「屋根修理」の「悪徳業者」

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台風21号屋根ブルーシート

今年(2018年)9月4日に西日本を直撃した「台風21号」は、私の記憶では1959年(昭和34年)の「伊勢湾台風」と、1961年(昭和36年)の「第二室戸台風」に次ぐ大型台風でした。この台風で、高槻市内の住宅も多くの被害を受けました。今でも、屋根にブルーシートが掛かっている家がまだ沢山あります。

1.工務店・屋根業者・防水業者には「神風」

台風21号は、工務店・屋根業者・防水業者などにとっては、「神風」と言っては語弊がありますが、時ならぬ「特需」をもたらしたようです。被災した方が、業者に屋根の修理を依頼しても、「修理依頼が数百件単位で殺到していて、てんてこ舞いしている。いつごろ修理工事が出来るか分からない。年内は勿論無理で、来年3月末までに出来るかどうかも保証できない。」という状況のようです。元々「屋根職人(修理を含む)」の絶対数が少ないところへ、いっときに大量の屋根修理の注文が殺到したのが原因だと思われます。また、今年は全国的に「地震」や「風水害」の被害が多発したことも、それに拍車を掛けているようです。

来年3月末までに工事が完了しないと、高槻市の「台風被害修理費用の補助金」(「一部損壊」以上の修繕工事支援金)がもらえないとあって、被災された方は気が気ではないようです。平成31年度まで修理工事がずれ込むケースが多ければ、高槻市でも何らかの予算措置を検討してくれるのではないかとも思いますが、確かなことはまだ分かりません。

2.「悪徳業者」や「悪質業者」が出て来ている

ところで、このような被災者の窮状に付け込んで、台風被害の屋根の修理についても、「悪徳業者」や「悪質業者」が出て来ているという話を耳にしました。

以前から、屋根修理に関しては、「悪徳業者」がいました。「屋根の無料点検をします」と言って、戸別訪問し、「ご近所も点検を受けられました」とか「ビデオで撮影してお見せしますので安心です」などの誘い文句で安心させ、家人が業者に屋根へ上ることを承諾すると、「悪徳業者」は、無傷の瓦を故意に割った上で、その家とは全く別の「瓦が割れた家のビデオ」を見せて、「瓦が何枚も割れている。このまま放置すると雨漏りするようになるので、瓦の取り換えと防水工事が必要」などと言って騙し、法外な値段の「屋根修理・防水工事代金」を請求するというものです。悪質な「訪問販売」です。

今回の台風や、6月18日の「大阪北部地震」で屋根修理業者・防水工事業者が、依頼を捌(さば)き切れないのをいいことに、同様の手口で、不法利益を得ようと企んでいるようです。

3.保険会社では悪徳業者の「ブラックリスト」を作成しているらしい

これに対して、保険会社では、悪徳業者の「ブラックリスト」を作成していて、そのような業者の手掛けた修理費用については、「保険金支払いを拒否」するという噂もあります。この噂が本当なら、悪徳業者に引っ掛かった場合は、業者への支払いはしなければならいのに、保険金ももらえないという悲劇も起きる恐れがあります。

4.複数見積もりを取り「業者の信用度」と「見積り額」を総合的に判断すべき

ですから、これから屋根の修理や防水工事を依頼しようと考えている方や、既に依頼しているがどこに頼んでもいつになるかわからないと言われて途方に暮れている方は、決して新たに電話だけで一見の業者に依頼しない方が無難です。地元の良く知っている工務店か屋根業者、あるいは大手の信頼のおける業者に依頼することです。現時点では、「見積り」はおろか現場を見に来てもらうことすら出来ない状況だと思いますが、出来るようになった時点で「複数見積もり」を取って、「業者の信用度」と「見積り額」を総合的に判断して依頼する業者を決めるべきでしょう。

「見積りが出た段階」で、必ず保険会社に対して「事前相談」する方がよいと思います。また、一般社団法人日本住宅工事管理協会に相談するのも一法かも知れません。

5.行政も対策に乗り出してほしい

消費者庁や国土交通省・都道府県なども乗り出して、悪徳業者の公表や、屋根工事業や防水工事業の許認可取消や業務停止処分などの手段で、消費者が「二次被害」に遭わないよう保護していただきたいものです。もっとも、悪徳業者はそもそも無許可業者かも知れません。保険会社は、民間企業なので、自社が作成した悪徳業者の「ブラックリスト」を公表することは無理だと思いますが、消費者庁への情報提供などの官民連携で悪徳業者の撲滅を図ってほしいのですが・・・

何か他に名案をご存知の方は、ぜひご教示願います。

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