歴史を学ぶことは「温故知新」の実践で、現在の国際情勢を正しく判断する基礎!

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温故知新

論語に「温故知新」ということばがあります。「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」ということです。

また孫子の兵法に「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず」という言葉があります。

1.温故知新

これは「論語」の「為政篇」にある言葉で、「前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見出し自分のものとすること」です。

私は、このブログを2年半ほど続けていてしみじみ思うのですが、今までの自分の知識がいかに狭く浅かったかということです。

ブログを書くにあたって、いろいろなことを調べ直してみると、自分が知らなかった新しい発見があったり、目から鱗が落ちるような経験をすることもあります。徒然草の兼好法師ではありませんが、世の中の事がよく見えるようになった気がします。

2.孫子の兵法

最初に挙げた言葉の全文は次のようなものです。

彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し。

これは、現代の我々への教訓としては、「無理な(あるいは無謀な)挑戦はしない、無理なことには手を出さない冷静な決断力が必要」ということだと思います。

3.歴史を学ぶ重要性

現在日本を取り巻く国際情勢は緊迫しています。ロシア・中国・北朝鮮の軍事的脅威や、韓国の反日姿勢の継続、日産自動車・ルノーをめぐるフランスの圧力、イランの核開発や反米姿勢など枚挙にいとまがありません。

このような動きも、それぞれの国の歴史や過去の帝国主義列強としての侵略や軍事行動などを知れば、なるほどと思うところがあります。

現在の国際社会は、アメリカやロシア、中国など第二次大戦の戦勝国である連合国の軍事大国が、核兵器を含む軍事力を背景に覇権を争うパワーポリティクスの世界です。

最近はアメリカとロシアの対立が高まり、中国の東シナ海・南シナ海での軍事基地建設、北朝鮮のミサイル発射などの不穏な動きもあり、核を持たない日本は「アメリカの核の傘」に依存せざるを得ない状況です。

そういう意味で、沖縄県知事の行動や共産党・立憲民主党などの野党の考え方は、日本の国益を本当に考えているのか疑問に感じます。

4.八不中道

蛇足ながら、インド仏教に「八不中道(はっぷちゅうどう)」という言葉があります。私は宗教は全く信じない人間ですが、この言葉は含蓄があるように思います。

「八不」とは、「不生不滅・不常不断・不一不異・不来不出(または不来不去)」のことです。これは「全ての存在が相依相待の関係にあり、他から独立してそれ自体として存在するものは一つもない」という「縁起の道理」を説いたものです。

「中道」とは、「執着を離れ、正しい判断をして行動すること」です。

「八不中道」とは、「八不という八つの否定を通して執着を離れ、とらわれることのない正しい見方を得て行動すること」「八不によって事物を正しく見て行動すること」です。

「四句の対立概念を否定し、この世の実体が空であるという正しい立場を取ること」という解説もあります。

何だか禅問答のようですが、私は「先入観や偏見などを捨てて、心を空にして冷静に物事を見つめれば正しい判断や行動ができるようになること」だと解釈しています。