皆さんは「地球の寿命はあとどのくらいあるのだろうか?」と考えたことはありませんか?
「地球はあと何年でなくなるのだろうか?」「地球滅亡の時期はいつか?」と言い換えてもよいでしょう。
そこで今回は「地球の寿命」についてわかりやすくご紹介したいと思います。
1.地球の寿命はあと50億年
今から約138億年前、宇宙が誕生するきっかけとなる「ビッグバン」が起こったと考えられています。その後、宇宙は膨張を続け、46億年前に太陽が誕生。それからおよそ6,000万年後の約45億4000万年前に地球が誕生しました。
地球は金属と岩で出来ていますから、これが簡単に爆発することなど絶対にありません。たとえこのまま環境破壊が続いたり、また核戦争などによって、人類の方が滅亡したとしても、地球は全く関係なく、同じようにこの宇宙に存在し、同じように太陽のまわりを回っていることでしょう。
ところが、地球が宇宙からなくなる日は必ずやって来ます。
今から50億年後に地球は巨大化した太陽に飲み込まれて死んでしまうと言われています。
太陽は死ぬと小さな青白い星(白色矮星)になるのですが、その前に、今よりかなり大きく(100倍以上に大きく)なります。
そのとき巨大化した太陽は、地球を飲みこん跡形もなくなく溶かしてしまうでしょう。その時点で地球はこの宇宙から消えてなくなると考えられているのです。
このことから、地球の命はあと50億年であると考えられています。
2.地球の滅亡と人類を含む全生物の滅亡
(1)夜空に輝く星は「恒星」で、死ぬときに「超新星爆発」を起こす
夜空に輝く星をつないで動物や人、道具などにたとえる「星座」がありますね。 今、地球から見える星座は88あります。
夏なら「さそり座」や「はくちょう座」「こと座」「わし座」が見えます。冬になれば「オリオン座」や「おうし座」「おおいぬ座」「こいぬ座」などがよく見えるはずです。
このように観測できる星のほとんどは、太陽と同じように自分のエネルギーで光る「恒星」です。水素やヘリウムといったガスで出来ていて、それらが中心部分で核融合反応をくり返すことによって光や熱を放っているのです。
そんな恒星の1つで、冬を代表する星座・オリオン座の1等星「ベテルギウス」に今、異変が起きています。恒星の中で10位以内に入るほど明るかったベテルギウスが2019年10月からどんどん暗くなってきて、12月中旬には20位以下になってしまったそうです。
研究者たちはこの現象を「超新星爆発の前兆か?」と注目しています。「超新星爆発」とは、核融合の燃料を使い果たした恒星が死ぬときに起こす爆発のことです。
「超新星爆発」が起きると、その恒星のほとんどの部分が吹き飛ばされ、中心部に「中性子星」や「ブラックホール」ができます。
(2)地球は「惑星」で爆発はせず赤色巨星になった太陽に飲み込まれる
地球などの惑星は、恒星とちがって爆発しませんから、地球が爆発して滅亡することはありません。また、ベテルギウスほど重くない太陽は超新星爆発を起こさないので、太陽が爆発してできたブラックホールに地球がのみこまれる、ということもありません。
ただし、太陽が中心部で水素を使いはたすと、超新星爆発の前の段階である「赤色巨星」になります。「巨星」という名の通り、このとき太陽は熱や光を出す範囲を広げ、どんどん膨張していきます。
その大きさは、地球の公転軌道を超えるほどですから、地球も赤色巨星になった太陽に飲み込まれてしまうしまう、と考えられています。
しかし最近は、「地球は太陽に飲み込まれない」という意見もあるようです。その理由の1つは、太陽が巨大化すると質量(重さ)が減って引力が弱まり、地球が外側にズレていくと考えられるからです。大きくズレれば、地球は太陽に飲み込まれずに済むでしょう。
もっとも、ほかの惑星も太陽の影響を受けるので、どのくらいズレるのか、本当にズレるのかを判断するのは難しいところです。
研究者の中には、「太陽が膨張しても質量はそれほど変わらないから、地球は少ししか移動しない」と言う人もい飲み込まれずに済んだ済んだとしても、太陽との距離が近すぎて、地球は蒸発してしまうかもしれません。
