「亦」と「心」と書いて「恋」という漢字ができた由来は?

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恋という漢字の成り立ち

前に「」や「」という漢字の成り立ちについての記事を書きましたが、これらの漢字とよく似た「恋」という漢字ができた由来は何でしょうか?

平尾昌晃の作詞・作曲で布施明が歌った「恋」という歌があります。この歌は恋というものをうまく表現していると私は思います。

布施明 恋

1.「恋(戀)」という漢字の成り立ち

「恋(戀)」は「会意兼形声文字」(攣の省略形+心)です。

「糸の象形×2と取っ手のある刃物の象形」(「誓いの糸を引き合う」の意味)と「心臓」の象形から、「心が惹かれる、こいする」を意味する「恋」という漢字が成り立ちました。

「恋」は「戀」の略字で、「戀」は「恋」の旧字です。

昔の絵文字を見ていると、男女が心の糸をお互いに引っ張り合っている様子が、現在の「恋」という漢字の起源であることがよくわかります。

愛し合っている恋人同士のことを「赤い糸で結ばれている」という言葉で表現することがありますが、「糸」を引き合うという表現が紀元前から使用されていたことがわかります。

なお、戀の上部(攣の省略形、音レン)は「絲+言(ことばでけじめをつける)」からなり、もつれた糸にけじめをつけようとしても容易に分けられないことで、乱(もつれる)と同系のことばです。

戀はそれを音符とし、心を加えた字で、「心がさまざまに乱れて思いわび、思い切りがつかないこと」を表しているとする説もあります。

瀬川瑛子 命くれない 演歌百撰

2.「恋」を含む言葉

(1)恋恋/恋々(れんれん)

①思いきれずに執着すること。執着して未練がましいさま。

②恋い慕って思い切れないさま

(2)愛恋(あいれん)

恋しく思うこと。恋い慕うこと。

(3)恋風(こいかぜ)

恋心の切ない気持ち。風が身にしみることにたとえた言葉。

(4)横恋慕(よこれんぼ)

(5)恋賞(れんしょう)

離れがたい思いで風景を味わうこと。

他人の配偶者や恋人に、横合いから思いをよせること。

(6)妻恋鳥(つまごいどり)

雉(きじ)の別名

3.「恋」を含む四字熟語

(1)依依恋恋(いいれんれん)

恋い慕うあまり離れられない、恋しくて別れられないこと。

(2)籠鳥恋雲(ろうちょうれんうん)

捕らえられている者が自由を望むことのたとえ。

(3)綈袍恋恋(ていほうれんれん)

友情のあついこと、また友情の変わらないことのたとえ。

秦の宰相の范雎(はんしょ)が、無実の罪で自分を追ったかつての主人魏の須賈(しゅか)が魏の使者として秦に来た時、わざとぼろを着て会ったところ、須賈はその姿を哀れんで綈袍を与え、あとで宰相と知って謝罪したとき、范雎は、「然公之所以得一レ死者、以綈袍恋恋有故人之意」と言ってその旧怨を許したという「史記‐范雎伝」の故事から。



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