今年(2019年)の11月公開予定の「閉鎖病棟」(東映)という映画が話題になっています。これは精神科医で小説家の帚木蓬生(ははきぎほうせい)氏(1947年~ )の小説を実写映画化するものです。
主演の笑福亭鶴瓶さん(1951年~ )は、私の好きなタレントで、彼の落語はあまり聞いたことがありませんが、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」などのトーク番組で彼の初対面の人にすぐ溶け込んでいく話術には感心させられます。
また、映画でも、吉永小百合さん(1945年~ )と共演した「おとうと」で、「非常に人間は良いのだが酒のせいで失敗を繰り返し、無為に歳を取ってしまった風来坊の弟役」を好演しました。最後の「ホスピス」の場面も印象的でした。
1.映画「閉鎖病棟」とは
原作の「閉鎖病棟」は、帚木蓬生氏が1994年に発表した小説です。九州のとある精神科病棟で、重く苦しい過去を背負いながらも明るく生きようとする患者たちと、そこで起こる殺人事件とその意外な結末を描いています。
笑福亭鶴瓶さんが演じるのは、母親や嫁を殺(あや)めた罪で死刑となりながら、刑の執行の失敗で生きながらえ、精神科病院に入院している男・梶木秀丸です。
鶴瓶さんは、秀丸を演じるに当たり、炭水化物を取らない食事制限や、腹部にラップを巻くなどのダイエットを行い、10日間で約7kgの減量に成功したそうです。
これまでの「好人物キャラクター」とは違う存在感を要する役に真正面から取り組んでいるようです。
共演者は、秀丸と心を通わせる患者チュウさん役の綾野剛さんと、不登校が原因で精神科病院に通院する女子高校生・由紀役の小松菜奈さんです。
私も公開されたら必ず見に行こうと思っています。
2.「安楽病棟」とは
帚木蓬生氏には、ほかに認知症患者を扱った「安楽病棟」(1999年)という小説があります。認知症の様々な症状に悩まされながらも、真摯にケアに取り組む医師や看護師らの病棟スタッフですが、最後には「安楽死」についての6通りのパターンを示し、問題提起もしています。
この「安楽死」「尊厳死」「ターミナルケア(終末医療)」の問題は「超高齢化社会」になって、「無益な延命治療は是か非か?」「どういうものが幸福な最期なのか?」ということが現実問題となっていることを考えると、そろそろ医学界や法曹界から何らかの提言があってもよいのではないかと私は思います。
コメント
おはようございます‼️
たしかにそうですね。
先日、ちょうどその話題で、子供と話していました。
ヨーロッパでは、選択することが容易く出来ますものね。
日本はどこか、あらゆる意味で
何かがいろいろ違うように思います。
その何かに流されて、生きている自分も
少し情けなくも思いますが…。笑