「女子ゴルフ最終プロテスト」最終日(2023年11月3日)が、 岡山県のJFE瀬戸内海GC(6419ヤード、パー72)で行われ、清本美波(18=誉高3年)が通算17アンダーで1位となり、プロテスト一発合格を果たしました。
同じ高校三年で、昨年の全米女子アマ覇者、馬場咲希(18=代々木高3年)は、3バーディー、1ボギーの70で回り、通算12アンダーの2位タイでプロテスト一発合格を果たしました。
また同じ高校三年の村田歩香(むらた あゆか)が、通算10アンダーの5位タイでプロテスト一発合格を果たしました。
さらに同じ高校三年の菅楓華(すが ふうか)も、通算10アンダーの5位タイでプロテスト一発合格を果たしました。
さらにさらに同じ高校三年の上久保実咲(かみくぼ みさき)も、通算10アンダーの5位タイでプロテスト一発合格を果たしました。
5人の高校生女子プロのこれからの活躍が大変楽しみですね。
このように高校三年(18歳)の新鋭たちが華々しく「一発合格」を果たす一方で、何度もプロテストに挑戦してやっと合格をつかみ取った苦労人もいます。
前に6度目の挑戦で合格した「遅れてきた黄金世代」と呼ばれる高木優奈(11アンダーで4位)
や、5度目の挑戦で合格した「はざま世代」の河村来未(9アンダーで8位タイ)と中野恵里花(5アンダーで19位タイ)をご紹介しました。
ゴルフを一時辞めてOLを経験した異色の経歴を持つ25歳の浅田実那(9アンダーで8位タイ)もいます。
また、5度目の挑戦でプロテストに合格した「プラチナ世代」の政田夢乃(6アンダーで15位タイ)もいます。
そこで今回は、ヘルニアに夢を潰されそうになった「はざま世代」の木村怜衣(2度目の挑戦。6アンダーで15位タイで合格)をご紹介したいと思います。
若い女子ゴルファーには世代ごとに、1998年生まれの「黄金世代」、1999年生まれの「はざま世代」、2000年生まれの「プラチナ世代(ミレニアム世代)」、2001年生まれの「新世紀世代(第三世代)」、などの呼び名があることはよく知られていますが、さらに若い世代がどんどん活躍するようになって、次々に新しい新世代の名前が誕生しています。
2002年生まれの岩井明愛・千怜が双子でツアー参戦し、史上初の双子での優勝を飾ったことで2002年度生まれは「ツインズ世代」と呼ばれています。他に桑木志帆・宮澤美咲などがいます。
2022年に優勝した川﨑春花や尾関彩美悠や2023年4月に初優勝した神谷そら、櫻井心那などの2003年度生まれは「ダイヤモンド世代」と呼ばれています。
また、まだ確定した名前ではありませんが、アマチュアで大活躍の馬場咲希の名前にちなんで、2005年度生まれには「馬場世代」という候補もあるそうです。
なお、この「世代」は、名前としてはまだ定着していませんので、仮に「馬場世代」としておきましたが、清本美波が大活躍して人気が急上昇すれば、「美・咲希(みさき)世代」となるかもしれません。
2020年の新型コロナウイルスの流行をきっかけに、ゴルフは「密にならずに楽しめるスポーツ」ということで人気になりました。ゴルフ練習場やゴルフ場で若い人たちの姿を見かける機会が明らかに増えました。その勢いは2022年もとどまることを知らず、むしろ加速しているように感じました。
かつては「オジサンのスポーツ」と言われ、若い世代には敬遠されていましたが、今はむしろ「オシャレなスポーツ」として若者たちや女性からも支持されています。最近の日本人の若手女子プロゴルファーの活躍もその一因ではないかと私は思います。
2019年8月4日、「黄金世代」と呼ばれる若手女子ゴルファーの一人の渋野日向子(当時20)が、「全英女子オープンゴルフ」に優勝しました。
これをきっかけに、日本の女子プロゴルフ界に宮里藍以来のフォローの風が再び吹き始めたようです。それまでは韓国勢に圧倒されっぱなしで、毎週のように韓国人選手に優勝をさらわれていましたが、2020年~21年からは明らかに日本人の女子プロゴルファーの活躍が目覚ましいものになってきました。
現在女子プロゴルフ界では、小祝さくら・渋野日向子・原英莉花・勝みなみ・新垣比菜・淺井咲希・河本結・大里桃子などの「黄金世代(1998年4月2日~1999年4月1日生まれ)」や古江彩佳・澁澤莉絵留・西村優菜・安田祐香・吉田優利などの「プラチナ世代(ミレニアム世代)(2000年4月2日~2001年4月1日生まれ)」と呼ばれる20代前半の選手が大活躍するようになって来ました。
