「ペット」の「犬」の流行の変遷

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豆助とレトリーバー

「歌は世につれ 世は歌につれ」と申しますが、ペットの犬の流行も時代とともに変遷を重ねてきました。

昔は、「番犬」として「よく吠える」「雑種の日本犬」を、「室外の犬小屋」で飼うのが普通だったように思います。

ただ、「泥棒」に吠えるのならよいのですが、たまに家に来られるお客さんに対して、警戒心から盛んに吠えたり、挙句の果ては噛みついてケガをさせたりするという不都合もあったようです。

しかし、戦後は(私は戦後生まれなので、戦前のことは実際には知りませんが)「ペット(愛玩犬)」として「あまり吠えない」「室内犬」が好まれるようになります。

生活にゆとりが出て来るとともに、癒しを求める気分も起こって「ペットブーム」が到来したのでしょう。今や「動物病院」も大はやりのようです。

1.流行の犬の変遷

(1)スピッツ

「スピッツ(Spitz)」というのは、ドイツ語で「先のとがった」という意味で、ドイツ原産の小型犬です。口先がとがり、耳が立ち、尾は巻いており長毛で全身白色です。

私が小学生の頃は、スピッツをよく見かけました。アイドル歌手の松島アキラさんのニックネームにもなっていました。

可愛らしい室内犬ですが、キャンキャンと吠えます。

「スピッツ(Spitz)」という1987年に結成された4人組のバンドがあります。このメンバーは高校時代に「ブルーハーツ」の影響を受けた世代ですが、ボーカルの草野マサムネさんが、高校時代から付けたいと温めていたバンド名だったそうです。

短くて可愛いのにパンクっぽい名前というわけです。犬のスピッツのことも含まれており、「弱いくせによく吠える」とか「どんなに吠えてみても、結局は飼われている」とい自嘲的な意味も込められています。

(2)コリー

「コリー(Collie)」というのは、スコットランド原産の牧羊犬です。

私が小学生の頃テレビで「ミツワ石鹼」提供の「名犬ラッシー」という番組がありました。

このテレビ番組が放送されていた当時は、街で時々コリーを見かけましたが、「名犬ラッシー」に比べると、利発そうな目の輝きがなく「これでは飼い主を災難から守るのは無理だ」と思いました。

(3)シベリアンハスキー

「シベリアンハスキー(Siberian Husky)」というのは、シベリアからカナダ北極圏原産の犬です。

バブル景気全盛の頃、佐々木倫子作の漫画「動物のお医者さん」の大ヒットで知名度が一気に上がり、「ハスキー犬ブーム」を巻き起こしました。しかし、安易に飼育できる犬ではないためか、最近は全く見かけません。

(4)コーギー

「コーギー(Corgi)」というのは、イギリスのウェールズ原産の牧畜犬です。ジョージ6世の頃からイギリス王室で飼われており、現在もエリザベス女王(エリザベス2世)(1926年~2022年)が飼っているそうです。

<2022/9/9追記>エリザベス女王が9月8日、老衰のため96歳で亡くなりました。

謹んでご冥福をお祈り致します。

胴長で短足、骨太で非常に短い尻尾を持っています。

アメリカの絵本画家・挿絵画家・人形作家で、園芸家のターシャ・テューダー(1915年~2008年)の飼い犬がコーギーだったことから、日本でも人気が出たようです。

バーモント州にある田舎風の自宅の広大な自然風の庭園に、四季折々の花々が咲き乱れる様子が日本のテレビ番組や写真集でも紹介され、折からの「ガーデニングブーム」をさらに盛り上げたものです。

彼女は19世紀頃の開拓時代スタイルの「スローライフ」を営みました。思想家H・D・ソローが、マサチューセッツ州のウォールデン湖のほとりで自給自足の生活を実践した著書「ウォールデンー森の生活」の影響を強く受け、彼女もそれを実践したのです。

(5)トイプードル

「トイプードル(Toy Poodle)」というのは、ミニチュア・プードルを愛玩用に更に小型化した犬種です。

女子フィギュアスケートの浅田真央さんの愛犬がトイプードルだったことから爆発的な人気となったようです。

(6)柴犬

「和風総本家」に登場する「マスコット犬」が「豆助」と名付けらた可愛い「豆柴」だったことから人気が出たようです。

(7)秋田犬

女子フィギュアスケートのロシアのザキトワさんが、秋田犬が好きだということで、日本の「秋田犬保存会」から彼女に秋田犬の子犬(「マサル」と名付けられた雌犬)が贈られました。そのことから人気となったようです。

(8)ラブラドール・レトリーバー

「ラブラドール・レトリーバー(Labrador Retriever)」というのは、カナダ原産の大型犬で、元々は「レトリーバー」(獲物を回収する犬)と呼ばれる狩猟犬です。

しかし現在では、盲導犬や警察犬として飼育・訓練されています。

「盲導犬クイールの一生」というテレビドラマから人気が出たようです。

2.豆柴カフェ

「猫カフェ」があるのと同様に、「豆柴」と触れ合い、癒される目的の「豆柴カフェ」が各地に出来ているようです。

現代は「ストレスフル社会」であるため、「ゆるキャラ」と同様に「癒されること」を求める

人々が多くなっているからかも知れませんね。

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