五輪招致はデメリットの方が多い?五輪はアマチュアスポーツ大会の原点に戻れ!

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クーベルタン

1.東京オリンピック2020の招致運動と決定後の騒動

2013年9月に東京が「2020年オリンピック開催都市」に決定するまでは、国民のオリンピック招致への盛り上がりはあまりなかったように思います。

決定後はかなりの盛り上がりをみせましたが、「佐野研二郎氏のオリンピック・エンブレムのデザイン盗用疑惑」や、「竹田恒和JOC会長の贈賄疑惑」、「桜田義孝五輪担当相の失言・辞任騒動」、「新国立競技場設計者のザハ・ハディド案から隈研吾氏への変更騒動(工事費の異常な高さが原因)」「マラソンと競歩の開催地の札幌への移転」「ロシアの国家ぐるみのドーピング疑惑による国としての参加停止」「ナイキの厚底マラソンシューズ使用禁止騒動」など、多くの「すったもんだ」の騒動がありました。

現在は中国・武漢で発生した「新型コロナウイルス肺炎」が世界中で猛威を振るっていますが、開催までに終息するのかどうか懸念されています。「好事魔多し」ということでしょうか?

2.オリンピック招致のメリットとデメリット

(1)メリット

①オリンピックを直接見ることができる

②競技場・道路・通信・公共機関などのインフラ整備が進む

③世界に日本の技術や文化をアピールできる

④海外からの観光客が増え、一時的な経済効果が見込める

⑤建設業界の雇用が増え、業界も潤う

⑥国内のスポーツ人口の底上げ

⑦国民の盛り上がり

4K・8K対応テレビや有機ELテレビなどの関連需要の増加

(2)デメリット

①競技場・道路・通信・公共機関などのインフラ整備に莫大な費用がかかる

②公共交通機関の混雑が予想される

③新型コロナウイルス肺炎のような感染症が蔓延する恐れがある

④テロが起こる可能性がある

⑤一時的に治安が悪化する恐れがある

⑥ゴミなどが増え、衛生面の問題が生じる

⑦外国人によるマナーの悪い行為が増える可能性がある

⑧開催都市近郊のホテルの宿泊料が高騰する

⑨IOC委員や国際競技連盟幹部などに利権や汚職が生まれる

⑩オリンピック終了後、競技場などの施設の維持費が問題になる

⑪オリンピック終了後、オリンピック景気の反動で不況となる恐れがある

これらのデメリットの中で私が一番問題だと思うのは、「お金の問題」です。招致活動の時(⑨)も、開催準備の時(①)も、開催中(⑧)も、オリンピック終了後(⑩)もこの問題がついて回ります。⑩の「オリンピックレガシーが負の遺産となること」はボディーブローのように効いてくるように思います。

また、「新型コロナウイルス肺炎」が今のペースでさらに世界的に拡大して「パンデミック」となり、東京オリンピック開催2カ月前の5月ごろまでに終息していなければ、最悪の場合「中止あるいは延期」となる可能性もあります。

仮に東京五輪が延期となって10月開催にでもなれば、「災いを転じて福となすで、選手にとっても観客にとっても絶好の季節になってよいのではないかと思います。ただし、アメリカのテレビ局からの放映権料は期待できなくなるかもしれませんが・・・

また、過去に招致活動をして落選した名古屋市(1988年夏季五輪に立候補)や大阪市(2008年夏季五輪に立候補)は結局多額の税金を無駄遣いしたことになります。名古屋五輪招致失敗に関しては、原因は不明ですが元愛知県知事の仲谷義明氏が自殺しています。1988年のソウル五輪が閉幕した1カ月後だったため、「ソウル五輪を見届け、名古屋五輪誘致失敗の責任を取ったもの」との推測も一部にありました。

東京都も石原知事時代に、2016年夏季五輪に立候補しましたが、落選しています。

こうして見てくると、オリンピック招致・開催はデメリットの方が多いような気がしてきます。

3.オリンピックは「アマチュアスポーツの祭典」の原点に戻るべき

先日、「2030年の冬季五輪の国内候補地を札幌市に決定した」との報道がありましたが、デメリットもよく考慮してほしいものです。

サマランチIOC会長時代(1980年~2001年)から、オリンピックが急激に商業主義化して来ました。彼の会長時代にオリンピックは「アマチュアのスポーツ大会」から「プロ選手が集う最高レベルのスポーツの祭典」に変貌しました。

今こそ、オリンピックは近代オリンピックの創始者クーベルタン男爵の「アマチュアスポーツの祭典」の原点に戻り、「金まみれのオリンピック」から脱却すべき時ではないでしょうか?