「~みたく」や「好きくない」「~になります」などおかしな日本語の使い方

フォローする



間違った日本語の使い方

人との会話や、テレビに出ている人の言い方で微妙に気になるおかしな日本語の使い方があります。

1.「~みたく」

比況・例示・推量の意味を持つ「~みたいだ」「~みたいに」という言葉がありますが、これを「仁王様みたく、真っ赤なになって力んでいる」のように「~みたく」と言う人を時々見かけます。

これは若い人だけでなく、テレビに出演している年配の人にも見られます。

米川明彦編「日本俗語大辞典」(東京堂出版、平成15年)には、次のようにあります。

みたく [助]
(「みたいに」というべきを形容詞的に活用したもの)
~みたいに。~のように。
東北・北関東では昔からあることばで、それが東京に入り、
関東地方に広まった新方言。若者語。

1983年の「現代用語の基礎知識」には、「若者用語」として採録されています。

ところで夏目漱石の小説には、「~みたような」という表現がよくあったように記憶しています。「みたいだ」はもともと近世語の「見た様だ」が変化したものなので、漱石も「みたような」を多用したのでしょう。

2.「好きくない」のような使い方

「好きくない」とか「きれいくない」という言い方をする人も時々います。正しくは「好きでない」「きれいでない」です。「美しくない」や「汚くない」との連想からこのような言い方をするようになったのでしょう。

私の知っている年配の人の中にも、このように言う人がいます。

しかし他人の誤りを指摘することはなかなか難しいもので、本人が気を悪くするといけないので、私はあえて指摘していません。

文法的に説明すると、日本語の「形容詞」には「イ形容詞」と「ナ形容詞」があり、名詞を修飾するときに「~い」の形になるのが「イ形容詞」で、「~な」を付けるのが「ナ形容詞」です。

「イ形容詞」を否定形で使うときは「~くない」となりますが、「ナ形容詞」の否定形では~でない」となるのです。

<「イ形容詞」の例>

・暑い⇒暑い日

・美味しい⇒美味しいリンゴ

・大きい⇒大きい鞄

<「ナ形容詞」の例>

・静か⇒静かな部屋

・便利⇒便利な道具

・素敵⇒素敵な服

3.「~になります」(「~となります」)

コンビニで商品が見つからず店員に探してもらった時、店員が商品のある所に案内して「こちらになります」という言い方をしました。

「こちらです」とか「これです」だと丁寧でないと考えて、「こちらになります」と言ったのでしょう。

このような言い方は、他でも聞いたような気がします。「お手洗いはこちらになります」というのは間違いで「お手洗いはこちらです」が正しい言い方です。

ただ「なります」とか「なる」というのは、「子供が大人になる」「水蒸気が雲になる」のように本来は「状態の変化」がある場合に使う言葉です。

ですから「私は勤続10年になります」というのは正しい使い方ですが、「お釣りが500円になります」というのは間違った使い方です。



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする