WHOテドロス事務局長の新型コロナウイルス肺炎への対応での中国忖度は問題!

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WHO会見

2019年12月に中国・武漢で発生した「新型コロナウイルス肺炎」は、またたく間に世界中に感染が拡大し、「パンデミック」の様相を呈しています。

この事態で問題なのは、「中国での初動対応」ですが、このような事態に対する「WHOの非常事態宣言発表の遅れ」も問題です。

1.中国での初動対応の遅れ

武漢市トップの馬国強書記は、「早めに厳格な管理措置を取っていれば、結果は今より良かった」と初動対応の遅れを認め、「今は自責の念に駆られている」と謝罪しました。

さらに、「初動が早かったら、党中央や国務院に心配をかけずに済んだ」と述べ、新型コロナウイルス肺炎への対応については「敵が見えない戦争だ」と表現しました。

一方、武漢市の周先旺市長は、中国国営テレビのインタビューの中で、「情報公開が遅れた」と認めた上で、「地方政府として情報を得ても、権限が与えられなければ公表することができない」と述べ、中央政府からの許可が得られなかったことを示唆する発言をしました。

実態は「藪の中」ですが、いずれにしても中国での初動対応の遅れが、感染拡大を招いたことは間違いありません。

2.WHOの緊急事態宣言発表の遅れ

WHOのテドロス事務局長は、中国から巨額投資を受けているエチオピアの元保健相、元外相ですから、緊急事態宣言を避けたい思惑のあった可能性があり、「中国に忖度したのではないか」との批判が出ています。

テドロス事務局長と習近平

中国外務省によると、1月28日にテドロス氏は「武漢」ではなく「北京」を訪れて習近平主席と会談しています。習主席が「緊急事態宣言を出すかどうかの判断を慎重にするよう」求めたのに対し、テドロス氏は「中国は時宜にかなった有力な措置を講じている」と対応を賞賛したそうです。

3.エチオピア出身のテドロス事務局長の中国への忖度

WHOのテドロス事務局長は、1月22日から連日緊急委員会を開いて協議していましたが、緊急事態宣言を見送って来ました。

しかし、中国やその他の国での感染者数や死亡者数の急拡大を受けて、結局1月30日の緊急委員会後に緊急事態宣言を出さざるを得ない状況に追い込まれました。

30日の緊急委員会後の記者会見でテドロス事務局長は、「WHOは新型肺炎の発生を制御する中国の能力に自信を持っている」と述べました。また、緊急事態宣言を出したにもかかわらず「中国への渡航や交易を制限する理由は見当たらない」と発言しました。これは、ヒトやモノの移動が制限されることで中国経済に打撃を与えないよう配慮した発言とも受け取れます。

4.国際連合の報告やその他の国際機関の判断の「不公正さ」の懸念

日本でも衆議院予算委員会において、立憲民主党の枝野幸男代表が自民党出身の棚橋泰文委員長に対して「完全に与党寄りの運営を行ってはばからない。また入閣したいと安倍晋三首相にしっぽを振っているポチなのか?恥を知れと申し上げたい」と述べました。

WHOのテドロス事務局長の対応は、中国への忖度が見え見えでしたが、国連報告やその他の国際機関の判断にも「不公正さ」の問題があるように思います。

私は、次のような国連報告やその他の国際機関の判断は不公正ではないかという疑念を持っています。

(1)「日本メディアの独立性に懸念を示す報告書」

これは、言論と表現の自由に関する国連のデービッド・ケイ特別報告者が出した「日本メディアの独立性に懸念を示す新たな報告書」で、日本の実情と全く乖離したものです。

(2)「クマラスワミ報告」と「マクドゥーガル報告書」

これはいわゆる「従軍慰安婦」に関する国連報告です。1996年の「クマラスワミ報告」と、1998年の「マクドゥーガル報告書」は「朝日新聞の慰安婦問題という捏造記事」に基づく誤った報告書であるにもかかわらず、『撤回』もされずに放置されており、日本の国益を長年にわたって損ねています。朝日新聞は、2014年8月5日に「捏造記事であったことを認める記事」を出しただけで、その後国連に対して上記の報告書の撤回を求める努力を全くしていません。

(3)WTOによる「東日本8県産の水産物禁輸」の韓国への逆転勝訴判決

これは前に「WTOによる韓国への逆転勝訴判決は疑問」の記事に詳しく書いています。

(4)「国際水路機関」の「日本海呼称問題」への対応

これは国際水路機関が、韓国の提起した日本海呼称問題について、毅然として韓国の主張を退けることをしなかった問題です。前に「国際水路機関と日本海呼称問題の理不尽さ」という記事に詳しく書きました。

(5)IWCの日本の調査捕鯨に対する拒絶反応

2018年に、日本政府はクジラの資源管理を行う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退する方針を固めました。前に「日本のIWC脱退の決断」という記事に詳しく書いています。

これまで、日本は粘り強く「調査捕鯨」の必要性を訴え続けて来ましたが、IWCは全く「聞く耳を持たない」「考えを変える気持ちは毛頭ない」ということがはっきりしたので、これ以上IWCにとどまる意味は全くなく、逆にマイナスの方が大きいと、「脱退」を決断したものです。