(3)人類を含む全生物の滅亡は28億年後
いずれにしても、太陽が寿命を迎えるのは50億年も先の話です。その前に、地球上から生物が消えてしまうでしょう。
太陽は50億年後に向けて少しずつ明るさ(太陽光度)を増していて、それにつれて放出するエネルギーも増えていきます。すると、地球からたくさんの水分が蒸発して地表が暑くなり、生物が住めなくなるのです。まず、今から5億年後に植物が姿を消しはじめ、28億年後には全ての生命が死滅するだろう、という研究結果(*)があります。
(*)イギリスのセントアンドリューズ大学の宇宙生物学者チームの研究結果
まず、影響は植物の絶滅から始まります。地球が高温になり大気中の水蒸気の割合が上昇し、大気中の二酸化炭素が減ることで植物が減り、最終的には死滅します。
これは同時に「食物連鎖の崩壊」でもあり、植物の減少にともなって動物も滅んでいきます。
その後も気温は上昇し続け、最後に地球の気温は140°にまで気温が上昇すると考えられ、微生物を含むすべての生物が絶滅します。
最新の研究では、その期限は今から約28億年後とされていますが、これらの現象の兆候は5億年後には表れ始めるとされています。
しかし、せいぜい寿命が100歳の我々人間にとっては、はるか未来の無縁の出来事かもしれませんね。
3.スティーヴン・ホーキング博士の「人類の寿命予測」について
イギリスの理論物理学者スティーヴン・ホーキング博士(1942年~2018年)は、「人類の寿命はあと1,000年」と予言しました。
彼は17歳でオックスフォード大学に入学。1963年には「ブラックホールの特異点定理」を発表すると、たちまち世界から注目された天才物理学者です。
2016年11月に彼は、「私たち人類の歴史は、実質上、あと1,000年しか残されていない」と予言しました。
その後、BBCのドキュメンタリー番組『Tomorrow’s World』の中の「Expedition New Earth」で、この数値を100年に見直しました。
「スティーヴン・ホーキング博士は、『人類が存続するためには、100年以内に新しい惑星に移住する必要がある』と考えています」と、BBCは認めました。また、「気候変動や小惑星の衝突・疫病・人口の増加により、私たちの惑星は徐々に警戒すべき状況になっているのです」と続けています。
Hellogigglesによると、ホーキング博士の新しいドキュメンタリーでは生物学や天文学、人工冬眠について発展し続ける科学技術、そして火星での生活の可能性、いかにして他の惑星(博士が「プラネットB」と呼ぶ惑星)にコロニーを作るかを取り上げています。
ホーキング博士は長年、人類が「プラネットB」を見つける必要があること、かつては「月を植民地化すべきである」と主張していました。そして2008年に博士は、次の明らかなターゲットを火星に。「火星に移住する方法を見つけるべきだ」としていました。
また、人工知能の急速な発展は、地球と人類の滅亡に大きく貢献していると指摘しています。「完全なる人工知能の開発は、人類の終焉を意味します」と、ホーキング博士は2014年に行われたBBCのインタビューで語っています。
「人類が人工知能を開発すれば、そのうち勝手に動き出し、人類とは比べものにならない速度で自らを再設計することでしょう」と、博士は警告しました。「人間は緩やかな進化という制限を受けているため、人工知能と競争することもできないまま、取って代わられるのです」と続けています。
何とも衝撃的な予言ですが、私はこの予言(意見?)には懐疑的です。「人工知能の急速な進化の危険性」の話は理解できますが、「人類の火星へ移住計画」の話など論外です。特に確たる科学的根拠もなく、人々の不安を煽るだけのように感じます。
「地球温暖化防止推進」や「脱炭素化」を叫ぶ「環境保護団体」には好都合な意見かもしれませんが・・・
なお前に「地球滅亡・人類滅亡の可能性はあるのか?パンデミックによる滅亡もありうる!」という記事も書いていますので、ぜひご覧ください。