マルクス・アウレリウスの「自省録」とは?彼はどんなローマ皇帝だったのか?

フォローする



自省録

皆さんはマルクス・アウレリウスの『自省録』という本をご存知でしょうか?

「人間は考えで有名なる葦である」や「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら世界の歴史は変わっていただろう」という名言で有名なパスカルの『パンセ』はよく知られていますが、『自省録』はあまり知られていません。

そこで今回は、マルクス・アウレリウスの『自省録』と著者であるローマ皇帝についてわかりやすくご紹介したいと思います。

1.マルクス・アウレリウスの『自省録』とは

自省録』(じせいろく)(古代ギリシア語: Τὰ εἰς ἑαυτόν、ラテン文字転記:Ta eis heauton、英語:Meditations)とは、ローマ皇帝で「五賢帝」の一人であるマルクス・アウレリウス・アントニヌスが書いた哲学書(瞑想記録ノート)です。著者はローマ人ですが、全編、ラテン語ではなくギリシア語で書かれています。

最後の「五賢帝」であるローマ皇帝マルクス・アウレリウスは、皇帝としての多忙な職務のかたわら哲学的な思索を好み、後期ストア派(*)を代表する哲人でもありました。本書はその思想を直接知ることのできる、彼の唯一の著書です。

約1850年前に書かれた書物が、「写本」(後には「活版印刷」)によって現在まで読み継がれているというのも奇跡的ですね。

その理由は、内容が優れていることもありますが、ストア派哲学者(エピクテートスやセネカなども)が「瞑想を行うだけではなく、文字として書くことを<スピリチュアル・エクササイズ>(精神修行)として重視していた」からです。

(*)「ストア派(Stoicism)」(ストイシズム)とは、ヘレニズム哲学の一学派で、紀元前3世紀初めの古代ギリシャでゼノンによって始められました。

自らに降りかかる苦難などの運命をいかに克服してゆくかを説く哲学を提唱しました。例えば、知者すなわち「道徳的・知的に完全」な人は、判断の誤りから生まれる破壊的な衝動などに苛まされることはない、と説いています。

『自省録』は、人生についての洞察あふれる名著です。J・S・ミル、ミシェル・フーコーらの思想家たちが「古代精神の最も高貴な倫理的産物」と賞賛し、欧米の著名な政治家たちもこぞって座右の書に挙げる古典です。

著者のマルクス・アウレリウスは、「パクス・ロマーナ」(ローマの平和、ローマによる平和)と呼ばれる古代ローマが最も繁栄を謳歌した百年の、最後の時代を統治した「哲人君主」です。

しかし彼は「聖人君主」ではありませんでした。だからこそ、毎夜就寝前に瞑想して理想通りにいかない自分を反省し、『自省録』に書き留めたのです。彼の言葉を通して「人生いかに生きるべきか」「困難に直面したときどう向き合えばいいのか」といった現代人にも通じるテーマを考えることができます。

ローマ皇帝という地位にあったマルクス・アウレリウスは、多忙な公務を忠実に果たしながらも心は常に自身の内面に向かっていました。その折々の思索や内省の言葉を日記のように書きとめたのが12巻からなる『自省録』です。公開を一切前提にして書かれていないため、整理もされていないし、文章にも省略や論理の飛躍がたびたび見受けられます。にもかかわらず、人生の内実を問うその言葉の一つひとつは切実で、緊迫感に富む迫力があります。

それには理由がありました。マルクス・アウレリウスが生きた時代は、洪水や地震などの災害、天然痘やペストなどの疫病の蔓延、絶えざる異民族たちの侵略など、ローマ帝国の繁栄にかげりが見え始めた時代です。ローマ軍最高司令官として戦場から戦場へ走り回ったマルクス・アウレリウスは、闘いの間隙を縫うようにして、野営のテントの中で蝋燭に火を灯しながら、自身の内面に問いかけるようにして『自省録』を綴ったともいわれています。

