「戒名料」が高い原因の「上納金システム」に迫る!

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戒名

私の家は、一応「浄土真宗東本願寺派」の「檀家」となっています。ただ私は個人的には、浄土真宗を含めて仏教ひいては宗教を全く信じていません。

極論すれば「墓」もいらないと思っているくらいです。そう言えば最近「墓じまい」が話題になっていますね。「檀家」もどんどん減少しているという話も聞きます。

私は「ご先祖様を敬う」ことはしますが、それは僧侶にお経をあげてもらうこととは全く関係のないことです。

現代の寺院や僧侶は、「葬式仏教」であり、「お布施」や「戒名料」などを非課税で受け取れる「坊主丸儲け」の世界です。「不労所得」というと言い過ぎかも知れませんが、あまりにも高額です。

1.尾上菊五郎の「戒名」にまつわるエピソード

歌舞伎役者の六代目尾上菊五郎(1885年~1949年)に「戒名」にまつわる面白いエピソードがあります。

生前彼が弟子たちに向かって、「みんな親の戒名を言ってみろ」と聞いたところ、満足に答えられた者はほとんどいませんでした。

そこで彼は「だから戒名なんてものは、坊主の金儲けから割り出したものだ。己が死んだら戒名はいらない。どうしても付けたかったら、己は芸術家だから芸術院とでもしろ」と、冗談ともつかずに言ったそうです。

そんなことがあったものだから、戒名を付けるとき、故人の意を体して「芸術院」とすることになりました。そこで「芸術院」に問い合わせたところ、「芸術院は、正式には『日本芸術院』であるから差し支えない」とのことでした。

その結果、六代目尾上菊五郎の戒名は、「芸術院尾上菊五郎居士」となったそうです。

2.白洲次郎と戒名

GHQ占領下で吉田茂首相の側近として活躍した白洲次郎(1902年~1985年)は、「葬式無用、戒名不用」という遺言書を残しました。これは白洲次郎の父親の遺言と全く同じだそうです。

3.戒名料とは

戒名料は、総本山の許可を得て、末寺が檀家の遺族に対して亡くなった人の「俗名」とは別の「戒名」なるものを授け、報酬を本山、総本山と末寺で山分けするものです。

「戒名」とは、「仏教において受戒した者に与えられる名前で、仏門に入った証として戒律を守るしるしとして与えられるもの」です。

浄土真宗では正式には「法名(ほうみょう)」と言い、日蓮宗では「法号」と言います。

有り体(ありてい)に言えば、末寺から本山、総本山への「上納金システム」のようなものです。

この「戒名」に何十万円もかかるというのが、私には信じられません。どういう計算根拠・科目明細になっているのでしょうか?

4.戒名料の相場

戒名料は、「寺院」や「戒名のランク(位号)」によって差があり、2万円から100万円と大変に幅があります。

小さなお葬式」で知られる(株)ユニクエストの調査によれば、戒名料の相場は以下のようになっています。

宗派 信士・信女 居士・大姉 院信士・院信女 院居士・院大姉
浄土宗 30~40万円 50~60万円 70万円~
真言宗・天台宗 30~50万円 50~70万円 80万円~ 100万円~
日蓮宗 30~50万円 100万円~
浄土真宗 20万円~
(釋・釋尼)
50万円~
(院釋・院釋尼)
臨済宗 30~50万円 50~80万円 100万円~
曹洞宗 30万円~ 50~70万円 100万円~ 100万円~

多分、戒名を付けてもらう方からすれば、高い戒名の方が、「極楽浄土へ行きやすい」と考えるのでしょうか?「地獄の沙汰も金次第」と同じような考えでしょうか?

一方、寺院や僧侶の方からすれば、これは自発的な「寄進」であって、たくさんのお金を出す方が「信仰心が篤い」と考えるのでしょうか?

また、キリスト教などでは、「金持ちが天国へ行くのは、ラクダが針の穴を通るよりも難しい」と教えています。新約聖書(マタイ第19章16~26節)にある言葉です。これも「金持ちに寄進させるための詐欺的商法」だったのでしょうか?

5.親鸞は戒名を付けることを考えていたのか?

親鸞は、仏教を「特権階級」だけでなく、広く「一般庶民」を救済するために浄土真宗を開いたものと、私は理解しています。その中には貧しい人々もいますし、「悪人」までいます。

そのような人々から「戒名料」名目で多額のお金を取るという考えは、親鸞にはなかったと私は信じたいです。