最近の「コロナ報道」は「フレーミング効果」理論から見ても問題・弊害が多い!

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和田秀樹

昨日(2021/6/5)のこと、「教えて!ニュースライブ正義のミカタ」に精神科医の和田秀樹氏(1960年~ )が出演していて、「最近のコロナ報道は『フレーミング効果』理論から見ても問題・弊害が多い」という趣旨の話をしていましたが、私も同感なので私の個人的意見とともにご紹介します。

1.問題の立て方や情報の伝え方によって答えや受け止め方が違ってくる具体例

(1)手術すべきか迷っている医者に対する問いかけ

①手術による生存率は90%・・・医者の85%が手術することを決断

②手術による死亡率は10%・・・医者の50が手術することを断念

(2)コロナに関する情報の伝え方

①コロナによる死亡者が年間1万人になった・・・コロナを必要以上に怖れる

②季節性インフルエンザの死亡者数と変わらない、死亡率は肺炎の10分の1程度・・・コロナを正しく怖れる

上の例でわかることは、事実は全く同じことでも、問題の立て方や情報の伝え方によって答えや受け止め方が違ってくるということです。

特に(2)の例は、現在のマスコミ(主にテレビの報道番組・情報番組など)による連日のコロナ報道の問題点・弊害を浮き彫りにしています。①の情報ばかりが流されて国民の不安を煽り続けている一方、②の事実はテレビでは全くと言っていいほど伝えられていません。

和田氏は、このような状況の中で、自殺者や心の不調をきたす人が増え、子供達の半数が抑うつ状態になっていることを危惧していました。

テレビなどのマスコミや、政府分科会・日本医師会・知事などが、意図的にこの「フレーミング効果」を利用して国民を「洗脳」しようとしているのだとすれば問題だと思います。これでは日本国民を欺いた戦前の日本の「大本営発表」や「GHQによる日本人洗脳プログラム(WGIP)」と変わりありません。

2.コロナ報道に関するその他の問題点・弊害(私の個人的意見)

(1)「コロナ感染者」という呼び方

ほとんどのテレビの報道では「コロナ感染者」という呼び方が使われますが、正確には「PCR検査による陽性反応者」のことです。この中には「無症状者」や「軽症者」も含まれています。

しかも、鼻咽頭や唾液を使ったPCR検査の感度は60%~70%と言われています。

(2)「コロナによる死亡者」の定義

「基礎疾患のある人」や「他の病気を発症している人」で、死亡の主な原因がはっきりしていなくても、「PCR検査で陽性」だった人は全て「コロナによる死亡者」に 算入されています。

(3)「季節性インフルエンザ」や「従来型肺炎」との比較が無視されている

上に述べたような「季節性インフルエンザや従来型肺炎との比較」はほとんど伝えられていません。

高橋泰教授の「コロナ新仮説」宮沢孝幸准教授の「目玉焼きモデル理論」は、マスコミからはほとんど無視されています。

(4)海外の感染状況との冷静な比較が行われていない

高橋洋一元内閣府参与の「さざ波」ツイッターも、「海外の感染状況との冷静な比較」ですが、言葉尻を捉えた批判にさらされました。

菅首相をはじめ政府もツイッターの内容の正確な説明もせず、高橋氏の擁護もしませんでした。

(5)飲食店や商業施設・イベント会場などの感染防止対策の努力が無視されている

多額の費用をかけて「コロナ感染防止設備」を作った飲食店や商業施設・イベント会場が多いですが、「緊急事態宣言」発出で休業要請や時短要請が行われたため、彼らの感染拡大防止のための努力や感染防止設備が無駄になっています。

(6)「人流抑制」などの「過剰対策・謎対策」が多く、対策の効果の検証や見直しが行われていない

政府分科会の尾身会長や日本医師会の中川会長や知事が声高に叫ぶ「人流抑制対策」は、「PCR検査陽性者数」を減らすことを目的としたもののようですが、「コロナ感染防止対策」として果たして有効なのかという「対策の効果の検証や見直し」が全く行われていません。

(7)経済へのデメリットや精神的ダメージへの対策が議論されていない

これについては「三度目の緊急事態宣言はコロナ対策のメリットより経済へのデメリットの方が大!」に詳しく書いています。

医療逼迫・医療崩壊を解消するための最善の方策である「2類から5類への変更」の検討も行われていません。

3.「フレーミング効果」

最初「フレーム理論」と聞こえたのですが、どうも私の聞き間違いだったかもしれません。和田氏の話は「フレーミング効果」のことを言っておられたようです。

フレーミング効果」とは、「物事を表現する『枠組み(フレーム)』を変えることで、与える印象も変わること」です。

「フレーミング効果(framing effect)」は、枠組み・額縁を意味するフレーム(frame)を語源としています。ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大学名誉教授のダニエル・カーネマン(1934年~ )(下の画像)と心理学者のエイモス・トヴェルスキーがアメリカの権威ある学術誌「サイエンス」上で1981年に発表しました。

ダニエル・カーネマン

カーネマンは「フレーミング効果」を「問題の提示の仕方が考えや選好に不合理な影響を及ぼす現象」と説明しています。

「フレーミング効果」は絵画のフレームのようなもので、「どこを強調するかによって与える印象を変え、意思決定に影響を及ぼす心理現象」だというわけです。

この「フレーミング効果」は、企業のマーケティング活動でも多用されています。

たとえば、「二枚半額」と「一枚無料」、「ポイント還元」と「現金値引き」、「不満足度10%」と「満足度90%」などです。

4.「フレーム理論」と「フレーム問題」とは(蛇足)

昨日の和田氏の話は、「フレーミング効果」のことだったので、直接関係はないのですが、よく似た言葉の「フレーム理論」と「フレーム問題」についてもご紹介しておきます。

フレーム理論」とは、人工知能研究者のマービン・ミンスキー(1927年~2016年)(下の画像)が1975年に提唱した知識表現方式のことです。

マービン・ミンスキー

これは、「コンピュータに具体的な指示を与える前にプログラムしておくべき一般的な情報を特定し定義するもの」です。

なお、これとよく似たものに「フレーム問題」があります。

これは人工知能における重要な問題の一つで、有限の情報処理能力しかないロボットには、現実に起こりうる問題全てに対処することができないことを示すものです。1969年に人工知能研究者のジョン・マッカーシー(1927年~2011年)(下の画像)とパトリック・ヘイズが論文の中で最初に述べたものです。

ジョン・マッカーシー

現実世界で人工知能が「マクドナルドでハンバーガーを買え」という問題を解くことを要求された場合、人工知能は起こりうる出来事の中から「マクドナルドのハンバーガーを買う」に関連することだけをふるい分けて抽出し、それ以外の事柄については当面無視して思考します。全てを考慮すると無限の時間がかかってしまうためです。つまり「『枠(フレーム)』を作って、その枠の中だけで思考する」わけです。

しかし、一つの可能性が当面の問題と関係するかどうかをどれだけ高速のコンピュータで評価しても、ふるい分けをしなければならない可能性は無数にあるため、抽出する段階で無限の時間がかかってしまうという問題が起きます。

あらかじめフレームを複数定義しておき、状況に応じて適切なフレームを選択して使えば解決できそうですが、どのフレームを現在の状況に適用すべきかを評価する時点で同じ問題が発生します。



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