数字を含むことわざ・慣用句と言えば、「三人寄れば文殊の知恵」とか「三つ子の魂百まで」などたくさんあります。
前回は「人数・年齢・回数・年月や時間・距離・寸法」を表す数字を含むことわざ・慣用句を紹介しました。そこで今回は、その他の「一」から「万」までの数字を含むことわざ・慣用句をまとめてご紹介したいと思います。
なお面白い数字の単位についての話は、前に「数字の単位は摩訶不思議。数字の不思議なマジック・数字の大字も紹介!」という記事に詳しく書いていますので、ぜひご覧下さい。
22.「三千」を含むことわざ・慣用句
(1)白髪三千丈(はくはつさんぜんじょう):心に憂いや心配事が積もることのたとえ。また、極端な誇張表現のたとえ。
長年の憂いが重なって白髪が非常に長くのびることを誇張していった言葉。
「丈」は長さの単位、「三千」は数量の多いことのたとえで、三千丈は約9.33キロメートル。
年老いて、長年の憂いや悲しみのために、白髪が長く伸びてしまったということから。
李白の詩『秋浦の歌』「白髪三千丈、愁えに縁りて箇の似く長し、知らず明鏡の裏、
何れの処にか秋霜を得たる(我が白髪は三千丈ほどあるだろうか。愁いのためにこのように長くなってしまった。澄んだ鏡の中を見ていても気づかなかった。どこで秋の霜にもにた白髪を身につけたのだろうか。)」に由来します。