「蠟八接心」や「蠟八会」についてわかりやすくご紹介します。

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新緑の永平寺

皆さんは「蠟八接心」や「蠟八会」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?

あまり知られていないと思いますので、今回わかりやすくご紹介します。

1.蠟八接心(ろうはちせっしん/ろうはつせっしん)

雪の永平寺

「蠟八接心」とは、仏教用語で「釈迦(ゴータマ・シッダールタ)」(B.C.463年頃~B.C.383年頃)の成道(じょうどう)を記念して、陰暦12月1日から12月8日の朝まで釈迦の難行苦行を偲んで昼夜寝ずに座禅すること」で、禅宗の主要行事で、俳句の冬の季語にもなっています。「蠟八摂心」とも書きます。なお、「成道」とは悟りを開くことです。

福井県永平寺町の永平寺(上の写真)や神奈川県横浜市の總持寺など曹洞宗の多くの寺院では、12月1日~8日まで「蠟八接心」が行われます。

「蠟」とは、12月を意味する「蠟月」の略で、「八」は8日のことです。また「接心」(摂心)とは、「心をおさめる」ことで、つまりは座禅のことですが、特に一日中座禅することを指します。

余談ですが、12月は普通「師走」と呼びますが、ほかにも「極月(ごくげつ/ごくづき)」「春待月(はるまちづき)」「氷月(ひょうげつ)」などの異称があります。

2.蠟八会(ろうはちえ)

「蠟八会」とは、「釈迦が苦難に耐え修業を満了して悟りを開いた日を記念して陰暦12月8日に行われる法会(ほうえ)のこと」です。「成道会(じょうどうえ)」とも呼ばれます。俳句の冬の季語です。

なお、この日は昆布・串柿・大豆粉・菜の葉で粥を食べます。これが「蠟八粥(ろうはちがゆ)」です。

釈迦が仏道を成就した様子を、曹洞宗の「永平広録」では次のように伝えています。

釈迦牟尼仏大和尚、菩提樹下に在って金剛座に座し、見明星、悟道して云く、「明星出現の時、我と大地有情と同時成道す」と。

現代語訳は次の通りです。

かつてお釈迦様は、明星を見て仏道を悟られた際、「明星が出現した時、我と大地に生きる生きとし生けるものが、同時に仏道を成就した」と仰いました。

私は個人的には宗教を全く信じませんので、この「釈迦の成道」も彼の幻覚だったのではないかと思っています。

よく似た話は空海(弘法大師)(774年~835年)にもあります。「空海」という名前の由来は、彼が悟りを開いた洞窟「御厨人窟(みくろど)」での出来事です。

青年時代の彼はこの室戸岬東側に位置する隆起海蝕洞で修行していましたが、この洞窟から見える風景は空と海のみで、ここから「空海」の名を得たとされています。

ここでの難行の最中に、「口に明星が飛び込んできて悟りを開いた」ということです。しかしこれは空海の幻覚あるいは錯覚だったのではないかと私は思います。

3.蠟八会・成道会などを使った俳句

・蠟八の 廊下を走る 木の葉かな(山直六村)

・末法の 星美しき 成道會(今村霞外)

・蠟八や 腹を探れば 納豆汁(森川許六)

・蠟八の おんじき腹に たよりなく(田中紫江)



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