コロナ感染拡大防止のための「外出自粛」要請によって、国民は「巣ごもり」を余儀なくされています。小池東京都知事も、「(お)うちで過ごそう」「STAY HOME」「毎日の買い物を3日に1回程度に控えて」と盛んに呼びかけ、ネット上でも「#(ハッシュタグ)」を付けて多くの人が拡散しています。
また、家の中で運動する動画もYouTubeに溢れています。しかし、いくら「STAY HOME」すべきだと言っても、室内で体を動かすのも限度があります。またずっと家の中に閉じこもっていると息が詰まりそうになり、「コロナ疲れ」も出て来ます。
ただ、当初から「散歩」は推奨されていました。
私は、4月7日に「緊急事態宣言」が発出された後は、基本的に「外出自粛」で家にいましたが、2週間後ぐらいから毎日1時間程度の「散歩」を始めました。
マスクを着用して、「社会的距離」(ソーシャルディスタンス)を取りながら、人の多い所を避けて「散歩」を実践しています。
1.散歩の効用
(1)気分転換
室内や家の庭を歩いても行動半径は知れています。しかし、1時間も散歩すると4~5kmほど歩くことになり、外の空気も吸えて結構気分転換が出来ます。ただ同じルートを毎日歩いていると飽きて来ますので、自転車で摂津峡や芥川下流の土手へ行き、その付近に自転車を止めるか、自転車を押しながら歩くようにするなどの工夫もしています。
(2)「郷土史」の新しい発見
自転車で走っている時には気付かなかったことを発見する喜びがあります。高槻市内を歩き回るといろいろな「郷土史」を知ることが出来ます。ただし、「緊急事態宣言」の期間中は「屋内施設」は「休館」となっている可能性が高いのでご注意ください。
高槻市は歴史の古い町なので、街角のあちこちに「高槻まちかど遺産」というプレートがあります。全部で111カ所あるそうです。
私には「グレートトラバース」や「四国八十八箇所のお遍路」などは到底無理ですが、「高槻まちかど遺産」完全制覇ならできそうな気がします。時間を見つけて、無理をせずにチャレンジしようかなと思っています。
②高槻カトリック教会
ここに「高山右近顕彰碑」があります。今までじっくり読んだことがなかったのですが、先日散歩の途中で立ち寄ってじっくり読みました。
これも歴史の古い神社ですが、キリシタン大名の高山右近によって放火・破壊されました。しかし江戸時代に再建されています。
「神社の由緒」や「祭神」の説明板も、最近になって初めて読みました。
摂津峡に行く手前の芥川沿いにある古い神社です。ここには大きなムクノキがあります。
この木には古くから神霊が宿るとの言い伝えがあり、学力向上・子宝・病気平癒・苦難克服などを祈念して、「和魂・幸魂・奇魂(にぎみたま・さちみたま・くしみたま)」と三唱すると霊験あらたかだそうです。
これも最近になって認識を新たにしました。
⑤今城塚古墳(継体天皇陵)
今城塚古墳(継体天皇陵)は出入り自由なので全国で最も人気のある古墳で、高槻市が日本に誇る歴史遺産・文化遺産です。歴史に興味のある方はもちろんですが、ない方でも家族連れでぜひ行ってみてほしいスポットだと私は思います。
「今城塚古墳公園」は「緊急事態宣言」の期間中でも出入り自由なので、子供連れの人々が気分転換したり体を動かしたりして、広い公園内で思い思いに楽しんでいます。
ただし、「緊急事態宣言」の期間中は屋内施設の「今城塚古代歴史館」および同駐車場は利用できない可能性が高いのでご注意ください。
⑥摂津峡
「とかいなか」の高槻市を象徴するような里山の中にある行楽スポットです。私にとっても「癒しの場」です。現在「国の史跡」指定に向けて動いている「芥川山城跡」もあります。これは日本で最初の天下人である三好長慶の居城跡です。
⑦城跡公園
かつて高槻城のあった跡に整備された公園で、子供たちや幼児を連れた家族連れでにぎわっています。「安満遺跡公園」の記事に詳しく書きましたが、高槻城は明治初期の1874年に鉄道敷設用の資材として石垣などを利用するため、残念ながら破却され、かつての威容を見ることはできません。
(3)ウグイスの初音(はつね)
芥川の下流の土手を4月下旬に歩いていると、土手の下の草むらからウグイスの声が聞こえてきました。まだ鳴き慣れていないようでスムーズな「ホーホケキョ」ではありませんでしたが、私にはこれが今年初めて聞く「ウグイスの初音」でした。
余談ですが、私が子供の頃住んでいた明治20年代に建てられた京町家の前栽には、毎年早春になると必ずウグイスがやって来ました。
最初は恥ずかしそうにモジモジと試し鳴きしますが、「ホーホケキョ」とウグイスらしくうまく鳴けません。しかししばらくすると、だんだん上手く鳴けるようになるのを観察するのも楽しみの一つでした。
ゴルフ場では夏でも鳴いているのでよく聞きましたが、家を新築してからは庭に植える木も変わったからかもしれませんが、15年ほど家ではウグイスの声を聞いていませんでした。
それほど山に分け入らなくても、ウグイスは意外と身近にいることを再発見した次第です。