机上の空論でなく、厳しい現実との格闘、困難との対決のただ中から生まれた言葉だからこその説得力があるのです。また、「君が求めるものは何だ」等と二人称で問いかけるように書かれているのは、弱い自分を戒め叱咤激励するような思いが込められているとされますが、読み手に呼びかけているようにも聞こえ私たちの心の深いところに響いてきます。

哲学者の岸見一郎氏は、「『自省録』は、厳しい競争社会の中で気がつけば身も心も何かに追われ自分自身を見失いがちな現代だからこそ、読み返されるべき本だ」と述べてます。

(1)名称

原題は『タ・エイス・ヘアウトンΤὰ εἰς ἑαυτόν』で、意味は「彼自身へのもの」ですが、この題名を付けたのがマルクス自身だったかは定かではありません。日本語訳は過去に『瞑想録』の題名もありましたが、現在は『自省録』という題名が用いられています。

(2)構成

自分宛てに書き続けた短い散文の集積のため、一貫性を欠き、同じ主題が繰り返し取り上げられていることもあります。内容は彼自身の哲学的思索に限され、皇帝の自著にかかわらず、ローマ帝国の当時の状況や職務上の記録などは、ほとんど記述がありません

構成としては12巻に一応分かれていますが、その巻を区分したのもマルクス自身だったかも定かではなく、また一つの書物として整理された構成でもありません。これは本書が著者の内省のために書かれ、本人以外の者が読むことを想定していないことに由来します。

第一巻のみは他巻とは明らかに異なり、自分への語りかけではなく神々や自分の周囲の人々への感謝を記したものとなっています。そのためこの巻は最後に書かれ、本来は最終巻に配置される予定であったという説もあります。

第二巻と第三巻の冒頭には書かれた場所・状況が記されており、ここからこの二つの巻については執筆年を推定することができます。ただし、これらは第二巻・三巻の冒頭ではなく第一巻・二巻の末尾に書かれたとする説もあります。

第七巻と第十一巻で、それぞれ一部の章はプラトンやエウリピデスなど他者からの引用となっています。

(3)思想

後期ストア派の特徴とされる自然学と論理学よりも倫理学を重視する態度や他学派の信条をある程度受け入れる折衷的態度が見られます。例えば、たびたび表れる「死に対して精神を平静に保つべき」といった主題においては、ほぼ常にエピクロス派的原子論の「死後の魂の離散」が死を恐れる必要のない理由として検討されています。

2.ローマ皇帝マルクス・アウレリウスとは

マルクス・アウレリウス

マルクス・アウレリウス・アントニヌス(121年~180年)は、古代ローマの第16代皇帝で「五賢帝」(*)の一人です。

(*)「五賢帝」とは、1世紀末から2世紀後期に在位したローマ帝国の5人の皇帝(ネルウァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、アントニヌス・ピウス、マルクス・アウレリウス)、またその在位した時代のことです。

マルクス・アウレリウスは軍事よりも学問を好み、ストア派哲学を実践し、善く国を治めたことで有名です

ローマが平和と繁栄を築いていた時代に、マルクス・アウレリウスは生まれました。皇帝に仕える名門貴族の生まれだった彼は、一流の家庭教師や学者によって育てられました。

その後叔母の親族である皇帝の寵愛を受けて、6歳の時に騎士名簿に登録されました。少年時代に騎士階級に叙任されることは極めて珍しいことで、皇帝からの寵愛の大きさを物語っています。

多くの学問を学ぶ中で、彼が特に熱中したのは古代ギリシャのストア派哲学でした。あまりに傾倒しすぎて、12歳にして地べたで寝るようなり、母親に怒られた経験もあるようです。

皇帝であったハドリアヌス帝は、アントニヌス・ピウスを養子とし、そしてアントニヌス・ピウスにルキウス・ウェルスとマルクス・アウレリウスを養子にするように要請しました。

