インドの「オオカミ少女」の話は本当か?その真相に迫ります!

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オオカミ少女世界が騙された

1.オオカミに育てられたという少女の話

アマラとカマラと名付けられた二人の少女は、1920年にインドのミドナプール付近のジャングルの中でオオカミと共に暮らしているのを発見された野生児です。

二人は、孤児院を運営するキリスト教伝道師のジョセフ・シングによって保護・養育されました。

暗闇で目を光らせ、四つ足で走り、死んだ鳥の肉をむさぼる二人の姿はまるでオオカミだったそうです。

聴覚と嗅覚が非常に敏感で、あごの骨が発達し、牙がとがり、目はギラギラと輝き暗闇の中でも苦も無く行動できたといいます。

シング牧師は、彼女らを人間社会に融和させようと試みましたが、ほとんど人間らしさを取り戻すことは出来ず、1年後の1921年にアマラは腎臓炎で死亡し、カマラもその8年後の1929年に尿毒症で死亡しています。

カマラは成長の過程で少しずつ人間らしさを取り戻しましたが、推定17歳で亡くなるまで、3~4歳の知能までしか発達することができなかったという話です。

2.オオカミ少女の話は本当か?

しかし、この話の信憑性はあるのでしょうか?

(1)生物学的にあり得ない

いくら「オオカミに育てられた」からと言って、人間が「牙がとがったり、目はギラギラと輝いたり、暗闇の中でも苦も無く行動できる」というのは、「進化論」の立場から考えても生物学的にあり得ない話です。

(2)四つん這いで移動したり、生肉を食べるのを目撃した人はいない

二人を実際に見た人の証言でも、上記の事象の目撃者はいないそうです。

(3)オオカミの授乳はあり得ない

オオカミのメスは積極的に乳を与えず、人間の乳児も乳首を口元に持って行かないと乳を吸わないそうです。

(4)オオカミの群れの移動に追いつけない

オオカミの群れはエサを求めて広範囲に移動しますが、その速度は時速50kmに達し、人間の乳児ではとても追いつけません。

3.オオカミ少女の話の真相

(1)野生児ではなく、重度の障害児だった可能性が高い

重い障害を患っていたため、親に捨てられ、路上生活をしているところを保護された二人の少女の行動が、獣じみていたので「オオカミに育てられた」と捏造して宣伝されたようです。

(2)孤児院の寄付金集めの宣伝の可能性が高い

オオカミ少女の話題が広まると、シング牧師の運営するインドの孤児院に多額の寄付が集まるので、それを狙った宣伝だったようです。

(3)1920年当時のインドのミドナプール付近は世界の秘境

世界の秘境であるインドのミドナプール付近のジャングルに行こうとする専門家やジャーナリストはおらず、シング牧師らの撮った写真と記録だけが唯一の証拠で、これを検証するものは皆無でした。

4.オオカミ少女の話を多くの人々が信じた理由

オオカミ少女が死亡した後の1941年にアメリカの心理学者アーノルド・ゲゼル(1880年~1961年)が、この物語を紹介する本を書いたのがきっかけで、「オオカミ少女」が再ブームになりました。

アーノルドゲゼル

彼は心理学の権威であったため、当時のアメリカでも多くの人がこの話を信じたようです。

「権威者の言葉を安易に信用してはいけない」好例です。