「夏」を含むことわざ・慣用句・熟語

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夏の虫氷を笑う

1.夏の虫氷を笑う

夏の間だけ生きている虫は、氷の存在を理解できずに氷を笑うという意から、見識が狭いことのたとえです。

「井の中の蛙(かわず)大海(たいかい)を知らず」ということわざや、「夏虫疑氷(かちゅうぎひょう)」という四字熟語も同様の意味です。

2.夏歌う者は冬泣く

夏に歌など歌って遊び暮らすと、冬になって蓄えがなくて苦しまなければならないことです。働ける時に働かないと、後で生活に窮することになるという戒めです。

「イソップ寓話」の「アリとキリギリス」の話も同様の教訓です。

3.夏の火は娘に焚(た)かせよ冬の火は嫁に焚かせよ

暑い季節に熱い火を自分の娘に焚かせて苦労させ、寒い季節には他家から来た嫁に火を焚かせて体を温める機会を作ってやれということです。

自分の娘には厳しく、嫁には優しくせよという教えです。

4.仕事幽霊飯弁慶、その癖夏痩せ寒細り、たまたま肥ゆれば腫れ病

仕事は出来ないのに飯は山のように食べ、夏も冬も痩せていて、たまに太ったかと思えば病気にかかっているという意味で、怠け者の大食漢の多病を嘲(あざけ)った言葉です。

サラリーマンの中にもこんなとんでもない不届き者がいるのではないでしょうか?

5.夏炉冬扇(かろとうせん)

夏の炉と冬の扇の意から、時期はずれの無駄なもののたとえです。また、無用なもの、時宜を得ず役に立たない言論や才能などのたとえです。

6.夏の小袖(こそで)

小袖は冬に用いる物で夏には不用であることから、時期はずれで不用なもののたとえです。

7.頂く(戴く)物は夏も小袖

貰える物ならその季節に不要な綿入れでも何でもよいという意から、極めて欲の深いことのたとえです。

「貰う物は夏も小袖」とも言います。

8.天地、夏冬、雪と墨(てんちなつふゆゆきとすみ)

全く正反対のこと、非常に差があることのたとえです。

9.飛んで火に入る夏の虫

みずから進んで、危険や災難などのわざわいの中に飛び込んでいくことのたとえです。

「愚人(ぐにん)は夏のむし飛んで火に入る」「蛾の火に赴くがごとし」「飛蟻火に赴く」も同様の意味です。

ここで言う「火」は「ファイアー」もありますが、「ライト(灯火、光)」も含まれます。

10.夏は日向(ひなた)を行け、冬は日陰(ひかげ)を行け

夏にあえて暑い日向を、冬にあえて寒い日陰を行くように、進んでつらい道を求めて身体を鍛錬せよということです。

11.冬編笠に夏頭巾(ふゆあみがさになつずきん)

冬には頭巾を、夏には編み笠をかぶるのがふさわしいのに、その反対をするという意から、物事が逆さまであることのたとえです。

「冬帷子に夏布子(ふゆかたびらになつぬのこ)」「寒に帷子土用に布子(かんにかたびらどようにぬのこ)」も同様の意味です。

12.夏雲奇峰(かうんきほう)

夏の青空に現れる入道雲の珍しい峰の形のことです。

13.夏下冬上(かかとうじょう)

炭火などの熾(おこ)し方のことで、夏は炭の下に、冬は上に火種を置くと、よく火が熾るということです。

「冬上夏下(とうじょうかか)」とも言います。

14.夏癸殷辛(かきいんしん)

夏の桀王(けつおう)と殷の紂王(ちゅうおう)のことで、転じて暴君のたとえです。

夏と殷はともに中国の古代王朝の名で、「癸」は桀王の名、「辛」は紂王の名です。夏王朝は禹王に始って桀王で終わり、殷王朝は湯王に始まって紂王で終わりました。

禹王と湯王はともに聖天子とされ、最後の桀王・紂王は古代の代表的暴君です。

15.夏侯拾芥(かこうしゅうかい)

学問をするのが大切なことのたとえです。出典は「漢書」です。

「夏侯」とは中国・漢の儒学者夏侯勝のことで、「拾芥」はゴミを拾う意で、物事のたやすいこと、また得ることが容易なたとえです。

夏侯勝は講義のたびに、学問を修めて身に付ければ官職を得ることなどは地面のゴミを拾うように簡単である、と門下生に言い聞かせたということです。

「夏侯芥を拾う(かこうあくたをひろう)」と訓読します。

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