クレッチマーの「体型による性格判断」や「血液型性格判断」を分かりやすく紹介

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クレッチマー

今回は、日本で広く知られている「血液型性格判断」をはじめとする「性格判断」について分かりやすくご紹介したいと思います。

1.「体型」による性格判断

「性格判断」として古くから有名なのはドイツの医学者エルンスト・クレッチマー(1888年~1964年)の「性格分類」です。

彼は性格を体格別に3つに分類しました。

(1)細身型:分裂気質:内気、繊細、非社交的

(2)肥満型:循環気質(躁鬱気質):陽気、同調性、高揚と沈滞が交互に起こる

(3)闘士型:粘着気質:几帳面、粘り強い、融通が利かない

この分類は、私も「確かにそうだ」とうなずけるものです。

その後クレッチマーの分類に飽き足らないアメリカの心理学者ウィリアム・シェルドン(1899年~1964年)は、「体質心理学」の立場から、人間の「身体の生理学的特質」と「行動心理学」の関係から次の3つに分類しました。

(1)外胚葉型(神経系統・感覚器官の発達が良い痩せ型):神経緊張型。控えめ、過敏、疲    れやすい、非社交的

(2)内胚葉型(内臓器官の発達が良い肥満型):内臓緊張型。安楽を好む、生活を楽しむ、社交的

(3)中胚葉型(筋肉や骨の発達が良い頑丈な体型):身体緊張型。活動的、精力的、冒険を好む、自己主張的

しかしこのシェルドンの3類型も、結局のところ、クレッチマーの3類型とほぼ同じです。

2.「血液型」による性格判断

もう一つ、日本で広く行われている「性格判断」が「血液型性格判断」です。

ABO式の血液型が発見されたのは1901年のドイツにおいてです。ハイデルベルク大学のデュンゲルン教授は、動物の血液型を調べた結果、チンパンジーは全て同一の血液型で、他の動物はチンパンジーとは異なる血液型であることを発見しました。

このころは、白人A型人種優秀論(白人にA型が多く、東洋人はB型が多い)が提唱されて、人種差別につながっていました。その後、ナチスドイツも、人種差別を正当化するために、血液型性格診断を利用していました。

1927年に、日本の教育学者の古川竹二氏(1891年~1940年)が「心理学研究」誌上に「血液型による気質の研究」を発表し、広く注目を浴びました。

この「血液型診断」が日本で広まったのは、古川学説に影響を受けた文筆家の能見正比古氏(1925年~1981年)と同じく文筆家の能見俊賢氏(1948年~2006年)の親子が、1970年代に新たな学問であるかように提唱し、テレビや書物で盛んに喧伝した「血液型人間学」に基づくものです。

「発掘!あるある大事典」などのテレビ番組で「血液型」が取り上げられることが多くなり「ブーム」の様相を呈しました。2004年には1年間で70本もの「血液型」関連番組が放送されたそうです。

この分類は、もっともらしく思えて「素人受け」しやすいのですが、1980年代以降、心理学者側からこれを否定する研究結果が出るようになっています。

私はA型ですが、確かに「A型の特徴」に当てはまっているような気もしますが、B型・AB型・O型の特徴にあげられているような気質も一部にはありますので、「血液型だけで性格が全てわかる」という訳ではなさそうです。

(1)A型の特徴

真面目、几帳面、慎重。融通が利かない、優柔不断、調和を大切にする、頼られるタイプ、対人関係を考慮して強い自己主張はしないが、内心は強い主張を持っている

(2)B型の特徴

気分屋、自分勝手、他人に合わせず自分の思った通りに行動する、自己防衛のため自分勝手な言動をする、自分の好きなことには熱心に興味を持つが、そうでなければ見向きもしない

(3)AB型の特徴

マイペース、二重人格、ミステリアスな雰囲気、個性的、独創的で芸術家肌、不安が強く対人関係が苦手、感受性が強い、計算が早く効率的な考え方をする

(4)O型の特徴

素直で真っすぐな性格、大雑把、だまされやすい、社交的、世渡り上手、八方美人

3.日本人の血液型比率と世界の血液型比率

(1)日本人の血液型比率

A型が37%、B型が22%、AB型が9%、O型が32%です。AB型が極端に少ないほかは、それほど差異はありませんね。

(2)世界の血液型比率

A型が45%、B型が11%、AB型が4%、O型が40%です。

(3)A型が一番多い国

A型は北半球に多く、特にヨーロッパでも寒い地域に多いようです。

スイス:50%、ノルウェイ:50%、スウェーデン:47%、フィンランド:42%

(4)B型が一番多い国

アジアの中央とアフリカで特に高い割合となっています。

インド:41%、タイ:33%、ビルマ:32%、韓国:31%

(5)AB型が一番多い国

AB型は世界で極めて少なく、4%しかありません。その中でも日本は9%と高い方です。日本の中でもアイヌ民族は18%と最も高い割合です。

(6)O型が一番多い国

O型は世界で最も多い血液型ですが、中南米で特に高い割合となっています。

グァテマラ:95%、コロンビア:61%、ブラジル:47%、アルゼンチン:47%

4.高校時代の思い出

私が高校1年の時のことです。そのころはまだ「血液型性格判断」ブームが起きる前で、私自身も自分の血液型が何かも知らない時でした。

生物の授業で、先生が全員の生徒の耳たぶに針で少し穴を開けて採血し、血液型を順番に判定して行ったのです。

その時、判定結果で先生の言った言葉が忘れられません。「君はA型だね。しかもホモのA型だね」と言われたので、何だか嫌な気がしました。あとで、その意味は、遺伝子が同じホモの「AA型」で、遺伝子が違うヘテロの「AO型」ではないということだと知りました。

こんな簡単な血液検査で、血液型のホモかヘテロかの判別ができたのか、はなはだ疑問です。私の生真面目で神経質そうな様子を見て、先生がちょっとからかっただけかも知れません。

蛇足ですが1970年代~1980年代に小学校に入学した世代は、小学校で血液型を調べていたそうですが、その後、「血液型を調べるための採血も医療行為に当たる」ということになって、廃止されたそうです。

5.「血液型」による差別の問題

現在は、一時の「血液型性格判断」ブームが沈静化していますが、血液型によって就職や職場などで差別される「ブラッドタイプ・ハラスメント」という問題が起きているようです。

これは、「血液型によって人物の性格を判断し、相手を不快や不安な状態にさせる言動」のことです。

現在会社で働いている皆さんにおかれましても、軽い冗談で言ったつもりでも、相手を深く傷つけることになって「ブラッドタイプ・ハラスメント」だと訴えられる恐れもあります。

「セクシャルハラスメント」や「パワーハラスメント」、「マタニティーハラスメント」と同様に十分注意してください。


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