スマホの位置情報のメリット・デメリット。監視されている恐怖を感じた話も紹介

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スマホの位置情報

私はスマホを使い始めて2年の「スマホ初心者」ですが、先日レストランで食事をして店を出た直後にスマホが鳴ったので、スマホを取り出して画面を見ると、「〇〇(レストランの名前)はいかがでしたか?」というメッセージが表示されていました。

私は監視されているような恐怖を感じて、家に帰ってauに問い合わせました。その結果、「位置情報がONになっていたため、位置情報アプリでそのお店についてのメッセージが出たのではないか」との回答を得ました。

そういえば、最近テレビで「ビッグデータ」の特集番組を見ていると、「訪日外国人がよく訪れている意外な場所」とかが紹介されていました。これは訪日外国人の位置情報をもとに、彼らが訪れる場所を追跡し、ビッグデータに蓄積したものと思われます。

2018年にはフェイスブックで8700万人分の「個人情報不正流用事件」がありました。そのこともあって「GAFA」と呼ばれるアメリカネット大手(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)は「利用者のプライバシー保護」に神経をとがらせています。

アップルは自社製品に個人データの収集を難しくする機能を搭載するなど、広告収入に依存するライバルとの違いを打ち出しています。グーグルは2019年5月に、検索や位置情報などの履歴を一定期間後に自動削除する機能を自社サービスに追加したと発表しています。アマゾン・ドット・コムも9月に、音声AI「アレクサ」で収集した音声データを自動で削除する機能を加えました。

一方で、最近中国政府は、少数民族のチベット人の動きを監視する目的で、監視カメラやSNS監視、リアルタイム監視機能を搭載したタクシーなどを使って情報を収集し、ビッグデータを活用する動きを加速させているとの報道もあります。

そこで今回は、「位置情報をONにすることのメリットとデメリット(リスク)」について考えてみたいと思います。

1.位置情報とは

スマートフォンやタブレットなどで、アプリをインストールする時や利用する時に、「位置情報」をONにするか確認するメッセージが表示されます。

「位置情報」とは、衛星からの信号を使用する「GPS(グローバルポジショニングシステム)」(全地球測位システム)や、携帯電話の基地局などの情報をもとに現在地を測位するシステムです。

位置情報をONにしておくと、目的の場所までの経路案内や、家族がどこにいるのかを確認できるサービスなどを利用出来てとても便利ですが、デメリットもあります。

2.位置情報をONにする(共有する)ことのメリット

(1)「地図アプリ」で、現在の場所から目的地までの経路案内を利用できる

(2)位置情報を利用したゲームを楽しめる

(3)写真をいつどこで撮影したか「Exif情報」を使って管理できる

「Exif情報」とは、「写真のサイズや色の情報、撮影した日時や機器の種類と型番、解像度、撮影場所の位置情報などの詳細なデータが関連付けられている画像」のことです。

(4)家族が今どこにいるのかを確認できる(家族の端末の位置情報がONになっている場合)

(5)スマートフォンやタブレットなど、位置情報をONにした端末を紛失した際に、どこにあるのかを確認できる

(6)「タクシーの配車アプリ」を使うと、現在地の正確な住所がわからなくても、現在地への配車が依頼できる

3.位置情報をONにする(共有する)ことのデメリット(リスク)

(1)写真の「Exif情報」から、いつどこにいたのかを推測される可能性がある

(2)位置情報を利用したゲームの場合、ゲーム内で「操作履歴」が残ることがあり、ほかのユーザーから自宅や会社などの生活範囲を推測される可能性がある

(3)SNSへ投稿するときに位置情報をONにしていると、位置情報が付加された状態でメッセージや画像が表示されてしまい、投稿者がどこにいるのか推測される可能性がある

(4)バッテリーの消費が増える

4.位置情報を安全に利用する方法

各種アプリの開発者は、ユーザーの位置情報を様々な広告会社に売って利益を得ています。位置情報の提供は、無料・有料・定期課金ベースなどあらゆるアプリで起こり得ます

ユーザーが「データ共有に同意」すれば、開発者はユーザーのデータを収集し、第三者に販売することを許可することになるのです。「データトラッカー(データ追跡者)」コードは広告主に対して、ユーザーの住所や仕事、買い物に関する詳細な情報を提供します。

イェール大学プライバシー研究所は2017年11月、アンドロイドアプリ300件を分析し、その75%以上から「トラッカー」コードを検出しました。アンドロイドの無料アプリ16万件を対象とした2018年3月の調査でも、トラッカーの55%以上がユーザーの現在地の取得を試み、30%がデバイスの連絡先リストにアクセスしていたそうです。

また、人気の無料モバイルアプリ110件を分析した2015年11月の調査でも、iOSアプリの47%が位置情報を第三者と共有し、ユーザーの氏名(iOSアプリの18%が提供)など、個人を特定できる情報も提供していることがわかったそうです。

最近、ニューヨークタイムズ紙は次のような啓発記事を掲載しました。

位置情報共有の実態を判断するため、ニューヨーク・タイムズ紙は20のアプリを調べました。ほとんどのアプリが、情報を共有する可能性があるとして、調査員や業界の内部関係者から警告を受けていました。

そのうち17のアプリが、正確な緯度と経度を約70の企業に提供していました。

iOSの「WeatherBug」というアプリから得られる正確な位置情報は、40の会社に提供されていました。

ニューヨーク・タイムズ紙が連絡をすると、その情報を受け取った企業は、「一方的」もしくは「不適切」だと説明しているところもありました。

まずは、「自分の位置情報をアプリに追跡させないこと」です。具体的には「アプリに位置情報を共有することに同意しないこと」です。

次に、「地図アプリで経路検索などをするとき以外は位置情報をOFFにすること」です。

「天気アプリ」も、位置情報が他の会社へ流れる可能性を否定できません。「レストランアプリ」も、最寄りのレストランを見つける利便性がある反面、24時間365日あなたの居場所情報を入手されているかもしれません。

安易に位置情報の共有に同意しない」ことと、「必要なとき以外は位置情報はOFFにする」ことが、位置情報を安全に利用する方法です。

なお、パソコンのWindows10でも、「位置情報」はあり、初期設定では「位置情報ON」になっています。位置情報を逐一知られるのは嫌だと思う方は、Windowsスタートメニューの「設定」-「プライバシー」-「位置情報」で「変更」をクリックして「(このデバイスの)位置情報オン」を「オフ」に切り替えることをお勧めします。