読み方が難しい「難読漢字」の動詞や副詞・形容詞・形容動詞をご紹介します

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論う

日常よく使っている動詞や副詞・形容詞でも、漢字で書くことがあまりないために、漢字でどう書くのかあまり知られていないものも少なくありません。

前に「漢字でどう書くのか意外と知らない言葉」という記事を書きましたが、今回は「漢字の読み方」という視点から「難読漢字」をご紹介したいと思います。

これを読めば、漢字力が付くとともに漢字がより身近に感じられるようになること間違いなしです。

1.読み方の難しい動詞

論う:あげつらう(「論争」などと使います)

煽る:あおる(「煽動:せんどう」などと使います)

呷る:あおる(「酒を呷る」などと使います)

なお、「呻吟:しんぎん」の「呻」はよく似ていますが別字で、「呻く:うめく」です。

侮る:あなどる(「侮辱」などと使います)

肖る:あやかる(「不肖の息子」などと使います)

抗う:あらがう(「運命に抗う」などと使います)

検める:あらためる(「検品」などと使います)

道う:いう(「報道」などと使います)

甚振る:いたぶる(「痛ぶる」と書くのは誤り)

陽る:いつわる(「陽動作戦」などと使います)

誕る:いつわる(「虚誕」「荒誕」「妄誕」などと使います)

嘶く:いななく(「悲嘶:ひせい」などと使います)

疼く:うずく(「疼痛:とうつう」などと使います)

蹲る・踞る:うずくまる(「蹲踞:そんきょ」などと使います)

嘯く:うそぶく(「吟嘯:ぎんしょう」などと使います)

肯く:うなずく(「肯定」などと使います)

肯う:うべなう

云云(云々)する:うんぬんする

抉る:えぐる(「爬羅剔抉:はらてきけつ/はらてっけつ」などと使います)

訓える:おしえる(「家訓」などと使います)

愛しむ:おしむ(「孝子愛日:こうしあいじつ」などと使います)

煽てる:おだてる

慮る:おもんぱかる(「熟慮」などと使います)

了る:おわる(「完了」などと使います)

罹る:かかる(「罹患:りかん」などと使います)

虧ける:かける(「虧月:きげつ」などと使います)

喞つ:かこつ(「喞筒:そくとう」などと使います)「喞筒」はポンプのことです。

翳す:かざす(「手を翳す」「陰翳礼讃:いんえいらいさん」などと使います)

傅く:かしずく(「傅育:ふいく」などと使います)

掠める:かすめる(「掠奪:りゃくだつ」などと使います)

象る:かたどる(「象形文字」などと使います)

騙る:かたる(「騙取:へんしゅ」などと使います)

気触れる:かぶれる(「西洋気触れ」などと使います)

感ける:かまける

醸す:かもす(「醸造:じょうぞう」などと使います)

田る:かる(「屯田:とんでん」などと使います)

軋む:きしむ(「軋轢:あつれき」などと使います)

谷まる:きわまる

櫛る:くしけずる(「櫛風沐雨:しっぷうもくう」などと使います)

擽る:くすぐる

口遊む:くちずさむ

寛ぐ:くつろぐ(「寛恕:かんじょ」などと使います)

括れる:くびれる(「一括」などと使います)

焼べる:くべる(「燃焼」などと使います)

与する:くみする(「与党」などと使います)

角べる:くらべる(「角力:すもう」などと使います)

校べる:くらべる(「校正」などと使います)

晦ます:くらます(「韜晦:とうかい」などと使います)

嗾ける:けしかける(「指嗾:しそう」などと使います)

拵える:こしらえる(「急拵え:きゅうごしらえ」などと使います)

拗れる:こじれる(「執拗:しつよう」などと使います)

挙る:こぞる(「一挙」などと使います)

対える:こたえる(「応対」などと使います)

苛む:さいなむ(「苛斂誅求:かれんちゅうきゅう」などと使います)

号ぶ:さけぶ(「号泣」などと使います)

摩る:さする(「按摩」などと使います)

捌く:さばく(「荷捌:にさばき」などと使います)

攫う:さらう(「一攫千金:いっかくせんきん」などと使います)

浚う:さらう(「浚渫:しゅんせつ」などと使います)

