「長寿」「長生き」にまつわる面白い四字熟語。延年転寿・偕老同穴・鶴寿千歳など

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延年転寿

2020年の日本人の平均寿命は過去最高を更新し、男性が81.64歳(2019年は81.41歳)で、スイスに次いで世界第2位、女性が87.74歳(2019年は87.45歳)で引き続き世界第1位です。

今や日本は「人生100年時代」に突入し、100歳を超える人も珍しくなくなりました。

厚生労働省が敬老の日(9月15日)に合わせて公表した100歳以上の高齢者の数は、2020年9月1日時点で初めて8万人を突破し、8万450人となりました。

100歳以上人口の増加は50年連続です。世界有数の長寿国日本ですが、100歳以上人口は圧倒的に女性が多く、全体の88.2%を占めています。

100歳以上の高齢者と平均寿命の推移

古代中国の人々も、秦の始皇帝をはじめとして「不老長寿」「不老不死」願望が強かったようで、たくさんの四字熟語があります。

そこで今回は、「長寿」「長生き」にまつわる面白い四字熟語をご紹介したいと思います。

1.延年転寿(えんねんてんじゅ)

安楽に長命を保ち、ますます長生きすることで、長寿を祈り祝う言葉です。

もとは仏教語で、修行や仏の加護によって寿命を延ばすことです。「転」はますますの意です。

「延年益寿(えんねんえきじゅ)」「延命息災(えんめいそくさい)」「息災延命(そくさいえんめい)」「長命安楽(ちょうめいあんらく)」も同様の意味です。

2.偕老同穴(かいろうどうけつ)

「夫婦が仲睦まじく添い遂げること」「夫婦の契りがかたく仲睦まじいたとえ」です。

夫婦がともに睦まじく年を重ね、死後は同じ墓に葬られる意から。

「偕」はともにの意、「穴」は墓の穴の意です。

3.鶴寿千歳(かくじゅせんざい)

長命・長寿のことです。鶴は千年の長寿を保つ意から。

「鶴寿」は鶴の寿命、「千歳」は千年です。

4.君子万年(くんしばんねん)

君子は長寿であることです。長寿を祈る言葉としても用いられます。

「君子」は教養や徳の高い立派な人、人格者のことです。「万年」は一万年で、長い年月のことです。

5.黄花晩節(こうかばんせつ)

「晩年に至ってなお高尚な節操を保っているたとえ」「年老いてなお健康やたとえ」です。

長寿を祝う言葉として用いられます。

冷たい霜にも枯れず菊の花が咲く意、また菊花。「黄花」だけでも菊の花を指します。

6.松喬之寿(しょうきょうのじゅ)

「いつまでも年をとらず、長生きすることのたとえ」「長寿、長命のたとえ」です。

「松喬」とは、中国の伝説上の仙人「赤松子(せきしょうし)」と「王子喬(おうしきょう)」のことで、後に広く仙人一般を指す言葉にもなりました。

落語家に六代目笑福亭松喬(しょうふくていしょきょう)(1951年~2013年)という人がいました。団塊世代より少し下の「しらけ世代」ですが、62歳で亡くなってしまいました。

7.松柏之寿(しょうはくのじゅ)

長生きのことで、長寿を祝う言葉です。

「松柏」は松とコノテガシワのことで、常緑樹で寿命が長いことから長寿の象徴です。

また節操を守って変わらないことのたとえです。「歳寒松柏(さいかんしょうはく)」と同様の意味です。

8.千秋万歳(せんしゅうばんざい/せんしゅうばんぜい/せんしゅうまんざい)

歳月の非常に長いことです。また長寿を祝うとしても用いられます。

9.大椿之寿(だいちんのじゅ)

長寿のたとえです。また長寿を祝うとしても用いられます。出典は「荘子」です。

「大椿」は伝説上の大木で、八千年を春とし、八千年を秋として、人間の三万二千年がそれの一年にあたるということです。

10.長生久視(ちょうせいきゅうし)

長生きすることです。「長生」は長生きをすることで、「久視」は長い間目で見るということで、この世に長く生存するという意。出典は「老子」です。

11.長生不死(ちょうせいふし)

長生きして死なないことです。「長生不老(ちょうせいふろう)」「不老長寿(ふろうちょうじゅ)」「不老長生(ふろうちょうせい)」「不老不死(ふろうふし)」も同様の意味です。

12.長命富貴(ちょうめいふうき)

長寿で財産があり、身分も高いことです。「富」は財産が多いこと、「貴」は身分が高いことです。

「富貴長生(ふうきちょうせい)」も同様の意味です。

13.天保九如(てんぽうきゅうじょ)

長寿を祈る言葉です。

「天保」は「詩経」の小雅(しょうが)の篇名です。

この詩は、天子の長寿と平安を祈るもので、詩の句の中に「如」の字を九個連ねて、長寿・平安が長く続くのを祝した語から。

この「天保」は、江戸時代の元号「天保」の由来かと思われるかもしれませんが、元号の方は、「尚書」にある「欽崇道、永天命」が由来です。「欽(つつし)んで天道を崇(たっと)ぶときは、永(なが)く天命を保(やす)んず」と訓読します。

14.南山之寿(なんざんのじゅ)

「事業が崩壊せずに、永遠に続いて行くこと」です。堅固で崩壊しない物事のたとえに用いられます。また、長寿を祝う時にも用いる言葉です。出典は「詩経」です。

「南山」とは、中国の西安市の南方にある「終南山」のことです。

15.万寿無疆(ばんじゅむきょう)

寿命に限りがない意から、いつまでも長生きすることです。長寿を祝う言葉です。

「万寿」は万年の寿命の意で、長生きすることです。「無疆」は極まりがない意です。

「万寿疆(きわま)り無し」と訓読します。

16.一病息災(いちびょうそくさい)

一つくらい持病がある人のほうが、病気もない健康な人よりもかえって健康に気を配り、長生きするということです。

普通「無病息災(むびょうそくさい)」がよいとされていますが、この「一病息災」もなかなか含蓄のある言葉です。

17.美意延年(びいえんねん)

心を楽しませて、つまらないことに悩まなければ、自然と長寿を保てることです。

「美」は「楽」に同じで、楽しむ、楽しませる意。「意」は心。「延年」は寿命を延ばす意で長生きすることです。

「意を美(たの)しましむれば、年を延ばす」と訓読します。

この「美意延年」は、長生きしたい人にとって大変有効な教えだと思います。



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