スカンポ・オオバコ・カラスノエンドウ・イヌムギ・カヤツリグサなどの雑草の話

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シロツメクサ

2019年6月に70歳を目前にして完全リタイアしてからは、時間に余裕ができたので、悠々自適の生活を満喫しようと、このブログを本格的に書くようになりました。

しかし2020年の2月5日に、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」で10人の「新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)」感染者が発生したとのニュースが入ってからは暗転しました。

「世界的感染拡大(パンデミック)」で日本でも感染者が増加したため、4月7日には「緊急事態宣言」が発出されてるとともに、「外出自粛要請」などがあって気分が滅入るようになりました。

そこで運動不足解消と気分転換を兼ねて努めて「散歩」するようになりました。その結果、子供の頃に慣れ親しんだ道端の雑草に改めて気づくようになりました。

そこで今回は私が見つけた雑草をご紹介したいと思います。

「あくあぴあ芥川」から摂津峡までの途中にある「芥川清水緑道」は、恰好の散歩道です。そこには多くの雑草が生えています。昭和天皇に「雑草という名の草はない」という名言がありますが、私も名前を知らない草がたくさんあります。

その中で子供の頃からよく慣れ親しんだ草は次のようなものです。

1.スイバ(スカンポ)

スイバスカンポ

漢字では「酸(す)い葉」「酸模」と書きます。私は茎や葉を噛んだことはありませんが、噛むと酸っぱい味がするそうです。土手や道端、あぜ道、野原などによく生えていました。

ジャワ更紗

(ジャワ更紗)

「土手のすかんぽジャワ更紗♪」という歌があるように、当時は「スカンポ」と呼んでいました。この歌は実は北原白秋作詞・山田耕筰作曲の「酢模(すかんぽ)の咲く頃」(昭和5年発表)という歌で、歌詞は次のようなものです。

土手のすかんぽジャワ更紗 昼は蛍がねんねする

僕ら小学尋常科 今朝も通ってまた戻る

すかんぽすかんぽ川のふち 夏が来た来たドレミファソ

2.オオバコ

オオバコ

漢字では「大葉子」や「車前草」と書きます。道端などでよく見かけました。丈の低い草で、人や車(牛車・馬車)が多く通る轍(わだち)によく生え、踏みつけに強いことから、この名前(車前草)が付いたそうです。

咳止め・痰切り・利尿剤などの薬用にもなります。

余談ですが、尾上柴舟・前田夕暮れ・若山牧水らが「明星」に対抗して1905年に結成された短歌結社の名前が「車前草社(しゃぜんそうしゃ)」でした。与謝野鉄幹・晶子らの明星派の「浪漫主義」に対して自然主義的な「叙景詩」を提唱しました。

3.シロツメクサ

シロツメクサ

私が子供の頃は、現在「高槻現代劇場」が建っている区域は、日本陸軍第四師団隷下の「工兵第四連隊」の「練兵場跡地」で、だだっ広い野原でした。そこには一面にシロツメクサが生えており、女の子はそれを摘んで繋いで花冠にして遊んでいました。

当時は「クローバー」と呼んでいました。そして「四つ葉のクローバーが見つかると幸運が訪れる」という話でしたが、私は見つけられませんでした。

漢字では「白詰草」と書きますが、この名前は1846年にオランダから献上されたガラス製品の包装に緩衝材として詰められていたことに由来します。

日本では明治時代以降、家畜の飼料用として導入されたものが野生化した帰化植物です。

4.カラスノエンドウ

カラスノエンドウ矢筈

漢字では「烏豌豆」と書きます。「カラス豌豆」という意味ではありません。

正式名称は「矢筈豌豆(やはずえんどう)」です。「矢筈」とは矢柄(やがら)の「本(もと)」(鳥の羽根を付ける方)に「弓弦(ゆづる)」を引っ掛けるために入れてある切れ込みのことで、葉の形が矢筈に似ているからです。

なお、よく似た草に「スズメノエンドウ(雀野豌豆)」がありますが、これは「カラスノエンドウ」より小型の「野豌豆」だから「スズメ」と呼ばれるようになりました。

余談ですが、「カラスノエンドウ」は、「カタバミ」と同じように種子を激しく弾き飛ばす「爆発植物」です。

5.イヌムギ

イヌムギ

イヌムギは野原でよく見かける麦に似たイネ科の雑草です。漢字では「犬麦」と書きます。名前の由来は、「食用の穀物としては役に立たない」ことから名付けられました。

名前に「イヌ」が付く植物には、「イヌマキ」「イヌタデ」「イヌガヤ」「イヌエンジュ」「イヌザンショウ」「イヌウド」「イヌセンブリ」「イヌハギ」「イヌブナ」「イヌゴマ」「イヌツゲ」「イヌビワ」などがあります。「本来のものより劣っている」とか「残念ながら役に立てる方法がない」などが命名の理由のようです。

6.ハルジオンとヒメジョオン

ハルジオンとヒメジョオン

漢字では「ハルジオン」は「春紫苑」、「ヒメジョオン」は「姫女苑」と書きます。

ハルジオンとヒメジョオンについては、前に「ハルジオンとヒメジョオンの違い」についての詳しい記事を書きましたので、そちらをご覧ください。

7.カヤツリグサ

カヤツリグサ

漢字では「蚊帳吊草」と書きます。名前の由来は、昔この植物の茎を引き裂いて「蚊帳」を吊ったような四角形を作る子供の遊びがあったからです。

私もこの草の茎を引き裂いて蚊帳の形を作ったことがあります。ただし、今では蚊帳を知らない人も増えているのではないでしょうか?

これらの雑草は、動物のように動き回ることも出来ず、日陰や乾燥地などの過酷な環境で、人馬に踏みつけられても無言で耐えて生き抜く姿はいじらしく、愛おしくさえ思えて来ます。

「芥川清水緑道」を歩いていて向こう側の土手の草叢を見ると、波のように次々に風にそよいでいました。「1/fの揺らぎ」「α波」を感じて心が癒されるひと時でした。

チガヤ