さらにその下の世代の山下美夢有・笹生優花・西郷真央などの有望選手は「第三世代」あるいは「新世紀世代」(2001年4月2日~2002年4月1日生まれ)と呼ばれ始めています。
これについては「女子プロゴルフが再び面白い!黄金世代・プラチナ世代・新世紀世代が大活躍」「女子ゴルフ賞金ランキング争いは熾烈!シード権争いはメルセデスランキング。」という記事に詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
しかし、黄金世代より上の世代や「はざま世代」も負けていません。
最近の女子プロゴルフ界は、「黄金世代」「プラチナ世代(ミレニアム世代)」「新世紀世代(第三世代)」の大活躍が注目されがちですが、「黄金世代」と「プラチナ世代(ミレニアム世代)」間に挟まれた「はざま世代」(1999年4月2日~2000年4月1日生まれ)の選手には、ツアー通算13勝で2021年に行われた東京オリンピックでは銀メダルを獲得した稲見萌寧や、ツアー2勝の菅沼菜々、鶴岡果恋、平岡瑠依など実力のある選手がいます。
今年は次々に「初優勝」のヒロインが生まれるような予感がします。
1. 木村怜衣(きむら れい)の超可愛い画像
2. 木村怜衣とは
木村怜衣(きむら れい)(1999年10月18日~ )は、宮城県仙台市出身。東北高等学校卒。身長167cm、体重 65kg。血液型O型。目標は原英莉花。
ドライバーの平均飛距離は250ヤード。 得意クラブはドライバー。 ベストスコアは67(松島チサン、仙台)。趣味は「漫画を読むこと」です。
自己PR:飛距離を活かしたゴルフが売りです。
プロテストに合格した感想&今後の目標:うれしいです。QTを通ってツアーに出ること。
(1)プロテスト合格にまつわるエピソード
稲見萌寧と同世代の1999年生まれで、ゴルフは父親の勧めで8歳の時に始めました。中学卒業後は宮里藍、有村智恵らを輩出した東北高に進学しました。名だたる先輩たちと同じプロの世界を目指してきましたが、近年は腰痛と向き合ってきました。
スイングをすればするほど痛くなりだして。椎間板ヘルニアですね。朝起きたらベッドから起き上がれないんじゃないかとか、ゴルフはあきらめるにしても、もう日常生活は送れないのでは、という不安がありました。
故障が深刻になったのは3年前です。
坐骨神経痛の“ひどい版”というか、しびれとお尻に針が刺されたような痛みが患部に走り始めた。昨年のプロテスト前が最もひどかった。去年の10月は座薬を入れてやっていて、もう、『うつ伏せで寝ていたい』って状態で歩けなかった。
しかし、なんとか気持ちだけを切らさず、“だましだまし”でプレーしていたそうです。
練習もできないし、心も病みます。2年前よりひどくなっていて、“いよいよだな”という感じがあった。ころ
そこで、注射を打つことで椎間板を小さくさせる治療に踏み切りました。宮城在住の北田瑠衣を通じて知り合った青山充コーチの助言が大きかったということです。
まずは体を治すことから、と。ちょうど去年の一次のプロテストに落ちたあたりから組むようになった。コーチに出会えたことが今回の結果につながった。
二人三脚で歩んでくれた恩師に感謝の思いを込めました。
現在は腰の痛みとは無縁と話します。
コーチも、そのコーチを紹介してくださった北田瑠衣ご夫妻、なによりゴルフをあきらめないようにしてくれた両親に感謝です。
来季の戦いの場がかかる予選会(QT)が次の照準です。1Wで平均250ydを飛ばすパワーヒッターは「飛距離を生かしたゴルフ」を売りにして活躍を目指します。
(2)アマチュア時代の成績
中学時代は、2013年の「宮城県女子アマチュアゴルフ選手権」で優勝しました。
2014年の「東北中学校ゴルフ選手権」で優勝しました。
高校時代は、2015年の「宮城県女子アマチュアゴルフ選手権」で優勝しました。
2016年の「東北ジュニアゴルフ選手権」で2位タイとなりました。
(3)プロのツアーでの成績
2017年のレギュラーツアー「ニチレイレディス」に出場しましたが、予選落ちでした。
2023年のステップアップツアーの「マイナビネクストヒロインゴルフツアー」第7戦「リオン・ドールコーポレーション/ゼビオグループチャレンジカップ」で、同ツアー今季最高位の2位タイとなりました。