毎日のように「救急車」が走っているのを見ます。夜中に寝ている時でも、救急車の音で目が覚めることがあります。
明らかに事件性がないにもかかわらず、「110番」を押す人が2割もいるそうです。それと同様に、「軽症」や「タクシー代わり」に利用する者が後を絶たないのが「119番」の「救急車」です。
救急車の出動は、2017年速報値で634万2000件に上り、8年連続で過去最多を更新しています。総務省消防庁では、「不要不急」の利用実態を把握するため、2019年から救急車出動の必要性の低かった件数を集計して発表することになりました。
2015年には、財務省の「財政制度等審議会」が「救急車の一部有料化」を検討するよう財務大臣に提言しました。
1.医師へのWebアンケート結果
日経ビジネスがWebアンケートで、次のような3つの選択肢を示して医師の意見を聞きました。
(1)救急車を要請した事案全てに料金を請求すべき
(2)搬入後に軽症と診断された場合は料金を請求すべき
(3)救急車は有料化すべきでない
回答した3879人の医師のうち、(1)が47.6%、(2)が39.0%、(3)が13.4%という結果でした。実に約9割近くの医師が「救急車の有料化」を支持しています。
いかに救急車の「不適切な利用」が多いかをよく示しています。
2.私の意見
私は、このような「不適切な利用」が際限なく増加している現状に鑑み、(1)の「救急車を要請した事案全てに料金を請求すべき」という案に賛成です。
やはり、重症でも軽症でも、「受益者負担の原則」を守るべきだと思います。そうすることによって、タクシー代わりに利用するような「不心得者の増加を抑止」する効果も期待できると思います。救急隊員や医師の負担軽減にもつながります。
また、有料化する場合に「金額をいくらに設定するか」という問題がありますが、上の医師へのアンケート結果では、5000円~1万円が妥当とする意見が多かったそうです。
私も金額は1万円程度に設定すべきだと思います。
ちなみにすでに有料化されている外国の例では、アメリカ・ニューヨークが約3万円、オーストラリア・シドニーが約1万1千円、フランス・パリが約2万3千円だそうです。
早急に「救急車の有料化」を実現してほしいと思います。