1.「和食」ブーム
最近の欧米や中国をはじめとする世界各地で、「和食」が大変なブームとなっています。
2013年12月には、「和食:日本人の伝統的な食文化」が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
南北に長く、四季が明確な日本には多様で豊かな自然があり、そこで生まれた食文化も四季と密接な関係があります。
和食の特徴は次のようなものです。
(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
(2)健康的な食生活を支える栄養バランス
(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現
(4)正月などの年中行事との密接な関わり
ユネスコ無形文化遺産登録や2020年東京五輪の影響もあると思いますが、世界中の人々が「和食が美味しい上に、健康にも良い食文化である」ことを認識し始めたことは喜ばしいことです。
ただその一方で、世界各地に「日本食レストラン」が急増し、農林水産省の2006年の統計によると北米で約1万店、その他地域で約2万店で合計約3万店にも上るそうです。その中には本当の日本食には程遠い「えせ日本食」「日本食まがい」のレストランもあるようです。またクロマグロが品不足になるなどの悪影響も出始めています。さらに中国や台湾によるサンマの乱獲により、サンマの価格が高騰するという問題も起きています。
2.「アイスコーヒー」文化
2001年9月11日に「アメリカ同時多発テロ事件」が発生しましたが、私たち夫婦はそのちょうど1年後の9月にヨーロッパ旅行に出掛けました。約10日間でドイツ・スイス・フランスを巡る「ロマンティック街道」ツアーでした。
ドイツのハイデルベルク・ローテンブルク・ノイシュバンシュタイン城、スイスの登山鉄道とユングフラウヨッホ、フランスのエッフェル塔・ルーブル美術館など見所満載でした。
その年は9月なのにヨーロッパも日本と同じくらい暑くて、パリのシャンゼリゼ通りの喫茶店で、「アイスコーヒー」を注文したところ、怪訝な顔をされました。
そして持ってこられたのが、「ホットコーヒー」と「氷」でした。最初「アイスクリーム」と「コーヒー」と勘違いされそうだったので「アイス」と念押ししたつもりでしたが、このような結果となりました。
ヨーロッパでは、今でも「コーヒーはホット」に決まっているようです。しかし、暑い時は「アイスコーヒー」の方が絶対美味しいと私は思います。ただ、ネット上の記事などを見ますと、最近(2000年頃から)はアメリカなどでは「アイスコーヒー」が飲まれるようになったそうです。
これは、スターバックス、ネスカフェ、マクドナルドなどの世界レベルのコーヒーチェーン店がアイスコーヒーを他の国でも提供するようになったことで、他の国でもアイスコーヒーの認知度が向上し、世界中に知れ渡るようになったそうです。
「和食」とともに、「アイスコーヒー」も世界中の人に広まればよいのにと私は思います。