2019年2月17日~3月17日までの期間限定で、「平安神宮」の隣に現代アートの巨大な「横倒しこけし」のバルーンが出現したことが評判になりました。新聞やテレビでも紹介されていました。
この「巨大こけし」は、京都工芸繊維大学出身の木崎公隆さんと京都造形芸術大学出身の山脇弘道さんで作る現代アートユニット「Yotta(ヨタ)」の作品で、名前は「花子」です。
1.「巨大こけし」の「花子」とは
「花子」は2011年に制作されたこけしバルーンで全長が12mもあり、東北のこけしの形や文様を基にデザインされており、時折「お腹が空いた」などとしゃべるそうです。
これまでにも、大阪市など各地で展示されてきたそうですが、私は全く知りませんでした。ほかの場所では、普通のこけしと同様に立てて展示されていたそうですが、京都市のこの地区は「風致地区」となっており、景観への配慮から寝かすことになったそうです。
倒れる・転ぶことを関西では「転(こ)ける」と言いますから、「転けたこけし」→「転(こ)けしこけし」という駄洒落にもなりそうですね。
それが、「意外性」があり、また「巨大さを実感できる」「インスタ映えする」ということで話題になったのでしょう。
今回の平安神宮の隣の「ロームシアター」の敷地内での展示は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて京都文化を発信する「京都文化力プロジェクト」の一環で、京都市などでつくる実行委員会が展示したものです。
2019年2月17日に開催された京都マラソンでは、この一帯がゴール地点となり、多くの人が集まったことも話題になった原因でしょう。
2.「花子」は「涅槃仏」にも通じる
タイの寺院などでは、釈迦が入滅がする様子を表した寝姿の「涅槃仏」がよく見られます。日本でも大阪府池田市の久安寺に涅槃仏があり、私も一度見たことがあります。
最近流行の「ゆるキャラ」的な魅力もあるので、もし可能であれば今後も全国各地に巡回展示してほしいと思います。