私は、1972年(昭和47年)4月に新入社員として「サラリーマン生活」をスタートしました。入社以来、「転居を伴う転勤」もなく、「転職」もせず、55歳の「定年」後も、関係会社に勤務し、65歳から今日までは、親会社の人材派遣会社の紹介で、元の会社で「派遣社員」として働いて来ました。
本来であれば、満70歳になる2019年9月まで働けるはずでしたが、会社のリストラの影響でやむなく6月末で「派遣打ち切り」となりました。
そういうわけで2019年6月をもって、47年3ヵ月の長きにわたるサラリーマン生活にピリオドを打ちます。あとは、「毎日が日曜日」の「おまけの人生」が待っています。思う存分満喫したいものです。
しかし、「定年後」すぐに体調を崩して亡くなる人を何人か見聞きしています。今まで気が張っていたのが、急に気が緩んで体調悪化を招いたのでしょうか?私も現役サラリーマンのころ、連続休暇になるとすぐに風邪を引いて寝込んでしまい、折角の休みを棒に振ることが何度かありました。今回も、十分に気を付けなければならないと自戒しています。
ある知人は、定年後1ヵ月間くらいは、毎朝いつも通りに起きて、駅まで歩いていたそうです。長いマラソンを走って来て急に立ち止まるのではなく、少しずつ「クールダウン」するということだと思います。
老人になってから、新しい家に引っ越すと体が弱るとも聞きます。慣れ親しんだ家と勝手が違って戸惑うことになり、それが負担になるのでしょう。
バブルの崩壊(クラッシュ)のような「急激な変化」は、個人の心身にも大変有害だということです。
「長いようで短かった」「感慨無量」「波乱万丈というほどではないが、山あり谷ありのサラリーマン人生だった」「悔いはない、と言えば嘘になるが、精一杯やったことは自信を持って言える」等々様々な思いが去来します。
その間に、良き妻と巡り合い、二人の息子にも恵まれ、幸福な人生であったと感謝せずにはおられません。また数年前に、二人の息子も良き伴侶を得て生活基盤を固めたので、まずは安心です。
今までの人生で出会った全ての人々や出来事に、感謝!感謝!です。47年3ヵ月の長きにわたるサラリーマン生活を乗り切れた最大の要因は、家族の支え、特に妻の「内助の功」です。
ベストセラー「定年後」の著者で神戸松蔭女子学院大学教授の楠木新さんは、60歳からを「黄金の15年」と位置づけ、「人生は後半戦が勝負。長い自由時間をいかに過ごすかが大事」と説いています。
私の場合は60代はもう過ぎてしまったので、70歳からの15年間を勝手に「黄金の15年」と決めて、有意義に過ごしたいと思っています。
ご参考までに、楠木教授の「黄金の15年」の過ごし方の心得をご紹介します。
第一条 焦らず急げ。
第二条 単なる趣味の範囲にとどめない。
第三条 子供の頃の自分をもう一度呼び戻す。
第四条 身銭を切る。
第五条 「個人事業主」の話をよく聞く。
第六条 手の届く複数の「ロールモデル(手本)」を探す。
第七条 自分をどこに持って行くかを考える。
ご参考にしていただければ幸いです。