人間の身体は元素からできている!?

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人体を組成する元素

前に「宇宙の元素はどうやってできたのか?」という記事を書きました。

そこに、「地球・太陽・惑星などの天体や岩や水や空気などの身の回りの物体、人間も含む生物の体などあらゆる物質が元素からできている」と書いています。

では人間の身体は一体どのような元素からできているのでしょうか?

1.人体を構成する元素

人体を構成する元素

人間の身体(人体)を構成する元素には、必須の「多量元素」(6元素)と必須の「少量元素」(5元素)および「微量元素」があります。

ほとんどが酸素と炭素なので、「死んで燃やせば炭になる」というより、「二酸化炭素と灰」になって飛んでいくということになります。

(1)多量元素(1%以上あるもの)

酸素(65%)、炭素(18%)、水素(10%)、窒素(3%)、カルシウム(1.5%)、リン(1%)の6元素です。

(2)少量元素(0.01%以上1%未満のもの)

硫黄、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウムの5元素です。

(3)微量元素(0.01%未満のもの)

鉄、フッ素、ケイ素、亜鉛、マンガン、銅、セレン、ヨウ素、モリブデン、クロム、コバルト、ストロンチウム、ルビジウムなどがあります。

2.人体における必須元素

人体における必須元素は、6種の「多量元素」、5種の「少量元素」および次の9種の「微量元素」です。

鉄、亜鉛、マンガン、銅、セレン、ヨウ素、モリブデン、クロム、コバルト

3.サプリメントの過剰摂取にはご注意

最近は健康志向の高まりで、ビタミンや食事で不足しがちな栄養素をサプリメントとして摂取することが盛んになっています。

テレビなどの宣伝の影響で「○○が不足しがちなのでサプリメントを摂取して補わないといけない」と思っている人も多くなっています。

たとえば「ヨウ素が不足すると甲状腺の機能低下を起こす」「鉄・銅不足は鉄欠乏性貧血や骨、動脈異常になりやすい」「亜鉛不足は味覚臭覚障害を起こす可能性がある」「カルシウム不足は骨粗しょう症の原因」などです。

しかし「過剰摂取による障害」もあるので、サプリメントの過剰摂取には特に注意が必要です。

たとえば「足りないと機能障害を起こす」と宣伝されていても、科学的根拠や信憑性はあまりありません(宣伝には必ず小さい文字で「個人の感想であり、効用(効果)を示すものではありません。」とあります)ので、機能障害が起きていなければ摂取する必要はないのです。

機能障害が起きれば、医者の処方する薬を飲む方が安心で安全です。

ところが宣伝につられて「摂取した方が機能障害を起こさない」とか「予防効果がある」と勘違いして摂取する人も多いようです。

人体の構成要素にはたくさんの元素が含まれており、たとえば体重70kgの人は猛毒と考えられているカドミウムを50mg、ヒ素を2mg、鉛を120mg自分の身体に持っています。

これらの毒のような元素は、足りないからといって摂取する人はいない(食物に毒を盛られた場合は別として)と思いますが、「必須元素」の亜鉛が足りないといって、亜鉛をサプリメントで摂取する人はいます。

亜鉛やその化合物の危険性は、ヒ素やカドミウムに比べると低いですが、過剰摂取は危険です。

亜鉛不足であれば、牡蠣(かき)などの魚介類、肉類、穀類に含まれていますので、それらの食品を食べるという対処法で十分なはずです。

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