これはハドリアヌス帝が将来的にルキウス・ウェルスとマルクス・アウレリウスを皇帝候補とすることを示すとともに、二人の地位を公にすることを意味していました。

アントニヌス・ピウスが即位すると、皇帝候補であったルキウス・ウェルスを皇帝の資質が伴っていないとみなし、マルクス・アウレリウスを重用するようになります。

彼は18歳のときに、15代皇帝アントニヌス・ピウスからの指名を受け、次期皇帝になることが決まります。

アントニヌス・ピウスは、マルクス・アウレリウスのみを後継者とするつもりでしたが、アントニヌス・ピウス帝の死後マルクス・アウレリウスは、ルキウス・ウェルスと共同皇帝として即位しました。

哲学者を目指していた彼は悩みますが、運命を受け入れ皇帝となることを決意しました昼は仕事、夜は哲学という生活を送り続け、161年には皇帝に即位しました。

アウレリウスのストア派哲学的な観点から見ると、皇帝としての権力に魅力を感じず政務を好ましく思わなかったようです。

その結果寵愛を受けたハドリアヌス帝の遺言もあり、ルキウス・ウェルスと共同皇帝として即位する道を選ぶ結果になりました。

39歳という若さで皇帝になったマルクス・アウレリウスの前にはいくつもの困難が待ち受けていました。戦争に災害、さらには家族の死などです。

まずは洪水が発生し農作物が甚大な被害を受け、結果的に飢饉が発生しました。そしてマルクス・アウレリウスの統治時代で、最も困難を極めたのが外敵の侵入です。

最初の問題はパルティアのヴォロガセス4世により引き起こされた戦乱です。 ローマ帝国の庇護下にあったアルメニア王国に侵攻し王を追放、そして親パルティア派の君主を立てる行動に出ました。

ローマ帝国側もアルメニア王国を管轄内とする、カッパドキア総督マルクス・セダティウス・セウェリアヌスがアルメニア王国に向かいますが、途中のパルティア軍の伏兵にあい大敗を喫してしまいました。

パルティアとの戦争で事態が一向に好転しない中、共同皇帝であるルキウス帝に白羽の矢が立ち、前線へ送ることが決定されます。

結果的にルキウス帝は何もしていなかったのですが、パルティア王国軍を打ち破り、パルティア王国の二大都市であるセレウキアとクテシフォンとを占領するに至りました。

物資不足や疫病の関係もありローマ軍の戦力は大きく削られてしまいましたが、無事ローマに凱旋することができたのです。

パルティアとの戦争を勝利で終えることができたのですが、戦争終結の翌年に「アントニヌス疫病」と呼ばれた「天然痘」が大流行してしまいます。疫病での犠牲者は500万人とも言われており、マルクス・アウレリウス自身も病に倒れてしまいました。

パルティアとの戦争や「アントニヌス疫病」でローマ帝国は甚大な被害を受けており、ライン・ドナウ国境の戦力を引き抜かれた状態となっていました。

国境防備の弱体化と疫病に加え、国境地帯より遥か東方で蛮族同士の動乱が起きると国境はいよいよ不穏な状態になってしまい、ドナウ川周辺に滞在していた勢力が一斉に渡河を開始してローマ領内に侵攻し、「マルコマンニ戦争」が始まりました。