晒す:さらす(「野晒:のざらし」などと使います)

顰める:しかめる(「顰蹙:ひんしゅく」などと使います)

設える:しつらえる(「設営」などと使います)

凋む・萎む:しぼむ(「凋落:ちょうらく」「萎縮:いしゅく」などと使います)

検べる:しらべる(「検査」などと使います)

賺す:すかす

掬う:すくう(「掬水:きくすい」などと使います)

竦む:すくむ(「三竦み:さんすくみ」などと使います)

傑れる:すぐれる(「傑出」「傑物」などと使います)

荒ぶ:すさぶ(「吹き荒ぶ」などと使います)

濯ぐ:すすぐ/ゆすぐ(「洗濯」などと使います)

集く:すだく(「蝟集:いしゅう」などと使います)

拗ねる:すねる

聳える:そびえる(「聳立:しょうりつ」などと使います)

嫉む:そねむ(「嫉妬:しっと」などと使います)

背く・叛く:そむく(「背信:はいしん」「謀叛:むほん」などと使います)

戦ぐ:そよぐ(「戦々恐々:せんせんきょうきょう」などと使います)

斃れる:たおれる(「斃死:へいし」などと使います)

滾る:たぎる

窘める:たしなめる(「窘窮:きんきゅう」などと使います)

右ける:たすける(「右筆:ゆうひつ」などと使います)「右筆」は「祐筆」とも書きます。

扶ける:たすける(「扶助」などと使います)

辿る:たどる

誑かす:たぶらかす(「誑惑:きょうわく」などと使います)

魂消る:たまげる

手向ける:たむける

躊躇う:ためらう

揺蕩う:たゆたう(「揺籃:ようらん」「駘蕩:たいとう」などと使います)

弛む:たるむ・たゆむ(「弛緩:しかん」などと使います)

禿びる:ちびる(「禿筆:とくひつ」「禿頭:とくとう」などと使います)

鏤める:ちりばめる(「鏤金:るきん」などと使います。「散りばめる」と書くのは誤り)

番える:つがえる(「蝶番:ちょうつがい/ちょうばん」などと使います)

噤む:つぐむ

瞑る:つぶる(「瞑想:めいそう」などと使います)

衒う:てらう(「衒学:げんがく」などと使います)

惚ける:とぼける/ほうける(「恍惚:こうこつ」などと使います)

点る・灯る:ともる(「点灯:てんとう」などと使います)

存える:ながらえる(「存命:ぞんめい」などと使います)

擲つ:なげうつ(「放擲:ほうてき」などと使います。「投げ打つ」と書くのは誤り)

準える:なぞらえる(「準拠:じゅんきょ」などと使います)

宥める:なだめる(「宥和:ゆうわ」などと使います)

靡く:なびく(「一世風靡:いっせいふうび」などと使います)

均す:ならす(「平均:へいきん」などと使います)

悪む:にくむ(「憎悪:ぞうお」などと使います)

若気る:にやける

睨む・睥む:にらむ(「睥睨:へいげい」などと使います)

妬む・嫉む:ねたむ(「嫉妬:しっと」などと使います)

罵る:ののしる(「罵倒:ばとう」などと使います)

驀る・のりこえる(「驀進」などと使います)

惚気る:のろける

捗る:はかどる(「進捗:しんちょく」などと使います)

燥ぐ:はしゃぐ(「乾燥:かんそう」などと使います)

辱める:はずかしめる(「侮辱:ぶじょく」「雪辱:せつじょく」などと使います)

憚る:はばかる(「忌憚:きたん」などと使います)

蔓延る:はびこる(「蔓延(まんえん)」などと使います)

跪く:ひざまずく(「拝跪:はいき」などと使います)

犇めく:ひしめく(「犇犇:ひしひし」などと使います)

繙く:ひもとく(「繙読:はんどく」などと使います)

素見す:ひやかす(「冷やかす」とも書きます)

潤ける:ふやける(「湿潤:しつじゅん」などと使います)

圧す:へす(「圧縮:あっしゅく」などと使います)

綻ぶ:ほころぶ(「破綻:はたん」などと使います)

穿る:ほじくる(「穿鑿:せんさく」などと使います)

迸る:ほとばしる(「迸出:ほうしゅつ/へいしゅつ」などと使います)

