<2024/5/28追記>全国各地で発生し始めた「メガソーラー火災」の恐怖。感電&有害物質漏出のリスクも!
ここひと月ほどで、鹿児島、北海道、宮城とメガソーラー(大規模太陽光発電施設)の火災が相次いでいます。
感電の恐れがあるため放水がしづらく、太陽光パネルの破損によって有害物質が漏出するリスクもあるため、通常の火災と比べて対応が難しいということです。
2011年3月11日に起きた「東日本大震災」以降、「原子力発電」は「火力発電」を減らして、「太陽光発電」や「風力発電」「地熱発電」などの「再生可能エネルギー」にシフトすべきだとの意見が多くなり、「再生可能エネルギー」が環境に優しい「クリーンエネルギー」として一段と脚光を浴びるようになりました。
しかし、これらの再生可能エネルギーは必ずしもクリーンエネルギーとは言い難い側面もあります。
今回は「太陽光パネル」を使う「太陽光発電」について考えてみたいと思います。
1.太陽光パネルの耐用年数
日本における再生可能エネルギーの主力である太陽光発電は、2012年に「固定価格買取制度(FIT)が導入されて以降、加速度的に増えて来ました。
この太陽光発電に使用する太陽光パネルの耐用年数は、約25~30年とされています。
2.太陽光パネルの廃棄が集中する時期
そのため、FIT開始後に始まった太陽光発電事業は、2040年頃には終了し、太陽光発電設備から太陽光パネルを含む大量の廃棄物が集中的に出ることが予想されます。
3.太陽光パネルの廃棄に関する懸念
太陽光発電事業は、ほかの発電事業と同様長期的に行われる事業ですが、ほかと異なる特色がいくつかあります。
一つは、参入障壁が低いため、従来の発電事業者だけでなく様々な事業者が取り組みやすく、なおかつ事業の途中で事業主体が変更されることが比較的多いことです。また太陽光パネルには製造・発電・処分・廃棄と少なくとも4業態の業者が関わります。
二つ目は、太陽光パネルの種類によって異なる鉛・セレン・カドミウムなどの有害物質が含まれていることです。
三つ目は、太陽光パネルは薄いので風で吹き飛ばされたり積雪で壊されてしまうリスクがあります。また洪水にも弱く、感電の危険性もあります。光が当たると発電するようにできていまますので、保管の際は布を被せて光を遮る必要があります。このため、災害発生時には優先して適切な処分をしないと二次災害につながる恐れもあります。
そのため、太陽光パネルの廃棄に関しては次のような懸念があります。
(1)放置や不法投棄の懸念
(2)有害物質が流出・拡散される懸念
(3)産業廃棄物の最終処分場がひっ迫する懸念
ピーク時の2040年には、使用済み太陽光パネルの年間排出量が約80万トンと見込まれ、産業廃棄物の最終処分量の8%に及ぶとの試算もあるそうです。
4.「メガソーラーパネル」建設反対運動の続発
太陽光パネルの「廃棄物処分問題」については、あまり知られていないため、問題と認識している人は少ないと思います。
しかし最近は、山を切り崩して大規模な太陽光パネル(メガソーラーパネル)設備を設置することに対して、「自然破壊で、土砂災害や水質悪化の懸念もある」「景観を害する」などの反対運動が起きました。
国定公園もある長野県・霧ヶ峰付近の「メガソーラー開発計画」は、事業面積196.5ha、東京ドーム約40個分の土地に、ソーラーパネルを31万枚並べる計画で、山間地域のメガソーラーとしては、国内最大級の規模です。
長野県諏訪市の霧ヶ峰付近での「ソーラーパネル31万枚計画」のほか、千葉県鴨川池田地区、静岡県伊豆高原、愛知県知多郡東浦、三重県四日市市などで反対運動が起きています。
なお、最初に述べた長野県・霧ヶ峰付近の「メガソーラー開発計画」は、住民による強い反対運動の結果、計画を進めていた新電力会社「Loop」が2020年6月に事業からの撤退を表明しました。
コメント
こんばんは、ブログランキングから来ました。
2040年太陽光パネルの問題は、大きいですね。
かなり心配しています。
何か、国として手が打てないかと考えますが…
色々と難しそうです。
また、のぞきにきます。