結果的にマルコマンニ戦争の終結を迎えることなく、マルクス・アウレリウスは病没してしまうことになりました。

「マルコマンニ戦争」は「パルティア戦争」の影響もあり対処が遅れてしまい、開始から3年後にようやく反撃が模索されます。

当初はアウレリウス帝とルキウス帝の双方が軍の指揮をしていたのですが、途中ルキウス帝が謎の死を遂げてしまいました。

マルクス・アウレリウスが単独での親征を継続しましたが、結果的に戦いは長期化し泥沼化してしまいました。

戦いはローマ軍が苦戦を続ける中、マルクス・アウレリウスが病没し、生前に禅譲を受けていたコンモドゥスによって戦争は終結されました。

マルクス・アウレリウスは、皇帝になった当初は平和と繁栄を享受していましたが、その後は洪水や疫病さらには外敵の侵入など様々な困難に対応しなければなりませんでした。

それでも彼は、哲学を通して自分を律し、皇帝としての仕事を全うしていきました。そして、彼の心の葛藤が描かれているのが『自省録』なのです。

3.マルクス・アウレリウスの名言

(1)この世においては汝の肉体が力尽きぬのに魂が先に力尽きるのは恥ずべきことではないか。

この名言は死ぬよりも先に気持ちで負けてしまうのは恥ずかしいことだという名言です。

現代でも目標を達成する前に諦めてしまったり、自分ではできないと最初からやらないという人は多いですが、この名言を聞いて気持ちで負けずに頑張りたいものです。

(2)我々の人生とは我々の思考が作りあげるものに他ならない。

この名言は哲学的な思考を持っているマルクス・アウレリウスらしい名言です。

人生は何が起こったのかということで作り上げるのではなく、思考で作り上げるという哲学者らしい考え方となっています。

(3)幸福はその人が真の仕事をするところに存す。

幸福は人によって感じ方が様々ですが、マルクス・アウレリウスは真の仕事をすることにあるという考えを持っていました。

自分がやらなければならないことをやらなかったり、途中で投げ出してしまっては幸福を得ることができないということです。

(4)エメラルドは人に褒められなくてもその価値を失わない。

この名言は、価値のあるものは、人にどう思われていようとも価値が変わることがないということです。

現代でも人に褒められずに不満を抱えている人も多いですが、自分自身を磨き価値を高めていくことで、たとえ人に褒められなくても価値が失われることがないということなのです。

4.マルクス・アウレリウスが登場する映画など

(1)『テルマエ・ロマエ』

映画化されてヒットした『テルマエ・ロマエ』の原作は、ヤマザキ・マリによる漫画作品ですが、哲学に心を奪われていた青年時代のマルクス・アウレリウスが登場します。

(2)『グラディエーター』

ハリウッド映画『グラディエーター』には、リチャード・ハリスが演じる最晩年のマルクス・アウレリウスが、遠征先の戦地でオイルランプの火を頼りに瞑想し、『自省録』を執筆しているシーンがあります。

5.(ご参考)『自省録』の内容の要約(書かれている項目の列挙)

「すべてが瞬間ごとに変化していること」(無常)や、「すべてがつながっていること」(輪廻転生や縁起)は、仏教思想に通じるものがあり、「今ここに集中するべき」や「精神を強く保て」というのは、現代の「マインドフルネス(瞑想)」に通じるものです。また「自然観・宇宙観」は老荘思想の「タオ(道)」に通じるものです。