美める:ほめる(「賛美:さんび」「褒美:ほうび」などと使います)

盈ちる:みちる(「盈月:えいげつ」などと使います)

生す:むす(「苔生す:こけむす」などと使います)

咽ぶ:むせぶ(「嗚咽:おえつ」などと使います)

噎せる:むせる

粧し込む:めかしこむ

目眩く:めくるめく

擡げる:もたげる

齎す:もたらす

縺れる:もつれる

悖る:もとる(「悖反:はいはん」などと使います)

窶れる:やつれる(「面窶れ:おもやつれ」などと使います)

濯ぐ:ゆすぐ/すすぐ

原す:ゆるす(「原宥:げんゆう」などと使います)

嘉する:よみする(「嘉肴:かこう」などと使います)

咲う:わらう(「戯咲:ぎしょう」などと使います)

2.読み方の難しい副詞

嗚呼:ああ

生憎:あいにく

齷齪:あくせく

飽くまで:あくまで

恰も:あたかも

可惜:あたら

強ち:あながち

豈:あに

数多:あまた

剰え:あまつさえ

遍く・周く・普く:あまねく

予め:あらかじめ

幾許:いくばく

聊か・些か:いささか

徒に:いたずらに

苟も:いやしくも

況や:いわんや

倦まず弛まず:うまずたゆまず

概ね:おおむね

徐に:おもむろに

却って:かえって

畏くも:かしこくも

旁:かたがた

嘗て:かつて

予予(予々):かねがね

急度・屹度:きっと

奇しくも:くしくも

隈無く:くまなく

蓋し:けだし

実に:げに

心做しか:こころなしか(「心無しか」と書くのは誤り)

挙って:こぞって

悉く・尽く:ことごとく

然して:さして

嘸や:さぞや

颯と:さっと

宛ら:さながら

然程:さほど

然し:しかし

頻りに:しきりに

強か:したたか

確り:しっかり

屡々:しばしば

暫く:しばらく

頃く:しばらく

頗る:すこぶる

須らく:すべからく

漫ろ:そぞろ

抑々・抑:そもそも

慥かに:たしかに

忽ち:たちまち

仮令:たとえ

偶に:たまに

一寸:ちょっと

終ぞ:ついぞ

熟:つくづく

序に:ついでに

夙に:つとに

具に:つぶさに

篤と:とくと

咄嗟に:とっさに

何方道:どっちみち

迚も:とても

兎に角:とにかく

頓に:とみに

蔑ろに:ないがしろに

何卒:なにとぞ

憖っか:なまじっか

二進も三進も:にっちもさっちも

俄かに(俄に):にわかに

懇ろに:ねんごろに

犇犇:ひしひし

緊緊:ひしひし

只管:ひたすら

畢竟:ひっきょう

一入:ひとしお

偏に:ひとえに

一際:ひときわ

不図:ふと

仄仄(仄々):ほのぼの

況して:まして

随に:まにまに

寧ろ:むしろ

宜:むべ

尤も:もっとも

専ら:もっぱら

軈て:やがて

矢鱈:やたら

矢庭に:やにわに

努務(努々):ゆめゆめ

杳として:ようとして

漸く:ようやく

縦しんば:よしんば

縷々:るる

歴と:れっきと

碌碌(碌々):ろくろく

態態(態々):わざわざ

3.読み方の難しい形容詞

稚い:いとけない

豪い:えらい(「豪傑」などと使います)

巨い:おおい

夥しい:おびただしい

姦しい:かしましい

頑な:かたくな

喧しい:かまびすしい

孅い:かよわい

諄い:くどい

軋しい:くわしい

軋かい:こまかい

怠い:だるい

恙無い:つつがない

腥い:なまぐさい(「生臭い」とも書きます)

私か:ひそか

窃か:ひそか

密か:ひそか

瑞瑞しい(瑞々しい):みずみずしい

溽い:むしあつい

懶い:ものうい/ものぐさい(「物憂い」/「物臭い」とも書きます)

脆い:もろい

疾しい/疚しい:やましい

4.読み方の難しい形容動詞

詳らか:つまびらか

直向き:ひたむき

円やか:まろやか

饒か:ゆたか

狡い:わるがしこい

猾い:わるがしこい

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