最近、性的少数者(セクシュアルマイノリティー)であるLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の「レインボー消費」が注目されています。
1.レインボー消費とは
LGBTについては、「ダイバーシティー」(多様性。多様な人材を活用しようという考え方)に関する企業内研修などで、一般にも浸透してきた言葉だと思います。
「電通ダイバーシティ・ラボ」(DDL)によれば、日本でLGBTに該当する人は、7.6%(13人に1人)です。そして、LGBT層の消費は、5.94兆円の市場規模となっており、これは百貨店の年間総売り上げに匹敵します。
LGBT層を中心とする消費を「レインボー消費」と呼んでいます
2.LGBTへの企業の視点
(1)労働者
LGBTが働きやすい職場環境を作ることは、人口減少が進む中で優秀な人材を確保したい企業にとって重要な課題です。
(2)消費者
数年前までは、LGBTを「眠れる巨大市場」として攻略しようとする動きが主流でしたが、現在DDLでは、注目すべき新たなトレンドとして、LGBT当人の消費のみならず、その周辺の「ストレート層」(LBGT以外の層)にも広がる新たな消費傾向に着目し、「レインボー消費」と位置付けて研究しています。
レインボー消費とは、具体的には次の3つです。
①LGBT当事者の消費
②LGBTを応援する消費(ストレート層を含む)
③LGBTが社会に受容されることによる新たな人間関係消費
今後は、「インバウンド消費」と同様、「レインボー消費」も新しい消費潮流として注目して行きたいと思います。