ストレス軽減」「集中力アップ」「自律神経回復」などの効果が実証され、アメリカではグーグル、フェイスブック、インテル、マッキンゼーなどの企業のほか、政府機関の研修にも取り入れられているそうです。

アメリカでの「リラクゼーションアプリ」の市場規模は、2017年には1200億円に達しており、2022年には2400億円を超える見通しです。

瞑想アプリを展開するアメリカの「calm社」は、企業価値が10億ドルを超える未上場企業「ユニコーン」となっています。

日本でも潜在需要は大きいようです。