スズメが激減し、セキレイが増加。ムクドリ・カラス・ドバト対策は急務!

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街中のハクセキレイ

最近、スズメをあまり見かけなくなったと思いませんか?駅前広場周辺や陸橋などにドバトが群れているのは相変わらずですが、最近はムクドリやカラスの大群に悩まされるようになりました。

そしてごく最近は、尾羽を上下に振ってちょこちょこ移動するセキレイ(鶺鴒)を街中でよく見かけるようになりました。セキレイには「ハクセキレイ(白鶺鴒)」「セグロセキレイ(背黒鶺鴒)」「キセキレイ(黄鶺鴒)」などの種類がいますが、街でよく見るのはハクセキレイがほとんどです。

1.スズメの激減

私が子供の頃は、電線に群がって止まっているスズメをよく見かけました。そして田んぼの籾や虫などのエサをめがけて舞い降りるスズメの群れにもよく出会いました。

しかし、最近は街中ではめったにお目にかかりません。郊外の田んぼなどで時々見かける程度です。

(1)激減の実態

北海道教育大学の三上修教授の推定によると、2008年のスズメの個体数は約1800万羽ですが、1990年ごろに比べて少なくとも半減しており、50年前に比べると10分の1程度に激減しているそうです。

2006年には北海道各地で突然スズメが姿を消したという北海道新聞の報道がありました。

また朝日新聞の報道によれば、イギリスでもスズメが25年前に比べると10分の1に激減しているそうです。地球温暖化・伝染病・チェルノブイリ原発事故の影響など諸説飛び交っているようですが原因は謎のままということです。

(2)激減の原因

原因としては次のようなことが指摘されています。

木造住宅の減少により屋根瓦や建物の隙間など、巣作りの場所が困難となった。

田畑のコンバインの普及で餌となる落ちモミが減った。

未舗装の小道や空き地が減り、植物の種などの餌が減った。

都市部での空き地や草原の減少。

減反によって水田面積が減った。

私は、急激に勢力を拡大しているセキレイ・ムクドリ・カラスやドバトとの縄張り争いに敗れ駆逐されたことも、原因の一つではないかと考えています。

2.セキレイの増加

セキレイはユーラシア大陸全域に生息している鳥ですが、日本では近年北海道から生息地域がどんどん南下し、現在は四国・九州でも繁殖しています。

セキレイの特徴は「逃げない鳥」で、スズメは人が近づくと素早く逃げますが、セキレイは逃げません。つまり、「警戒心の薄い鳥」で、ドバトなど他の鳥と一緒に人間にエサをねだったり、人間の食べ残しも食べます。というわけで、カラスやドバトと変わらない「図々しい生態の鳥」というか「逞しい生活力を持った鳥」のようです。

3.セキレイの増加やムクドリ・カラス・ドバトの大繁殖の問題

セキレイの増加がどのような問題を引き起こすのか、はっきりしたことはわかりませんが、少なくとも「都市部においてスズメに取って代わる」ことは間違いありません。

現在都市部での大きな問題は、ムクドリの大群による騒音と糞害、カラスの大群によるゴミの食い荒らしと糞害とドバトの糞害です。

「ムクドリの駆除」「カラスの駆除」「ドバトの駆除」など「害獣駆除」の「国や自治体による有効な対策」の実行が焦眉の急です。ドバトについては「エサやり禁止条例」を作る自治体が増えたためか、一昔前よりは減ったように思います。しかし、ムクドリ・カラスはまだ増加傾向にあると思います。

「鳥獣保護管理法」という法律の規制がありますので、簡単ではありませんが、現状を見ると、このままでは「人間と鳥類との共生」も限界に近付いている感じがします。

2020年1月に「横浜市内に毛の抜けたタヌキが出現した」との報道がありました。横浜市の担当者は「鳥獣保護管理法があるので手を出せない」とのコメントをしていました。横浜市だけでなく、各地でこのようなタヌキが市街地に現れているようです。

タヌキによく見られるダニによる「疥癬症」の可能性が高いですが、ヒトにも感染する恐れがあります。また「SARSコロナウイルス」や「新型コロナウイルス」のような病原菌を持っているかもしれず、公衆衛生の観点から看過すべきではないと思います。

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