①「いま」を生きよ

・時は過ぎ去り二度と戻ってこない

・人生最後の仕事であるかのように取り組め

・失われるのは現在のこの一瞬だけだ

・いま、この現在という瞬間だけが重要だ

・時は流れる川のようだ

・すべては一瞬のできごとにすぎない

・この瞬間はあっという間に過去になる

・コントロールできるのは現在だけだ

・いま現在に満足せよ

・こころを乱されるな

・人間の一生などほんの一瞬だ

・形あるものも記憶も、すべて消え去ってゆく

・いま存在するものが将来の種子になる

・変化しないものは役に立たない

・変化こそ自然

・まったく新しいものなど何もない

・過去を知れば未来は予見できる

・歴史は繰り返す

・宇宙に存在するすべてが共感しあっている

・ものごとはすべて関係しあっている

・それぞれ異なるやり方で協同しあっている

・宇宙ではすべてがつながっている

・人生は短いが世代交代で引き継がれてゆく

②運命を愛せよ

・運命がもたらすものを歓迎せよ

・すべては織り込み済みだ

・運命は処方されている

・すべてはそうなると定められていた

・運命は自発的に受け入れよ

・自然が生み出すものはみな美しい

・世の中に生じることに不思議はない

・人間の本性が欲しないことをしていないか

・自然にしたがって生きよ

・当たり前のことが起きても驚くな

・起こることはすべて自然なことだ

・宇宙から眺めたらすべては小さい

・高所から眺めよ

・評判など無意味だ

・山頂に一人いるかのように生きよ

・余計なものを取り去れ

・あるがままの姿で見よ

・美しいものに賞賛はいらない

・物事の内側を見よ

・本質は身もふたもない

・人生は垢や汚れのようなもの

・共通する要素に本質を見る

・裸の状態にして考えてみよ

③精神を強く保て

・魂がみずからをおとしめるとき

・「内なる精神」より重要なものはない

・精神を清めよ

・知的能力が衰える前によく考えよ

・心のなかに隠れ家を持て

・理性を尊重せよ

・自分の魂について考えよ

・いつも考えていることが精神をかたちづくる

・二つの世界を行ったり来たりする

・しっかりするんだ、自分!

