知徳に優れた人を表す四字熟語(その2)志士仁人・衆賢茅茹・仁者不憂・仁者楽山など

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志士仁人

1.志士仁人(ししじんじん)

志のある人や仁徳者のことです。「志士」は道や学問に志す人で、「仁人」は仁徳のある人です。出典は「論語」です。

今では志士と言えば、「幕末に活躍した在野の人物(勤王の志士)」を指す場合が多いようです。

2.衆賢茅茹(しゅうけんぼうじょ)

多くの賢人が互いに協力して進み行くこと、またそうあるべきことです。出典は「易経」です。

「衆賢」は多くの賢人、「茅茹」はチガヤの根が連なり引き合っているさまです。

自分だけが重用されようとせず、仲間と一緒にすれば、事は成功するということです。

3.仁言利博(じんげんりはく)

徳のある者の言動というものは、人々に広く利益が及ぶことです。

「仁言」は仁者(有徳者)の言葉、「利博」は利益が広く及ぶことです。

「仁言利博(ひろ)し」と訓読します。

4.仁者不憂(じんしゃふゆう)

仁徳の備わった人は、人の守り行うべき正しい道を行くので悩むことがないということです。出典は「論語」です。

仁徳者は道義をわきまえて行動するので、心配することがない意。

「仁者は憂(うれ)えず」と訓読します。

5.仁者無敵(じんしゃむてき)

仁徳の備わった人は、すべての人を慈しむので敵というものがいないということです。出典は「孟子」です。

仁徳者は慈愛をもって政治を行い、人民を分け隔てなく愛するから敵対する者がいない意。

「仁者に敵無し」と訓読します。

6.仁者楽山(じんしゃらくざん)

仁徳の備わった人は、欲に動かされず心が穏やかでゆったりとしているので、おのずから安定してどっしりとした山を愛するものであるということです。出典は「論語」です。

「仁者は山を楽しむ」と訓読します。

7.聖人君子(せいじんくんし)

立派な人徳や優れた知識・教養を身につけた理想的な人物のことです。

「聖人」は最高の人格を備えた人、「君子」は学識・人格の優れた人のことです。

8.聖人無夢(せいじんむむ)

徳の優れている聖人は、心身が安らかで憂いや悩みが少しもないから、夢を見ることがないということです。出典は「荘子」です。

「聖人に夢無し」と訓読します。

9.生知安行(せいちあんこう)

生まれながらにして人の踏み行うべき道をよく知り、考えることなく心のままにそれを行うことで、聖人の境地です。出典は「中庸」です。

「生知」は、学ばなくても生まれながらに人の道を知ること、「安行」は、心のままに行うことです。

何の努力もなしに人の道を行う意。

10.盛徳大業(せいとくたいぎょう)

盛んな徳と大きな事業のことです。出典は「易経」です。

聖人君子の目標とされていたもので、「盛徳」は高く優れた徳、「大業」は偉大な事業です。

11.碩学大儒(せきがくたいじゅ)

学問の広く深い大学者のことです。

「碩」は大きい意で、「碩学」は大学者のことです。「大儒」は優れた儒者、大学者の意。

「通儒碩学(つうじゅせきがく)」も同様の意味で、「通儒」とも言います。

12.碩師名人(せきしめいじん)

大学者や名声の高い人のこと、偉大な徳のある人や人望のある人のことです。出典は「宋濂(そうれん)」です。

13.聡明叡知(そうめいえいち)

生まれつき才能があり、賢くて先々まで見通せることです。物事に通暁していて、優れた才知があることです。

「聡明」は道理に明るいこと、賢いことで、「叡知」は優れた知恵のことです。出典は「易経」です。

なお、「聡」「明」「叡」「知」は聖人の持つ四つの徳です。

「聡」は全てを聞き分けること、「明」は全てを見分けること、「叡」は全てに通ずること、「知」は全てを知っていることです。

14.泰山梁木(たいざんりょうぼく)

賢者のことです。出典は「礼記(らいき)」です。

人々から仰ぎ尊ばれる泰山と、建物の中で最も重要な梁(はり)の意から。

孔子が自分の死を予知してうたった詩の中で、自らをたとえて言ったことから、後に偉大な人物の死を言うようになりました。

「泰山」は中国山東省にある名山で、「梁木」は屋根を支えるため横に渡した太く長い材木のことです。



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