「FBI超能力捜査官」とは?マクモニーグルは本当に透視能力があったのか?

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FBI超能力捜査官

皆さんは「透視能力」などの「超能力」や「超常現象」を信じますか?

「超能力」や「ポルターガイスト」(*)のような「超常現象」に関しては、「現代の科学でも説明できない不思議な能力や現象があると信じる人」と「科学的に説明できない能力や現象は存在せず、超能力もマジックのようなトリックを使ったものや、全くのインチキで、超常現象と呼ばれるものも地球の磁場など何らかの科学的に説明できる原因があると考える人」に分かれます。

(*)「ポルターガイスト(独: Poltergeist)」(ポルターガイスト現象)とは、とは、特定の場所において、誰一人として手を触れていないのに、物体の移動、物をたたく音の発生、発光、発火などが繰り返し起こるとされる、通常では説明のつかない現象のこと。いわゆる 心霊現象の一種ともされています。

ところで、2002年3月から2008年4月までのべ13回にわたって放送された「FBI超能力捜査官」という日本テレビの特別番組(司会:みのもんた)がありました。

1.FBI超能力捜査官とは

「FBI超能力捜査官」とは、日本テレビで不定期に放送されていた特別番組の名前で、アメリカ・連邦捜査局(FBI)に在籍していたと自称する“捜査官”未解決事件の犯人探しや、行方不明者を探すといった企画が主な内容です。

ただし、FBI超能力捜査官」という役職はFBIには存在しない上、FBIに所属する者は法律で国外活動が禁止されています。また、アメリカの警察関係組織に超能力捜査官(番組ではPsychic Investigatorと呼ばれている)という役職もありません。この名称は日本のテレビ局が番組作成の際につけた名前です。

2.「功績」とされた事例

(1)2003年3月の放送で紹介した、当時未解決だった、青森県で発生した「武富士弘前支店強盗殺人・放火事件」で出演者の一人が、犯人と思われる似顔絵を書き放送しました。翌日見事に犯人は逮捕となりました。

この番組には、超能力で犯人の顔を見抜いて、その似顔絵を描くという「マダム・モンタージュ」こと、ナンシー・マイヤーという女性が出ていました。

彼女は、放火に使ったガソリンはプラスチックタンクに入れていたと言っていたのに、実際は金属缶だったり、動機は親の借金だと言っていたのに、実際は自分が競輪ですってしまっただけだったし、犯人は農園を経営しているはずだったのに、実際はタクシー運転手でした。

つまり「彼女の透視は全部間違っていた」のです。

しかも、実際は放送前から参考人としてこの男が浮上しており、犯人のモンタージュの似顔絵もメディアで広く報道され、武富士のポケットティッシュにも似顔絵が同梱されていました。また、番組内で紹介された犯人の素性(住所、職業、犯行動機など)や事件後の動向(番組の超能力者は「犯行時に火傷を負い仕事を休んでいた」と主張していたが、実際は事件後も仕事を続けていた)は、実際のそれとは隔たりが大きかったものの、逮捕後の番組では「超能力者が描いた想像図は犯人の顔とそっくり」という主張がなされました。

これは明らかに「でたらめ」で、「捏造」や「やらせ」などと同様に、日本テレビの「放送倫理」が問われる演出です。

(2)2007年9月25日の放送で、お笑いコンビ麒麟の田村裕が、以前から行方不明だった父親の捜索を依頼し、父親は大阪で見つかりました。ただし、「と学会」(*)会長である作家の山本弘が実際に大阪市内で検証を行った結果、このときの調査内容には番組側の捏造が多数あったとの指摘がなされています

(*)「と学会」とは、「世間のトンデモ本やトンデモ物件を品評することを目的としている」と謳っている任意団体。なお、名称に「学会」とあり、さらに公式HPにもTHE ACADEMY OF OUTRAGEOUS BOOKSなどと表記していますが、学会やそれに類する学術団体ではなく、あくまで非アカデミックな私的団体です。

たとえば、番組では捜査官マクモニーグルの透視によって父親は「ピーチカラーの建物」に住んでいるとの情報を得て、現地でそれらしきビルを発見したと放送していますが、そのビルの外装は実際には赤茶色でした。透視に該当するようなビルが現地にはなかったため、違う色のビルを画像の色調をピンク色に変えて撮影していたのです。

これも明らかに「でたらめ」な「捏造」で、「やらせ」などと同様に、日本テレビの「放送倫理」が問われる演出です。

超能力によって本当に事件を解決したと公式に認められている事件は、日本では1件もないそうです。「超能力捜査」を調べている学者が米国にもいるのですが、米国の警察署にアンケートをとったところ、「超能力によって事件が解決された」と公に認めている例はなかったそうです。

