「UD書体」(ユニバーサルデザインフォント)は老眼・弱視や識字障害に優しい!

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標識UDフォント

皆さんは「UD書体」(ユニバーサルデザインフォント)という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?

最近、老眼で視力が落ちたのと、会社の資料やパソコンの文字が小さすぎて、「文字が読みにくい」「数字などが判別しにくい」という場面が多くなってきました。

老眼の場合は、「ハズキルーペ」などでの対応が可能ですが、「識字障害」の方は、なかなか解決しない問題だったようです。

1.「識字障害」(ディスレクシア)とは

「ディスレクシア」(dyslexia)とは、学習障害の一種で「知的能力や一般的な理解力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい障害」のことで、識字障害、失読症、難読症、読字障害、読み書き障害とも呼ばれています。

先日、テレビで解説していたところによると、識字障害の人は、複雑な漢字になると「偏(へん)」や「旁(つくり)」などの漢字を構成する部分がばらばらに目に飛び込んできて判読出来ないということでした。

ゲシュタルト崩壊」が日常的に起きているような状態なのかもしれません。

2.「UD書体」(ユニバーサルデザインフォント)とは

皆さんは「ユニバーサルデザイン(UD)」という言葉はお聞きになったことがあると思います。これは、「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することが出来る施設・製品・情報の設計(デザイン)」のことです。

この「ユニバーサルデザイン」の考え方をもとにしたグラフィックデザインの具体例が「UD書体」です。

「UD書体」は、「読みやすさを追求したフォント」です。「UD書体」にもいろいろな種類がありますが、その共通点は「フォントの持つデザイン性を犠牲にして簡素化する」「『、』や『。』のようなまぎらわしい似たデザインの違いをはっきりさせる」「懐を深くすることで小さい文字でも読みやすくする」「ゴシック体である」といったデザイン的な特徴です。

テレビの特集番組で、「識字障害」の人もこの「UD書体」で、「文章が読みやすくなった」「速く読めるようになった」と話していました。

この「UDフォント」は、2006年にイワタ社が最初に発表しましたが、現在では国内の主要フォントメーカー各社から発売されています。

3.パソコンのWindowsにも「標準装備」

2017年10月からは、パソコンのWindowsにも標準装備されています。迂闊な話ですが、私もつい最近までこの事実を知りませんでした。

通常、エクセルで文書を書く時、「文字の大きさ」や「太字」「ゴシック体」などの調整をすることはありますが、普通の文章を書く時にあらかじめ設定された「書体」(フォント)を変更することはありません。

試みに私のパソコンのエクセル画面を開いて、左上のフォントを見ると「游ゴシック」とあります。この欄をプルダウンして開いて見るとたくさんの書体が出て来ます。

その中に、かなり下の方ですが「UD教科書デザイン体」というのがあり、その中にも6種類があることがわかります。

皆さんもいろいろな書体を試してみて、これからは読みやすくかつ自分の好みに合った書体で文章を書くようにすると面白いかも知れませんね。

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