天安門事件での制裁解除の轍を踏むな。中国の侵略的な覇権主義は阻止すべき!

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天安門事件・戦車阻止

<2024/6/1追記>中国とFTAを結び、中国製品の輸入関税を原則ゼロにする愚策はストップ

過去に日本が中国共産党政府の勢力拡大に手を貸した過ちが2回ありました。

日本が日中戦争で中国国民党政府と戦ったことで、国民党政府を疲弊させ、そのお陰で中国共産党が勢力を拡大できたことと、「天安門事件」(1989年6月4日)で欧米各国が中国に対して「経済制裁」を科す中で、日本が率先して制裁解除をしてしまったことです。それが現在の覇権主義国家中国を生み出す原動力になりました。

ところが、この2回の失敗に懲りない(それとも歴史認識がなくて知らないのか?)岸田首相は、先日(5月27日)行われた「日中韓首脳会談」で、日中韓自由貿易協定(FTA)締結の為の交渉加速に合意しました。

アメリカのバイデン政権は、EVなど過剰生産した廉価な製品を輸出して国際社会の反発を受けている中国への対抗策として、「中国製EVに関税100%、太陽光パネルに関税50%をかける」ことを決定しました。

しかし岸田首相は、中国への対抗策としてアメリカと同様に中国製EVや太陽光パネルへの高率関税をかけるどころか、「中国とFTAを結び、中国製品の輸入関税を原則ゼロにする」方針を打ち出しました。

これでは中国の思う壺で、日本には欧米への販売が難しくなった(売れ残った)EVや太陽光パネルが大量流入する恐れがあります。

EVや太陽光パネルには問題が山積しています。

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中国人にパーティー券を買ってもらっている媚中派の岸田首相や、全ての新築住宅に太陽光発電パネル設置を義務付ける東京都の小池知事は、中国の意向に沿った政策を実行しているようですが、これは日本の国益を損ねるだけでなく、覇権国家中国の勝手で横暴な振る舞いを許容することを意味します。

せっかく欧米が中国の勝手で横暴な振る舞いを抑え込もうと努力しているのに、岸田首相の今回の方針は、それに水を差すことになります。

日中戦争以降の日本と中国との関係の歴史を振り返ると、日本が中国共産党政府の勢力拡大に手を貸した過ちが2回あります。

その一つは、日本が日中戦争で中国国民党政府と戦ったことで、国民党政府を疲弊させ、そのお陰で中国共産党が勢力を拡大できたことです。蒋介石の国民党政府は毛沢東によって大陸から台湾に追い出されました。その結果、1949年10月1日に毛沢東の中国共産党政府(中華人民共和国)が生まれました。

もう一つは、1989年6月4日に起きた「天安門事件」で欧米各国が中国に 対して「経済制裁」を科す中で、日本は率先して制裁解除をしてしまったことです。それが現在の覇権主義国家中国を生み出す原動力になりました

今また中国は、ウイグル族チベット族への「ジェノサイド」と呼ばれる人権弾圧を行っているほか、香港の「一国二制度」を形骸化させ、台湾に対する軍事行動の威嚇も行っています。そして、東シナ海や南シナ海で「武力による現状変更」を行っているほか、外国人も標的にした「国家安全維持法」制定や、国際法に明らかに違反する「海警法」改定(海警局の武器使用を認める)を行っています。

1.日中戦争

日中戦争

日中戦争とは、1937年から1945年までの間続いた日本と中国との戦争です。1937年の「盧溝橋事件(ろこうきょうじけん)をきっかけに始まりました。

1930年代に日本は、日清・日露戦争で支配権を獲得した朝鮮半島や租借している関東州(大連)などを足掛かりとして、アジアを植民地支配する欧米の帝国主義列強に対抗して中国大陸進出を計画していました。欧米列強の植民地支配からアジア諸国を解放するという大義名分がありました。

当時中国では、北伐を成し遂げ中国大陸を完全に支配した蒋介石(1887年~1975年)率いる「国民党」と毛沢東(1893年~1976年)率いる「中国共産党」が戦争を繰り返していました。いわゆる「国共内戦」です。

1936年に「西安事件」が起き、「国共合作」という形の「抗日民族統一戦線」が結成されて日本軍と戦いましたが、1945年8月15日の終戦後は再び「国共内戦」が起きました。

そして、蒋介石は毛沢東に敗れて台湾に逃れ、中国大陸では中国共産党によって1949年10月1日に中華人民共和国が建国されたのです。

結果的に、日本が中国共産党政府の成立に手を貸したことになるわけです。事実、戦後「日中友好ムード」の中で、訪中した日本の要人が、毛沢東に「日本軍が中国を侵略して申し訳なかった」と判で押したように謝罪(*)したところ、「申し訳ないことはない。日本軍国主義は中国に大きな利益をもたらした。皇軍(日本軍)がいなければ我々は政権を奪えなかった」と答えたそうです。

(*)このような謝罪が、数え切れないほど繰り返されて来ましたが、これは「WGIP」というGHQによる日本人洗脳プログラムの悪影響です。いまだに政治家やマスコミを始め多くの国民の固定観念となっていますが、今一度疑って掛かる必要があると私は思います。

2.天安門事件

天安門事件・広場の群衆

「天安門事件」とは、1989年4月に「学生らによる胡耀邦元総書記の追悼集会」が天安門広場で行われたのをきっかけに、「腐敗した中国共産党独裁体制を否定し民主化を求めるデモ」へと発展したのに対し、中国共産党は「戒厳令」を敷き、軍隊を動員して無差別に発砲し、デモを強引に鎮圧した事件です。

この「天安門事件」の直後に世界中が中国に対して「経済制裁」を実施しました。しかし日本は「日中友好」の美名というか欺瞞・呪縛によって、「中国の孤立化回避」を訴え、1991年8月に海部俊樹首相が西側首脳として事件後初めて訪中したり、1992年10月には天皇訪中を行ったりして救いの手を差し伸べました。

日本は率先して経済制裁を解除し、世界中から非難を浴びたのです。しかしその後、欧米各国も経済制裁を解除して貿易を再開し、中国を今日のような経済大国に発展させる原動力となりました。

実際、当時の中国外交部長(外務大臣)だった銭其琛は回顧録で「天皇訪中は六四天安門事件での西側諸国の対中制裁の突破口という側面もあった」と述べています。

今や「世界中を中国依存症にさせる」と習近平主席が明言している通りになっています。

3.ウイグル族やチベット族への「ジェノサイド」や香港・台湾への圧力

ウイグルへの弾圧

現在進行中のウイグル族やチベット族への弾圧や香港・台湾への圧力について、日本は中国に対して強い調子での非難を行っていません。

またアメリカなどが「ジェノサイド」(*)と認定しているウイグル族やチベット族への弾圧についても、日本は「ジェノサイド」とは認定していません。

(*)「ジェノサイド」とは、「国家あるいは民族・人種集団を計画的に破壊すること」

日本は、東シナ海での中国の軍事的脅威に晒されています。尖閣諸島への領海侵入を繰り返す中国に対して、遠回しの「懸念表明」だけで、毅然とした態度で中国を強く非難していません。

日本は米豪印との「安全保障連携枠組み(クアッド)」で、帝国主義とも呼ぶべき中国の侵略的な覇権主義を断固として阻止すべきです。天安門事件での制裁解除の轍を決して踏むべきではありません。

韓国の文在寅大統領は今や中国の習近平主席に懐柔され、搦(から)め捕られて属国のような振る舞いで、北朝鮮にも見くびられているレイムダックなので、全く期待できませんが、大統領が交代しても、支持率浮揚の切り札が「反日」という異常な状態が続くのではないかと私は思います。

今こそ日本は中国に対してはっきりと「ノー」を突き付ける外交方針に転換する必要があります。そのためにも、中国とのサプライチェーンの切断や、進出している日本企業の撤退などを推進し、中国への過度な経済的依存を早急に脱却すべきです。

現代と状況は異なりますが、明治時代に福沢諭吉が唱えた「脱亜論」も傾聴に値すると思います。

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