皇居の森全体を国民公園として一般開放を!都心の貴重な自然観察の森にすべき

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吹上御苑

1.「皇居の森」は都心に残された貴重な自然の森

現在、「皇居外苑」は、「皇居前広場」として一般に開放されています。そして「皇居東御苑」も中に入って見学することが出来ます。

私は10年ほど前に、親戚の娘が「明治神宮」で結婚式を挙げた時、初めて「皇居東御苑」に入りました。そして、「江戸城天守閣跡」や「松の大廊下跡」も見学して来ました。

「皇居の森」は、太田道灌が1457年に武蔵野台地に築城した江戸城から始まって、江戸時代にかけて徐々に整備されて行ったものです。

前に「皇居が空襲を免れた理由」の記事を書きましたが、戦災を免れた皇居の森は東京都心に武蔵野の自然を残す貴重な「自然林」と言えるでしょう。国木田独歩の「武蔵野」の風景もこのようなものだったと思われます。

2.皇居の四季

2007年~2008年に、NHKのハイビジョン特集番組で「皇居・吹上御苑の四季」というドキュメンタリー番組がありました。確か「皇居の四季 花物語」という豪華写真集も出たように記憶しています。

番組案内には、次のようにあります。

大都会の真ん中に広がる神秘の森、皇居・吹上御苑(ぎょえん)に初めてTVカメラが入った。そこは、江戸時代初期から庭園として整備・管理されてきた。しかし、1937年(昭和12年)、「できるだけ自然のままに」という昭和天皇のお考えで庭園的な管理をやめたので、江戸時代から生き続ける巨樹や多様な動植物が生息する、他に類を見ない豊かな森へと変貌(へんぼう)したのである。四季折々の吹上御苑の魅力を探る。

これは、現在の東京の中心地に、奇跡的に武蔵野の貴重な自然が残っている「皇居の森」の「非公開」の区域である「吹上御苑」に、「動物学」「昆虫学」「植物学」などの専門家が長期間にわたって調査に入り、その様子を記録するとともに、四季に応じて美しい景観を見せる「皇居・吹上御苑の森」の自然を美しい映像としてまとめたものです。

私は、子供の頃からカブトムシクワガタムシが大好きなので、「甲虫」についての採集調査を記録した部分は2回見ました。

3.吹上御苑の一般公開

ところで、天皇・皇后がお住まいになる区域である西の丸の「吹上御苑」(吹上御苑の中にある「吹上御所」が天皇・皇后のお住まい)には、東御苑以上の広大な森が広がっています。

皇居内の「吹上御苑」の一般公開は、「自然観察会」として、2007年から毎年春に行われています。

国立科学博物館が、「吹上御苑」の森を1996年から数次にわたり詳細な調査を行い、2000年と2014年にその調査結果を発表しています。「これらの調査結果を国民と分かち合いたい」という天皇皇后両陛下のお考えから、毎年春の「自然観察会」は始まりました。

4.自然観察会を発展的に解消して「国民公園」として整備・公開を望む

今後は、この「自然観察会」の回数を段階的に増やして行き、最終的には「発展的に解消」して、「吹上御苑」を「国民公園」として整備する方向で検討して行くべきではないかと私は思います。入場を「有料」として、その料金収入で公園の整備・管理をすればよいと思います。

「皇居の森」全体を、天皇ご一家だけが独占することなく一般開放し、東京都心の貴重な「自然観察の森」に出来たら、大変素晴らしいことだと私は思います。

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