・内面まで外面の色に染まってはいけない

・自分のなかに泉を掘れ

・自分のなかの泉を枯らしてはいけない

・苦痛かどうかは魂が決めること

・不幸になるかどうかは自分次第

・精神の堕落は人間性をむしばむ病気

・善悪は自分の働きかけで生じる

・悪や欲望を排除せよ

・苦痛の原因は考えても仕方ない

・精神は難攻不落の城塞

・健康な精神はどんなことでも受け入れられる

・肉体は精神にとっての道具にすぎない

・理性的な魂はつねに完璧だ

・心を乱す原因は自分にある

④思い込みを捨てよ

・欠点がある人も自分の同族なのだ

・限度を超えてまで休息する必要はない

・人間は眠るためでなく働くために生まれて来た

・死と生は善でも悪でもない

・人生は思い込みだ

・思い込みを捨てれば不平は消える

・思い込みが害悪をもたらす

・思い込みを消し去れば穏やかになる

・苦痛と思うから苦痛になる

・善悪の判断は行動で示される

・苦しんでいないで行動せよ

・思い込みを放り出せ

・思い込みは自分次第でどうにでもなる

・自分の力でまっすぎに立て

・障害を燃料にして燃え上がれ

・正義をなすには忍耐が必要

・どんなことでも正しく行う

・意見を変えるにはルールが必要だ

・死は目の前にぶら下がっている

・ゴールに向かってひたすら走れ

・「これは本当に必要か?」と自問する

・与えられた役割に満足する

・暴君にも奴隷にもならない

・時間をかけるかどうかは対象によって決まる

・真剣な努力を傾けるべきもの

・もっと単純で善良でいるように

・快楽に無関心な態度をとるための心構え

・まもなく死ぬというのに

・賢者が避けるもの

⑤人の助けを求めよ

・親切の見返りは期待しない

・失敗したら戻ってくればいい

・あり得ないことを追い求めるのは狂気の沙汰

・無知とうぬぼれは強い

・妨げ転じて助けに変わる

・感謝の気持ちで振り返れ

・印象だけで判断しない

・疑いや憎しみを持たずにスタンスをとる

・腹を立てる人にわずらわされるな

・与えられた環境に適応せよ

・自分の善悪の基準を他人にあてはめない

・妨害されたら方向転換すればいい

・他人の心の中にまで入り込め

・社会と個人は切り離せない

・会話の内容や行動の意味をよく考える

・目的達成のためなら人の助けも借りる

・助けてもらうことは恥ではない

・ないものねだりするな

・処世術はレスリングに似ている

・まずは自分自身が悪事から遠ざかる

・人の役に立つことが自分の利益になる

・行動する際に自問すべきこと

・第一印象以上に考えすぎるな

・避けなければならないこと

・態度とまなざしにすべてが現れる

・本物の親切心は無敵だ

・しないことと言わないこと

⑥他人に振り回されるな

・自分で考えよ

・他人のことで思いわずらうな

・全方位に注意を向けるのはやめる

・自分の心の中の動きに目を凝らす

・自分の仕事を愛するのは自然なことだ

・わが道をまっすぐ歩け

・自分本来のリズムを取り戻す

・信念をよみがえらせよ

・誰が何と言おうが私は私だ

・自分自身にだけ注意を払え

・他人に嫌われても気にしない

・他人から非難されても気にしない

・自分の判断を軽視するな

・そういう人なのだと受け止めよう

・本人に気付かせてあげればいい

・セルフコントロールが重要だ

・他人の間違いを許す

・怒りの表情は自然に反する

・似た者どうしだと考えれば怒りもおさまる

・想像力が苦痛を増大させる

・他人に怒っても意味がない

・怒りの原因を取り除いてやる

・コントロールできること、できないこと

・腹を立てるのは弱さの表れだ

⑦毎日を人生最後の日として過ごせ

・どんな人にも長所がある

・人の長所について考えることは喜びだ

・毅然として立ち続けよ

・不運を気高く耐え抜くことは幸運だ

・最短コースを走れ

・正しい道を歩けば幸福になる

・最高の復讐とは

・いま生きている人をほめよ

・人間ができることは自分にもできる

・真実を追い求めても損害は受けない

・目を覚まして現実を見よ

・原理原則にこだわる

・幸福は自分の行動にある

・熱中している内容で人間の価値は決まる

・過ちを犯した人もおなじ人間だ

・肉体も安定しているべきだ

・非人間的な人間にも悪感情は持たない

・どんな状況でも冷静になる

・精神的な余裕が大事だ

・快楽は有益でも善でもない

・意見を変えるのも自由な活動だ

・君は何のために生まれて来たのか?

・今日できることは先延ばしするな

⑧自分の道をまっすぐに進め

・自分の人生を築くのに邪魔者はいない

・執着せず思い切りよく手放す

・仲間から離れてしまうのは利己的な人

・人が嫌がることは自分にもするな

・他人に優しくすることは喜びだ

・悪事は自分自身に対する不正行為だ

・今この瞬間に満足する

・過ちを犯した人に寛大であれ

・何事にも動じない心を持つ

・人間の限界を超えることは神々に祈れ

・悪人がこの世に存在しないことはありえない

・誰一人として君の精神に害を与えることはできない

・恩知らずを責める前に自分を責めよ

・人間は耐えられるように生まれついている

・よい評判を裏切ってはならない

・自信をもって自然体で取り組め

・つべこべ言わずに実践せよ

・執着を捨てよ

・あらゆる障害は利用できる

・なぜ自分はこれをするのか?

・社会のためにすること自体が報酬だ

・同じ木で育っても、原則は違っていい

・心の中でも不平不満は持たない

・見て見ぬふりをしてはいけない

・人生の目的を明確にせよ

・不得意なことでも習熟できる

・総合格闘家を見習え

・最後の瞬間まで輝き続けよ

・過ちを犯した人は自分自身を責める

・全身全霊で正義を行え

⑨死を想え

・名声はむなしい

・死後の名声など無意味だ

・明日になったらすべて忘れ去られる

・死んだら名前ですらなくなる

・あっという間に忘れ去られる

・名声は海辺の砂の山のようなものだ

・現在を自分へのプレゼントにしよう

・私たちを導くのは哲学のみだ

・さまようのはもうやめよう

・人生は短い

・死を怖がるのは子供だけだ

・死は恥ずべきものではない

・いつ死んでもたいした違いはない

・生きている者はいずれ死ぬ

・人生を満足して終えよ

・死ぬことも人生の行為の一つだ

・死を恐れる必要はない

・死を歓迎せよ

・死と和解する

・死は人生の移行期と同じだ

・すべては消滅する

・死も自然にかなったものごとだ

・死ぬ覚悟をしておく

・寿命がくるのは悪いことではない

・5年生きても100年生きても本質は同じだ


超訳 自省録 よりよく生きる (ディスカヴァークラシックシリーズ)


マルクス・アウレリウス「自省録」 (講談社学術文庫) [ マルクス・アウレリウス ]


自省録(マルクス・アウレーリウス) (岩波文庫 青610-1) [ マルクス・アウレーリウス ]