3.ジョゼフ・マクモニーグルとは

ジョゼフ・マクモニーグル(Joseph McMoneagle)( 1946年~ )は、フロリダ州マイアミ出身で、元陸軍諜報局に務めていた情報官。スタンフォード研究所に配属され、米軍のための遠隔透視のプログラムに従事したと自称しています。

彼は著書において、アメリカ陸軍がかつて極秘裏に進めていた軍事遠隔透視計画「スターゲイト・プロジェクト」に「被験者第001号」として参加、数々の諜報作戦における功績が認められ、勲功賞を授与されたと自称しています。

またその透視能力において、過去に雑誌ではニューズウィーク、タイム、リーダーズ・ダイジェスト、テレビでは『ナイトライン』(ABC)、『48 Hours』(CBS)などで取り上げられたとされます。

しかし現在では日本におけるテレビ出演が圧倒的に多く、日本テレビ系列の特別番組「FBI超能力捜査官」の出演が大半を占めます。2009年、森永製菓ダースのCMに出演。Webサイトには、ジョーと共に失踪事件の解決をするゲームがあります。

彼は以下のような予言を著書の中でしています。彼の透視する未来や過去の年代には前後数年の誤差があり得るとの説明がなされており、未来が変わることも充分にあり、悪い未来についてはその未来が変わってくれる方が良いとも書いています。

  • 2008年夏 – 11.2mの津波、2018年秋、10.5mの3件を透視。
  • 2007年晩秋 – 高槻市、震度6から、2018年、晩夏 東京都 6弱まで4件。
  • 2006年後半、中東で起きる戦争が原因で、米国市場暴落 P133
    • 2006年6月28日 – イスラエル軍ガザ侵攻
    • 2006年7月12日 – イスラエル軍ヒズボラ侵攻
    • 2006年8月5日 – イスラエル軍ベイルート攻撃
  • 2015年までにアジアの大都市のひとつで大地震 P155
    • 2011年3月11日 – 東北地方太平洋沖地震(被災地に含まれる大都市として仙台市があげられるが、被災地の多くは地方都市である)
  • 2011年までに起きる自然災害によって新東京タワーは完成が2年遅れ、それに伴い完成時の高さが当初の計画より高くなる P182
    • 2011年3月12日 – 東日本大震災の影響で年末の竣工予定が2ヶ月遅れ、高さも予定より高く完成した。
  • 2020年までにアジア全域で英語が共通の主要言語に(日本ではビジネス界)P192

4.「予言・占い番組」や「超常現象関連番組」のブームについて

かつて日本では、「ノストラダムスの大予言」ブームや「血液型性格判断」ブーム、細木数子の「六占星術」などの「占いブーム」、イタコのような霊能力を持つ冝保愛子さんなどの「霊能者ブーム」があり、「ポルターガイストのような超常現象」を取り上げるテレビ番組が人気になったこともありました。

また「心霊現象」や「心霊スポット」も人気で、陰陽師安倍晴明ブームで「パワースポット巡り」も人気がありました。超常現象パフォーマーの「メンタリスト」DaiGo(ダイゴ)や「スピリチュアリズム(心霊主義)」も人気があるようです。

明治時代に起きた「千里眼事件」で、「千里眼」や「念写」がインチキであることがわかったはずなのに、「予言・占い番組」や「超常現象関連番組」が現代でもブームや人気になるのは不思議ですね。

しかし、これは「科学では説明できない不可思議なことがこの世の中にはまだあるはずだという幻想・妄想」と、「肉体は滅びても、霊魂は肉体を離れて存続するという考え方(霊魂不滅論)を持つ人もいること」「怖いもの見たさの興味・好奇心」のなせる業かもしれません。

空中浮揚」能力があると自称した「オウム真理教」教祖・麻原彰晃らが起こした「オウム事件」の直後は、超常現象関連番組が一斉に消えました。

事件前には、たとえば「矢追純一UFOスペシャル」のようなTV番組は、そのメチャクチャぶりが大変に面白かったのですが、オウム事件の後は、視聴者から批判がくることを考えて、テレビ局側が自己規制するようになりました。

しかししばらく経つとその規制もゆるんだのか、従来と少しトーンを変えた「FBI超能力捜査官」のようなオカルト番組が始まりました。

意外に思われるかもしれませんが、いま日本のテレビ局で「超常現象専門番組」を、定期的にシリーズで流しているのは、NHKだけです。

2013年からBSで放送している「幻解!超常ファイル」という番組です。
懐疑的な視点で超常現象を検証していて大変に面白いですよ。



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